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若葉同盟  作者: 緋色ざき
第一章
3/31

同盟結成

「へえーっ、意外ときれいにしてるのね」

 翌日の放課後、若葉が僕らのベースキャンプ――料理準備室を一望して言った。この部屋がきれいな理由は、若葉が来ると分かって片付けたというわけではなく、共用している料理部に怒られたというわけでもなく、単に永山が片付け上手のきれい好きだったからである。永山曰く、調理場が汚い料理人は二流と言うことで、料理準備室もその意気込みの通りに片付けているというわけだ。この教室を使うのが僕と稲城の二人だけなら、二、三日でゴミ屋敷にすることができるだろう。現に稲城はいつも教科書類やプリントをこの部屋に置いていこうとして、そのたびに永山に持って帰らされている。僕も稲城も食べる専門なので、作る専門の永山には逆らえないのである。

 若葉はぐるりと料理準備室を回って、それからホワイトボードの前に立った。稲城はふと、何かに気づいたようで部屋の奥に向かうと、しばらくガサゴソして戻ってくる。その手には丸椅子が握られていた。こういうときに瞬時に状況判断ができるところがこいつのかっこいいところでもてる所以なんだろうなと僕は思った。

「気が利くわね。それじゃあ、三人とも椅子に座って。会議を始めるわ」

 若葉がホワイトボードを叩いて言った。僕らは言われたとおり椅子に座り、視線をホワイトボードに向ける。

「じゃあ、最初に今日の会議内容だけど……。そうね、まず私の話を聞いてくれるかしら?」

 僕らはそれに頷く。若葉はそれを見て、それから黒の水性ペンを取って黒板に書き込みを始めた。それはクラスメイトの名前である。上から三十六人書いたところでそのペンが止まった。

「私たちは四人。クラスは四十人。さて、私たちはどうすればダンス部を打倒することができる?相模くん」

 僕は首をひねる。隣の稲城や永山はその答えが分かっているようでうんうんと頷いていた。どうやらこの場で理解できていないのは僕だけらしい。少し恥ずかしくなって、少し真剣に考え始める。僕たちが勝つ条件、それはなんだろうか。その答えはすぐに浮かび上がった。

「ダンス部に多数決で勝てばいいってことか」

「ええ、そうね。じゃあ、私たちはそのために何をすればいい?」

 その答えもまた、すぐに思い浮かぶ。

「多数決で食品に挙げてくれる人を確保する、かな」

 若葉はそれに満足げに頷く。ただ、僕はここで一つ疑問が浮かぶ。

「それは分かったんだが、そのホワイトボードに書いた名前はなんだ?」

「なんだと思う?」

 僕は再び首をひねる。ホワイトボードの名前はいわゆるクラスのカースト順になっているように見える。もちろん、いくつか突っ込みどころもあるが概ねそんな感じだ。一番上はクラスではかなりおとなしめの高尾くん。一番下は我らがダンス部の大沢奏多である。さて、ここら示唆されるところは――

「一体何だ?」

 全く思いつかなかった。若葉は小さくため息をつく。失礼なやつだ。

「稲城くんは分かるわよね?説明、よろしく」

 若葉のご指名に稲城はしょうがないなあと言って、重い腰でも上げるように立ってホワイトボードの前に移動する。

「相模、このクラスメイトの名前を見てどう思った?」

「えーっと、クラスのカーストの低い方から順になってるなって思ったよ」

「あー、当たらずしも遠からずってところか。じゃあ、俺たちがダンスを回避するにはどうすればいいんだっけ」

 どうするか、と言えばさっき言ったように多数決で勝てば良い。つまりはこちらの、食品側の人間を増やす必要がある。そして、ホワイトボードの名前の順番を考慮するに――

「なるほど、落としやすい人順ってことか」

「ご名答よ、相模くん。つまり、私たちはこれからクラスメイトの攻略をしなければならないわ。例えるなら一種のシミュレーションゲームね。まあ、私たちが口説き落とすのは可愛い女の子でもイケメンでもなく、ただのクラスメイトなのだけどね」

 それを聞いて、僕は改めてホワイトボードの名前を見返す。なるほど、下の方にはダンス部以外にも癖が強そうな面々が名を連ねている。しかし、僕はここでまた一つ疑問を持った。

「なあ、若葉。たしか、明日の六限で文化祭の出し物を決めることになっているだろ。奈良もう間に合わないんじゃないか?」

「その点に関しては大丈夫よ。基本的に出し物決めが一日で終わることはないわ。第一希望にならなくても第二希望になれば最悪決選投票というかたちで引き延ばせるはずよ」

「そうか?普通に一日で決戦投票も終わらせちゃうんじゃないか」

「そうでもないわ。ホームルームがあるから出し物決めにはそんな時間を取ることができないし、時間稼ぎに徹すれば次週に先送りにできる」

 そう平然と言ってのけた若葉に僕は驚く。彼女のその言葉は強がりには聞こえず、本当に実現できるような気がしてしまった。だから、僕はそれにたしかにそうかもと頷いてしまう。

「相変わらず単純だな、相模は」

 稲城がそんな僕を見て笑った。それから珍しく真面目な顔になって若葉の方に向く。

「しかし、ことはそんなに簡単じゃないぞ。授業時間は五十分。ホームルームの時間を差し引いても四十分はあると思っていい。その時間を乗り切る作戦はあるのか」

「特に大それた作戦なんて無いわ」

 若葉は表情を一切崩すことなく言った。僕らは呆気にとられ、固まってしまう。若葉はそれを無視して続ける。

「強いて言えば、意見をたくさん出すというのが作戦になるわね。ただ、これは私一人ではそもそも無理な作戦だった。でも、あなたたちなら場を乱すこともできるでしょ」

 さも当然のように若葉は言った。だが、僕はその意味があまりよく分からなかった。僕らは別に何か特別な存在だとか、特殊な能力を持っているなんてことはない。まあ、稲城は学年でも上位に食い込む頭脳の持ち主ではあるが、永山は平均程度、僕は底辺で影では三年A組のお馬鹿トライアングルと呼ばれている。この二人と一緒くたにされるなんて失礼な話である。そんなわけで、僕らに過度に期待を寄せる若葉の意図が全く読めないわけだ。

「あら、相模くん。不思議そうな顔をしているわね。でも、むしろ私はあなたにとても期待しているわ」

「えっ、僕?そりゃまたどうして」

「だってあなた、そう言う立場じゃない。クラスで騒いでいて黙認される立場。文化祭の出し物決めで妨害行為を行っても何ら不思議じゃないわ。私が急に騒いだら、それこそ保健室に担ぎ込まれるかもしれないわね」

 ものすごい馬鹿にされたような気がする。しかし、彼女の言うことにも一理ある。ようするに、僕が時間稼ぎのために文化祭の出し物決めを妨害しろと。なるほど、なるほど。

「って、それ僕がダンス部にすごい恨まれる役回りじゃん」

「そうね。でも、戦うっていうのはそういうことよ。何かを犠牲にしないと強大な相手には勝てないわ」

 稲城と永山もうんうんと頷く。つまり、つまるところ僕の尊厳が犠牲になるらしい。どうしてこうなったのだろう。

「何を頷いているの、あなたたち。あなたたちも相模くんと一緒にやるのよ」

 稲城と永山の顔が途端に歪んだ。僕は心の中でざまあみろとほくそ笑む。

 しかし、こういう風に話していてふと思ったことだが、若葉は口が悪い。そして、人をおちょくるのが好きなようだ。いままでクラスで見てきた彼女はと言えば、いまとしゃべり方は基本的に変わらずクールだけど、口は悪くないしニコニコしている印象だ。おそらく、屋上での一件で彼女は吹っ切れたのだろう。僕としてはこちらの方がフランクで話しやすいが、ところどころに棘があって痛い。能ある鷹は爪を隠すというが、さしずめ能ある若葉は棘を隠すといったところか。うん、別に上手くない。

「それじゃあ、具体的な妨害はあなたたちに任せるわ」

「なあ、若葉。やけに俺たちのことを信頼してるじゃないか」

 稲城が少し挑発的な口調で言った。

「まだ、あなたたちのことを信頼したわけじゃないわ。利害が一致しているだけでそれ以上でもそれ以下でもない。だから、私の信頼を勝ち取りなさい」

 しかし、若葉はそれを凜とした面持ちで一蹴した。僕はその姿に瞳を奪われる。若葉の態度はなにか洗練された者のように感じた。まるでドラマの中の俳優が現実世界に飛び出してきたような感覚である。稲城もその姿に圧倒されたようで、顔が引きつっていた。

「えーっと、つまり僕たちの方で好きにやって良いってことだよね?」

 永山が場を持つように横から口を挟んだ。

「ええ、そうよ。任せるわ」

 若葉はそれだけ言うと、椅子の横に置いてある鞄を開け、クリアファイルを取りだした。その中には数枚のプリントが入っている。

「そのプリントは?」

 永山が首を傾げた。

「これは攻略対象者の割り当て表よ」

 そう言って若葉は僕たち一人一人にプリントを配った。そこには四人のクラスメイトの名前が記されていた。隣の稲城、永山のプリントには別の名前が記されている。

「とりあえず一人四人をノルマにして二十人の攻略を目標にするわ。進行状況に応じてより多くの人を食品側に集めたいけれどダンス部の根回しもあるだろし厳しいでしょうね」

 僕は自分の紙を見た。なんとなく攻略しやすそうな生徒が並んでいる気がした。おそらく一番若葉からの信用がない僕のために、できるだけ楽な人をよこしてくれたのだろう。

「それから、そうね……。信頼関係を築くと言う意味でも、ダンスに反対する理由を一人ずつ述べましょうか」

 僕や永山、稲城もその意見に賛成する。

「じゃあ、私から話すわね」

 若葉はそこで一息ついて、それから自分語りを始めた。

「私はあなたたちも知っての通り苦学生なの。兄弟がとても多くて家にお金がない。まあ、このあたりは親が計画的にしなかったことが原因でもあるかもしれないけれど。でも、将来の夢があって、そのためにどうしても行きたい大学があるの。そこは夏休みの時間をダンス練習で潰して入れる大学ではない。だから私は食品がやりたい」

 僕らは思わず拍手をした。なんだか深夜テンションが少し入っているような感覚だ。しかし、若葉をしても入るのが困難とは、一体どこの大学なのだろうか。

「じゃあ次は俺が話すぜ」

 そんなことを思っているうちに稲城が立った。

「実は俺は中学時代ダンス部に入っていたんだ。ただ、二年生のときに先輩といざこざを起こしてそのまま退部。以来、俺はダンスが嫌いになった。もうダンスに関わりたくない。だから俺は食品がやりたい」

 稲城の中学時代のダンス騒動は僕も詳しく知っているわけではないが、たぶんこの事件には根本的に深い問題があるのだろう。ちょっとやそっとのことじゃ稲城にトラウマを植え付けることはできない。

「じゃあ次は僕が話すね」

 今度は永山が立った。

「僕のお父さんはシェフをやっているんだ。それで僕も将来的にお店を継ぎたいと思っているんだけどなかなか認めてもらえなくて。だから文化祭の場を借りて僕はお父さんい自分の可能性を見せたいんだ。だから僕は食品がやりたい」

 一番食品にかける思いが伝わってくる思いだ。実は僕は二人がダンスに反対する知友をなんとなくしか聞いていなかったので、永山の思いの強さには驚いた。ただ、こうなると僕の理由は彼らと比べて薄っぺらいもので言い出しにくい。

「どうしたの、相模くん?」

 僕が固まったのを見て、若葉は不思議そうな顔で僕をのぞき込む。

「えっ、あー、いやー」

「どうせ他の人に比べると自分の動機はみみっちくて恥ずかしいとか思ってるんだろ?」

 稲城が横から口を挟んだ。

「どういうことかしら?」

「相模は二年の期末テストでクラス最下位だったんだよ」

「あー、なるほど。それで勉強に時間が割きたいから文化祭では極力練習に時間がかからないものをやりたいと」

「そうそう、そういうことだ」

 稲城に全て言われてしまった。僕は恥ずかしくなって顔を抑える。穴があったら入りたい。「でも、私は良いと思うわよ、相模くん」

「いや、フォローしなくて大丈夫だから……」

「そういうのじゃないわ。自分を変えようとするのは素晴らしいことよ。動機はなんだっていいのよ。そこにやる気があるのならね」

 初めて若葉の口から飴が出てきた気がした。そして若葉がかっこよく見えた。

「それじゃあ明日から一人目の攻略に移るわ。各自プリントに書かれた一番上の生徒を食品側に引き込みなさい。期限は明日のホームルームまでよ。それから勧誘はできるだけ秘密裏にやるのよ。くれぐれもダンス部や他の生徒にこの動きがばれてはいけないわ」

 僕らは真剣な顔で頷く。

「さて、話すことはこれくらいかしら。他に決めることもないし、今日は解散にしましょう」

「ちょっと待った」

 稲城が帰り支度を始める若葉に待ったをかけた。

「まだ、決めてないことがあるだろ」

 若葉はしばし考え、それから首を傾げる。僕も全く見当がつかなくて永山に目配せをしたが、永山にも分からないようだ。

「なあ、稲城。一体何を決めてないんだ?」

「ああ。それはもちろん、チーム名だ」

 若葉の稲城を見つめる視線が一瞬で残念なものを見るそれに変わる。永山も苦笑いしている。稲城はこういった変なこだわりを持っているから面白いんだと僕は改めて思った。

「それで、なんかいいアイディアはあるの?」

 僕はそれに乗った。なんたって、面白そうだから。

「そうだなあ……。反ダンス連合っていうのはどうだ?」

「いや、それ絶対何かのパクりだよね?」

「そうだなあ……、じゃあ、チーム食品の栄光」

「いや、だからそれも……」

「相模は注文が多いなあ。なら、昨日徹夜で考えた渾身のやつをいくか」

 いや、寝ろよ。僕は心の中で突っ込んだ。どうせくだらないものだろうと高をくくって待つ。

「俺たちの苗字は全員京王線ゆかりのワードが入っているからな。京王バスターズ!だ」

 予想以上に残念なものだった。これを考えるくらいならさっさと寝るべきだ。

「それもパクりだから。というかご丁寧にエクスクラメーションマークまでつけちゃって絶対確信犯だろ」

「じゃあ、お前は何回良い案があるのかよ」

 稲城が逆ギレした。

「いや、そんなすぐには考えつかないよ。というか僕がアイディアを出す必要性はないだろ」

「いいや、相模。お前に拒否権はない。よく言うだろ。生徒会選挙の立候補に不満があるならてめーで生徒会選挙に出ろってな」

 僕は絶句した。たしかにその理屈はあながち間違いとは言えないけど、ここで出すのはお門違いだろう。そもそも稲城以外の誰もチーム名に対しての執着がないのである、しかし、ここで何も出さないと稲城がかわいそうだと思った僕は頭を回した。

 僕らは食品を推しているわけだから、食品ズはどうだろうか。いや、これはだめだ。これでは万年最下位の弱小スポーツチームみたいになってしまう。リーダーが若葉のチーム。チーム若葉。いや、これもだめだ。いまいちピンとこない。僕たちの関係はチームというよりはむしろ――

「そっ、そうだ。若葉同盟はどうかな?」

 ピシッと稲城の動きが止まった。まるでイースター島のモアイのように僕の方を向いて固まっている。僕はそのリアクションがどういう意図なのか分からず、少し不安になった。そんな中で最初に口を開いたのは永山だった。

「若葉同盟、すごくいいよ」

 満面の笑みで頷いてくれる。すると固まっていた稲城も笑顔でこちらを向いた。

「どうやら俺の負けのようだな。若葉同盟、最高のチーム名だ」

 たった数秒で考えた案に、稲城の徹夜の案が負けたことに僕は諸行無常を感じた。ただ、稲城からはそんなことを気にしているそぶりは全く見えず、笑って右腕を突き出す。僕もそれに習い右腕を出し、熱い握手を交わした。ふと、前からしらけた視線を感じる。若葉のものである。

「ねえ、私を抜いて勝手に話を進めないでくれる。それに何よ、若葉同盟って。まるで私が馬鹿みたいじゃない」

 心底嫌そうに顔を歪める若葉。まあ、たしかに自分の名前が入っているチーム目は嫌だよね。相模同盟……。うん、弱そうだ。

「だがなあ、若葉よ。既に三人がこの結果に参加している。世の中は多数決なんだ。マジョリティが制するんだ。文化祭の出し物決めもしかり、チーム名もしかり。異論反論は認めないぜ」

 良い笑顔で稲城は親指を突き上げる。その仕草は控えめに言ってとてもむかつくものだ。ただ、一応稲城の言っていることも一理あり、若葉も面倒くさくなったのか、好きにしなさいとだけ言ってチーム名は決まった。

「時間を無駄にしてしまったわね。さて、明日から攻略に入るわ。さっきも言ったけど、あしたのホームルームまでに最低一人は捕まえなさい。それから、そうね。一応確認もしておきたいし、明日の昼休みに結果報告の場を設けたいわ。稲城くん、この場所は昼休みに使えるのかしら?」

「ああ、基本昼休みは誰も使ってないから問題ない」

「そう。では明日の昼休みにもう一度ここに集合にしましょう。それじゃあ解散ね」

 こうして、今日の会議は終わりを告げた。荷物を持って帰ろうとしていると、若葉が何か思い出したように声を上げた。

「一つ気になったことを忘れていたわ」

 若葉はそう言って右側の棚を指した。

「あそこにあるメイド服、あれってどうしたの?」

 若葉の視線の先には大量のメイド服が綺麗に畳まれて収納されている。

「あー、あれか。相模の趣味だ」

 稲城がさも当然のように言う。

「あら、そうだったのね」

 若葉が全く疑うことをせず納得する。

「いや、おかしいだろ」

 僕が盛大に突っ込んだ。納得がいかない。言いがかりだ。そもそもあれは――

「あれはね、去年の三年生がメイド喫茶をしたときに着た服だよ。学園祭のときにここを使ってた先輩たちがこの準備室に放り込んだみたいでさ、僕が洗濯して畳んでおいたんだ。あの奥に執事服も置いてあるんだ」

 永山がさらっと解説してくれた。さすが永山は頼りになる。僕の味方は永山だけだ。

「それに、陸はメイド服よりもスク水の方が好きだもんね」

 ぶふっと稲城が吹きだし、若葉がゴミを見るような目をこちらに向ける。

「いや、おかしいだろー」

 僕の叫び声が部屋の中をこだました。


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