一話
ジーーーージーーーー
とある夏の日、魁田修という一人の高校生がいた。
俺の名前は魁田修。ここ尼が谷高校映像研究部に所属している部員だ。ここでは主にYouTubeに動画投稿をして部費を稼いでいる。自分たちでいうのも何だが登録者24万人いてサラリーマンよりも稼がせてもらっている。
???「ちょっと魁田君!何してるの!今日の撮影するよ!」
修「わかりました。」
この人は部長の川下莉奈。才色兼備。文武両道。なんで映像研究部なんかに入ったのかわからない。ちなみに彼女がこの部活を立ち上げた。
川下「あれ?まだ君だけ?」
修「もうすぐくるかと。」
???「お待たせーー!」
この人は副部長の磯貝ふゆかさん。ゆるふわでのほほんとしているが根はしっかりしてる人だ。親は大企業の社長。動画の機材を買ってきてくれる。
磯貝「やっほー魁田君。今日の小道具は大丈夫?」
修「はい!しっかり流行に乗ってますし安定した再生数を取れると思います。」
磯貝「おっけー。いつもありがとね。魁田君の目は確かだからね。」
修「ありがとうございます。」
???「·····························」
修「うわーーー!!!」
伊藤「どうも······················」
この人は伊藤真香「まなか」さん。おとなしいけど動画編集や調べものをするときにはとんでもない集中力で作業する裏方の人。
川下「よし。皆来たことだし始めよう!」
修「はい!」
磯貝「おっけー。」
伊藤「始めます。」
ピッ
修「ハロー皆さんこんにちは修です!」
川下「最近の趣味は花火をする事!どうもりなです!」
磯貝「やっほー。みんなげんきー。ふゆかだよー。」
修「アマタニチャンネル!始めようと思います!よろしくお願いしますーー!!!」
パチパチパチパチ
修「今日の企画はこちら。夏にぴったりの·····················」
こうして
修「なんでだよーーー!!!もーーーー!!!」
川下「アマタニチャンネル!楽しんでくれたかな!」
磯貝「チャンネル登録お願いしまーす。」
修「濡れた··························ショック!」
ピッ
伊藤「·················おっけーです。お疲れ様です。」
修「お疲れ様です!」
川下「良かったわね!」
磯貝「さいこーだよー。」
伊藤「明日には投稿できます!」
修「ありがとうございます!」
ピピピ
修「?」
川下「誰からかしら?非通知?」
修「出ます。はい。修です」
もしもし私ビックテレビのマネージャーの吉田と言います。アマタニチャンネルの修様で間違いないでしょうか?
修「そうですけど。」
実はテレビ出演を依頼させてほしいのですが責任者は顧問の人ですか?
修「いいえ。りなさんです。代わります。川下さん。テレビの人。」
川下「テレビ?もしもしお電話代わりました。りなです。」
もしもし私ビックテレビのマネージャーの吉田と言います。実はテレビの出演を依頼させてほしいのですが。
川下「テレビですか?」
ええ人気の高校生クリエイターとしてぜひ出演をさせてほしいのですが
川下「お待ちください。皆。どうする?」
磯貝「やってみてもいいとおもうよー。」
伊藤「テレビ!カメラ!編集教えて貰いたいです。」
川下「魁田君は?」
修「賛成です。」
川下「お待たせしました。ぜひお願いします。」
ありがとうございます!日程はお盆でよろしいでしょうか?ギャラも支払わせて貰います。
川下「わかりました。それでは。」
失礼しました
ガチャ
修「俺たちがテレビか。」
伊藤「すごいことですよ!」
川下「いつにも増して興奮してるわね。」
伊藤「当然です!」
磯貝「ビックテレビってどこにあるのー?」
修「田舎の方です。突然田舎にでっかいテレビ局をたてて話題になった。たしかー神山町だったはず。山形の方の」
川下「東北では人気のローカルテレビね。」
修「尼が谷は石川県だから。まあまあ遠いですね。」
川下「日程はラインで。皆!がんばりましょ!」
おおーーーー!!!
そして
俺たちは新幹線で山形の神山町に三泊四日の旅にでた
しかしこれが後に大事になるとは誰もその時思っていなかった
神山町
修「着いたー!」
川下「長かったわね。」
磯貝「うーん。ねむいよー。」
伊藤「明日と明後日に出演ですね。今日は午前に打ち合わせたあとホテルに泊まる予定です。」
修「じゃあいきますか。」
ビックテレビ
修「でけー。」
川下「こんな田舎によく豪華なもの立てたわね。」
お待ちしていました
修「!」
吉田「私。お電話させて頂いた吉田です。」
修「修です。」
川下「りなです。」
磯貝「ふゆかでーす。」
伊藤「初めまして。裏方の伊藤です。」
吉田「お待ちしていました。中へどうぞ。」
会議室
吉田「お飲み物お持ちいたします。お待ちください。」
修「きれいだな。」
川下「ええ。」
磯貝「すてきですー。」
伊藤「全くです。ここだけ都会ですね。」
???「いやはや。」
修「!」
大金「初めまして。大金と申します。この度ははるばる遠くからお越しいただきありがとうございます。このビックテレビの取締役をさせてもらっております。」
修「どうも。」
見た目は完全な金持ち。派手な服に指輪。五十代位だから余計にいやらしく思う。
大金「話はディデクターとしてください。私はこれで。」
川下「どうも。」
???「お待たせしました。ディデクターの星川です。」
修「初めまして。」
星川「さっそくと言いたいとこですがまずは世間話でも。ここ神山町のホテルに泊まるとおもいますがホテル代については我々が全てお支払します。所々の移動に関してはテレビ出演以外は全て自由で。帰りもこちらが手配します。どこか行きたいとこでもありましたら我々が車をお出しします。」
修「丁寧にどうも。」
川下「いいんですか?私たち仮にも高校生。そのような待遇はありがたいですが················」
星川「いえいえ。このビックテレビを盛り上げるためには新しい事をしなければならないのであなた方の若い力が必要何です。」
川下「そこまで言っていただいてありがとうございます。」
星川「それでは内容をお話します。一回目の時間は午前の九時から十一時の二時間。バラエティーの特番に出て頂きます。二回目は夕方の撮影を予定しています。」
修「なるほどな。」
星川「詳しい内容は明日の七時にお伝えしますので六時半頃にここにいらしてください。朝早いですがよろしいでしょうか?」
川下「大丈夫です。」
星川「では今回はこれで。失礼します。マネージャーにホテルの案内をさせますのでロビーでお待ちください。」
修「ありがとうございます!」
ロビー
川下「今日はゆっくりしないとね。」
磯貝「もうお昼かー。」
伊藤「お腹すきましたね。」
修「まあホテルで荷物を置いてからいきましょう。」
吉田「お待たせいたしました。バスに乗ってください。案内をいたします。」
こうして二十分バスに揺られ
吉田「着きました。」
修「おおー。」
川下「きれいね。」
吉田「最近改装工事を終えたのできれいになりました。受付を済ませてきます。」
修「待ってるか。」
ん?
ポスター?
神山町祭
明日から開催
修「祭か。」
川下「へー。なんかいいわね。祭って。」
修「自分たちのチャンネルでも取り上げたいですね。」
磯貝「いいかもー。」
吉田「はあ·········はあ···········すみません!」
修「どうしました?」
吉田「大変です。部屋が············一部屋しか予約されていませんでしたー!」
修「ええええええええ!!!」
川下「つまり················」
磯貝「よにんでひとへや·········」
伊藤「ふぇ··················」
吉田「他のお部屋でなんとかならないかと催促したのですが·························」
修「大丈夫···················なのか?」
吉田「部屋はファミリーでも泊まれるところなので·········一応最高クラスの部屋なんですが。お風呂や洗面代。キッチンもあります。」
川下「······················わかりました!大丈夫ですよ!」
修「え?」
磯貝「うんうん。」
修「は?」
伊藤「いいですよ。」
修「ふぇーーー!!!」
ガチャ
川下「おおー」
磯貝「ひろーーい。」
伊藤「マンションの部屋見たいですな。」
修「えっと······················」
川下「····················まあ。魁田君は。大丈夫かなって。」
磯貝「うんうん。あんしんできるっていうかー。」
伊藤「襲われても乱暴しなさそうだし。」
修「///////////////////////////////////////////」
このあとはお昼を食べにホテルの近くの定食屋に赴いた
いらっしゃい。何人ですか?
川下「四人です。」
テーブルへどうぞ
川下「はい。」
修「おーすげー。うまそうだなー。」
ねえねえ
修「!」
お祭り楽しみねー
でも聴いた?
この村の風習
修「村の風習·······················すみません。お姉さんたち。」
やだお姉さんだなんて
私たちおばさんよー
修「小耳にはさんだんですけど村の風習って。」
あー風習ね
あくまで噂なんだけど。昔昔この町は十二の神様と十の神様を支える下に神って書いて下神「かしん」という神様たちがこの村に平和をもたらしていたんだけどある日。右から二つ目の下神様がいなくなったってその日から村は混乱したって噂なんだけど。これでいいかしら。
修「ありがとうございます。参考になりました。」
いえいえーー
修「十二神と十下神か。」
川下「なにかあった?」
修「それが·············」
修は事を伝えた
川下「なるほどね。」
磯貝「むずかしいー。」
伊藤「わからないですね。」
すみません
修「先ほどのお姉さん。何でしょう?」
もしも詳しく知りたいならおおおばばに聞くといいですよ。
修「おおおばば?」
神山の麓に住んでいるおばあさんのこと。行ってみたら?
修「ありがとうございます。」
川下「行ってみましょ」
案内をされて家の前にきた
ピンポーン
修「すみません!」
ガチャ
修「!!!」
おおおばば「なんじゃ。こんな昼間に。」
修「僕たち。村の噂について聴いたんですけど。詳しく知りたいんですけど。」
おおおばば「························ついてきなさい。あんたたち。山は登れるか?」
一同「え?」
山頂付近
修「はあはあはあはあはあはあ」
川下「三十分位登ったかしら。」
磯貝「つかれたー」
伊藤「ぜえぜえぜえぜえぜえぜえぜえぜえぜえぜえ」
おおおばば「ほれ。」
修「なっ!!!」
そこには十二神と十下神の像が並んでいた。
おおおばば「左から一神二神。右は十下神。じゃが。」
伊藤「像がない。」
おおおばば「昔に突然消えた。それから村には災難ばっかり起きた。飢饉、人口減少。高齢化。」
修「もしも像が戻ってきたら」
おおおばば「変わるかもしれんな。」
修「·····························」
おおおばば「お前さんたち。よそものじゃろ。どこから来た?何用で?」
修「石川県です。テレビ出演しに来ました。」
おおおばば「あそこのことか。」
修「·················」
良い印象ではないようだな。
おおおばば「ほれ日がくれるぞ。とっとと降りるぞ。」
修「はっはい!」
かあ
かあーー
夕方は暗いな。うちも都会じゃないからなんともいえないけど。
川下「戻りましょ。」
磯貝「ごはんごはーん。」
ホテル
修「あーつかれたー!!!」
川下「料理は置いてくれたみたいだね。」
磯貝「オートロックもしっかりしてるしねー。」
伊藤「防音も整備してました。」
修「ご飯食べますか。」
頂きます
修「うま!」
川下「美味しいわね。」
磯貝「おいしー」
伊藤「最高です。」
ごちそうさまでした。
修「明日の準備するか。」
川下「じゃあお風呂先貰うね。」
修「!!!」
磯貝「はーい。」
伊藤「編集オッケー。投稿!!!少し外出てます!」
修「///////////////////////」
磯貝「どうしたのー?まっかっかだねー」
修「いや·················その。」
磯貝「お風呂でこうふんしてるのー?」
修「はひ。」
磯貝「かわいいねーー。」
修「···················」
川下「お先。」
修「!!!」
お風呂上がりの川下さんはとても綺麗だった
修「///////////////////////////」
川下「ふゆかも入りな。」
磯貝「はーい。」
川下「··························」
修「···························」
川下「気まずいの?」
修「まあそれは···············」
川下「ふふっ。」
修「!」
川下「私ね。親亡くしてるの。」
修「えっ」
川下「なんとか独り暮らししてるけど。大変でね。家賃。光熱費。水道。正直ひもじい生活を前までしていたの。でもYouTubeでお金を稼いでるのを見てすごいと思ったの。人を楽しませてお金を稼ぐ。誰でもチャンスがある。チャンスを掴みたい。こんな生活を変えてやる!っていう強い気持ちを持って立ち上げた。立ち上げるにしても成績優秀じゃないといけないから勉強して。もがいてもがいて。ようやく手にした映像研究部。だけど最初は誰も興味を持たなかった。けど魁田君は違った。私の考えを聞いてくれて。受け止めてくれた。そして部活に入ってくれた。そのおかげでふゆかや真香とも出会えた。」
修「·································」
川下「君のおかげだよ。」
修「·················ありがとう。」
磯貝「あーいいかんじになってるー。」
修「!!!」
磯貝「お風呂はいりなさーい。」
修「えっはっはい。」
チャポン
修「··························男だぞ俺。」
夜
伊藤「スピースピースピースピースピースピースピー」
磯貝「寝るの早いねー」
川下「編集頑張ってたからね。」
修「寝ますか?」
川下「そうね。」
修「でも··················これトリプルベットですよね。」
川下「そうね。」
修「一つのやつは真香さんが私のだーって言って使えない。僕床で寝ます。」
川下「ダメよ!」
磯貝「そーそー。本能のままにいこー。どうしたいのー?」
修「///////////////////」
川下「せーの」
磯貝「それーーー」
バタッ
修「え?」
川下「魁田君は真ん中ね。」
修「ええええええええ!!!」
まあ寝れる訳がない
修「······························」
おい
!
おい
修「········」
おい
だっ誰だ?
下神の神とでも言っておこう
何を言って····················
この地を離れ千年近くたつがまた新たに災難が起こるだろう
災難··············
そこでお前に力を授ける。
え?
内容は自分自信で体験しろ
おいちょっ·······················
ピピピ
修「························!」
プルルルル
修「はい············」
川下「魁田君!まだ寝てたの!?今六時二十五分よ。間に合うの!?」
修「え?」
六時二十五分
修「うわーー!!!!ヤバいヤバい!遅れる!!!」
ふわ
修「え?··············うわーー!!!!」
体がいきなり浮いた。そして
ゴオオオ
修「うわーー!!!!なんだこれー!!!」
窓からいきなり放り出され一直線にテレビ局に向かった。
修「ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい」
ビックテレビ
修「なんとか着いた。」
会議室
修「お待たせしました。」
星川「丁度ですね。私も今来たところなので。」
修「良かったー」
川下「ギリギリはダメだよ。」
修「すみません。」
星川「全員揃ったことですし内容説明をします。」
九時
星川「それでは本番参ります!サンニーイチ!」
アナウンサー「続いてのコーナーです。人気高校生クリエイターのアマタニチャンネルの皆さんです!!!」
修「ハロー皆さんおはようございます!修です!」
川下「番組をご覧の皆さん。おはようございます!りなです!」
磯貝「まだ眠いふゆかだよー。」
アナウンサー「ということで彼らはどういうクリエイターなのか紹介しましょう。」
星川「君たちは少し休憩ね。」
修「はい。」
十一時
アナウンサー「そろそろ番組終了の時間です。今日はアマタニチャンネルの皆さんにお越しいただきました!ありがとうございました!」
修「ありがとうございましたー!」
川下「じゃあねー!」
磯貝「バイバーイ!」
星川「カット!!!お疲れ様でした!」
修「ありがとうございます。」
星川「君たちすごいね。スラスラ喋れて。」
川下「たまたまですよ。」
星川「今日はこれで終わりです。明日もお願いします。」
修「はい!」
次回予告
二話