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クソゲー会となんか来た奴


「今日はクソゲーをします」


「何で?」


「この前クソゲーをやってるところをクソワラ動画に投稿したらえげつない再生数を叩きだしたのでこれで行きます」


クソゲー!それは誰もが一目であぁこれはもう駄目でしょ色々……と言いたくなるようなゲームの事を刺す!今回持ってきたゲームは『僕と彼女の大戦争~ラブカミングは突然に~』である。


「このゲームがなぜクソゲーと呼ばれているのか……早速調べていきましょう」


「何してるの?」


「クソゲーだな」


と言う訳で今回はシーとルーと俺の三人でクソゲーをしていきます。ちなみにこれ、ジャンルは恋愛ゲームであるらしい。アドベンチャーでもある。なぜここまで酷評されるのか……ではやっていこう。


「……割とつかみは普通だね」


「だな、ここまではよくある恋愛ゲームって感じだが……」


おっ選択肢だ。ここは……まぁ適当に上の選択肢を選んでみるかな。まぁこういうのは特に考えなくても大丈夫だろうからってあぁ?!


「即死!?」


「えっ死んだの!?」


「死んだ。見てなんか出てる」


「えー何々?『上の選択肢を選ぶと、ヒロインのトラウマを思い出させてしまうので殺されてしまうぞ!こういう時は刺激しない一言を言おう!』……だと?」


もしかしてこのゲーム……死にゲーって奴なのか……!?


~十分後~


とりあえず俺の嫌な予感が当たった。まさかの三択である選択肢のうち二択は即死、しかも選ぶ順番も考えないと普通に殺されると言う鬼畜仕様。更に言えばこのゲームの何が良くないってヒロインが好きになれないという事である。


「ねぇこのヒロインにムカついて来たんだけど」


ルーがこういうのも無理はない。なぜならこの女、トラウマと言う言葉を平気な顔をして人殺しの道具として使っているのである。戦場帰りであるとか言っているが、『そのケーキ美味しい?』と言う選択肢を選んでトラウマ発症して殺されるのである。これのどこに戦場要素がある!言え!


「割とヒロインかわいくない」


これも問題である。このアドベンチャーに出てくるヒロインはこいつ一人、これでお値段九千円と言うだけでもだいぶやってるのだが、とにかくこのヒロインがハッキリ言って……可愛くない。なんかやっつけで書いたの?ってレベルの絵なのである。


「なんかこいつとの恋愛は無理だな……」


更に言えばこのヒロイン以外もちょっと……って感じだ。特に主人公のお助け役がいるのだが、こいつはこいつでもうクソって感じだ。何がアレってもし仮にバッドエンドになったらこいつがそのヒロインを掻っ攫って終了である。


「ぶっちゃけヒロイン持ってってくれよって感じだ」


という訳で総評……二度とやるか!そしてもう一つ!俺はこんな恋愛はしないからな!以上!

_______


「さて疑問形から入るけど、何か言いたいことある?」


「いきなり何?」


俺の目の前にいきなり食我が現れた。まぁ流石にマジでいきなりという訳ではないが、何も言わずに急に来たのである。何の話だと一応聞いてみたんだが……


「お前、死んでたのか?」


「え?」


「ちょっと!?どういう事デス!?」


「兄さんは生きてるんですけど!?」


そりゃまぁ普通に叩かれるわなぁ……いやまぁうん、かばってくれるのは良いけどなんでそんなこと聞いてくるんだ?俺が死んでた?今ぴんぴんしてるっての。


「いや見てわかるだろお前」


「……だよな。生きているよな……。すまん」


「なんでそんなことを聞いたんだ?」


「……じゃあ過去になんか死にかけたとかは?」


「……もしかしてだがそれって俺によく似た別人の話じゃね?それ『大金園歌』な?別人よそれ」


なんだその顔は。まるで何か察したような顔をしやがって……ムカつくな。そんで帰るんかい。何しに来たんだよこいつマジで……


「結局何の訳があって来たんだよ?」


「いやぁ……大体分かったんだよね、だからもう大丈夫。んじゃ僕帰るね」


「はぁ……」


おう帰れ帰れ。ったく、真面目に何がしたかったんだか……にしてもまさか昔の事まで調べ上げられてるとはなぁ……


「そう言えば俺とネカの血がつながってないって話したっけ?」


「そうなの?」


「ん?そうだよ!まぁちょっとその辺を色々言うと面倒なことになると言うか……」


「簡単に言うと、こいつは捨て子でな。捨てられてて可哀そうだったんで拾ってきたんだ」


「はぇ~……ちなみに親は見つかったの?」


「いや?そもそもどこから来たのかもわからないからちょっと探すのもね……」


実際、スラムに行く前の話だったからなぁ……。俺より小さい奴が街歩いてたんで可哀そうになって連れ帰って来たんだよな。んで結局親も見つからなかったんでそのまま家の妹になったって訳。


「多分スラム関係の捨て子なんだろうな」


「兄さんのアパート、スラムに近かったからね……」


そう考えると俺結構スラムに関わってる奴なんだなぁ……。まぁ別に気にしてはいないんだけどさ、どうもスラムって言うとあのバカの顔がちらつくんだよな……。まぁ実際別に親が見つかろうが子供を捨てるような奴がまともな親じゃねぇから別に構わないんだけどさ。


「話聞いてたけどさ、君の父親とは血がつながってないんだよね?じゃあなんで君の父親は家に来たんだい?」


「そりゃお前、血縁関係は無いが家族関係ではあるからな。あの畜生社長のくせに家族に金たかろうとしやがるんだからな」


「えぇ……社長なのにかい?」


「最悪なのがね……。あいつは家族の金で税金を払おうとか考えてきやがってさ。その時はもう二度と親と呼んでやるかと思ったね」


「もうそれは人としてどうなの?」


「そんな訳でアレを俺は人としても見ていない。一応言っておくと社長になる前の話で、社長になった後は金をせびりに来ることは無くなった。……まぁ一銭も奴から貰ってないし、養育費を一つも払ってくれなかったんだけどな」


「まぁ……それはその……」


「今は皆がいるから楽しいけどな!」




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