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三日目:デートの巻末


「旨そうだな普通に」


案外出て来た物は普通に旨そうな料理である。まぁパンケーキが不味く作れるのはもう才能だから。いや俺なんだけどさ。俺がパンケーキ作った時はなんかこう……何だろう?物質?物質と言うのも憚られるようなナニカに変化したからなぁ……


「これ美味しいデス!」


このパンケーキ、マジで生地がふわふわ。一体どうやったらこんなにふわふわになるのかと思うくらい、そのくらいの分厚さとふわふわ感。そしてこの選べる三種のシロップがまたアクセントとして強い。一つ目は普通のメープルシロップ。甘ったるいという訳ではなく、かと言って甘くないわけでもない。程よい甘さが口の中でパンケーキとマッチする。


二つ目はチョコシロップ。一見すると普通のチョコソースに見えるが、かなりのビターチョコとなっており、元から甘いパンケーキに良いアクセントを加えている。かなりのビター系であるチョコであるが多分普通に食っても旨い。


んで三つ目、こいつはフルーツ系のシロップ。多分ベリーだとは思うんだが……これがまぁまた旨い。これは実がごろごろ入っており、触感と甘さの旨さが普通に美味しい。


「それ美味しいデスか?」


「ん?まぁな、食うか?」


「ハイ!それじゃあいただきマス!」


相変わらず旨そうに飯食うなこいつ。んでこっちのよく分からない飲み物……あぁゴマスムージーか。多分鋼が飲んでた鉄っぽい飲み物を模したものなんだろうが、普通にゴマ風味がいい味出してる。後凄いドロッとしてる。


「そう言えば肉どう?」


「美味しいデスよ!ちょっとあげますネ!」


「ありがと」


あー肉普通に旨いな。なんだろ、ターキーを更に肉厚にした感じだな。味濃いな、旨いけど。まぁ立ち食いするってんなら普通に手に取りやすいサイズだし、これに飲み物も買って食えばいいんじゃない?


「あっそう言えばデスね」


「なんだ?」


「この先に面白そうなモノがあったから食べ終わったら行ってみまセン?」


「そうだな……んじゃ行ってみるか」


「ハイ!」


それにしても人いるなぁここ。テーマパークにも劣らないレベルの大きさじゃない?一周歩き回るのに三時間かかるって言われてるからな?普通にヤバい。一応パンフレットは貰ってきたんで……


「っと、これか」


そう言えば全国大会って五日目に行われるんだよな?……一週間するって言ってなかったか?という事は全国大会を三日間で行うって事ぉ?それは……お客さん飽きるんじゃない?


「うーん……」


ま、今はルーとのデートだから余計なことは考えないようにしよう。


「そうデスね!次はあっちのお店に行ってみまショウ!」


「おぉそうだな」


しかしまぁ何というか……デカい店だな。何の店だこりゃ?よく分からないが変なもんがいっぱい売ってんな。


「見てくだサイ!これ園歌のぬいぐるみデス!」


「いや俺のじゃなくて流鏑馬のじゃねぇか」


と言うよりこんなもん存在してたのか……他のもあるな割と。まぁ多分買わないけどさぁ……いやまぁ買うかもしれないけど。


「ストラップもありマスよ?」


「へー色々あるんだなぁ」


なんだか知らんが普通に売れ行きはいいようだ。こんなのでも普通に売れるのか……なんだか分からんが凄そうだなぁ。ほらお土産屋でよく見るよく分からないクッキーとかも存在してら。


「あっコレ!これどうデス!?」


「おぉペアぬいぐるみか」


こういうのもいいかもしれないな。よし買うとしよう。


「んじゃ買ってやるよ」


「アリガトデス!」


「ま、気にすんなって。デートだしな」


二千円か……まぁ安いな。さてと……次はどこに行くべきか。こっから近い面白い場所と言うと……なんか花畑があるな、そこは夜に行くかライトアップするみたいだし。それまでは……


「そうだな、次はこのデートスポットに行くか?」


「ハイ!」


しかしデートスポットとは……もう何でもあるなここ。マジで。確か売れてない遊園地を買収してこれに改築したんだったか?よく分からんがそう言う事なんだろうか。


「さて……」


「あーこういう奴か」


どうするんだよお化け屋敷とか……子供だましかな?まぁとりあえず言ってみましょうかね。


「大人二名で!」


「えっ?」


「一応十八歳だぞ」


「あ、あぁハイ……二人で千円になります」


ったく、俺の身長が低いのは理解しているが流石にこうも目の前でこういう反応をされるとキツイな。さて中に入るが……


「キャー!」


「おぉう凄い力」


こいつ間違いなく俺に抱き着くためにやってるな?それにしてはちょっと強さがヤバいかな……うん腰の骨折れそうなんだけど。ちょっと離して一回、一回マジでおい待ておい!


「ど、どうしマシたか園歌!?」


「いや何でもないさ……」


まだ大丈夫だ……ルーに余計な気を負わせる訳にはいかん、頑張れよ俺!もう少し耐えろよ俺!と言うか普通にこのお化け屋敷怖くねぇな……


「……園歌」


「なんだ?」


「もっと抱き着いて……いいデスか?」


「あぁ、構わないぞ」


男気を見せろ俺!彼女の願いには答えてやるのが男だろ!ほらまだ大丈夫パワーは強いがそこまで厳しくはあああああちょっと待って更に強くなったんだけどやめああっ


「園歌……好きデスよ?」


「俺もだルー……」


大丈夫。まだ行ける。


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