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カップラーメンが出来上がるよりも早く


炎と出会った。まさかいるとは思わなかった。しかし今はまだどっちも攻撃しない。なぜなら奴が今使ってるキャラに関しては……マジで使えないキャラだからな。


「よぉカエン」


「んだよ炎」


「まぁ……なんだかんださ、俺ら結構長い付き合いだったよな?……お前がどう思ってるかは知らねぇけどさ」


「互いに長い間クセすら見抜けるくらいには長い付き合いだな」


「だよな?……で、言わせてもらうが……今回、俺は本気でお前を倒しに来た。だからこそ……本気で殺しに行かせて貰うぜ!」


やっぱり炎の使うキャラは炎神だったわ。……いやむしろそれ以外だったら本物かどうかを疑ってるからそれで良いんだが。……問題は確かちょっと前にアプデで強化入ってるんだよなぁ、それまでは全く使われてなかったけど今はちょっと見る程度には増えてる。


「『炎神全界えんじんぜんかい』!」


この炎神と言うキャラ、ハッキリ言って……必殺技前提のキャラである。そんなキャラいる?と言いたくなるが一応二人(こいつを含めて)いる。もう一体はそんなに強くないから見向きもされないが……いやそう言うのは言ってやるな。


「じゃあ来いよ!」


その必殺技の強みは自己強化能力にある!やはり早い。相変わらず凄いスピードである。顔に掠めたぞ!拳が!やっぱアプデで強化貰った恩恵デカいってこいつは!普通の攻撃のリーチが上がっただけだぞ!それでも過剰なんだけどな。そして何より問題なのが……


「『炎業えんごう』!」


このスキルだ!このスキルは簡単に言えば発動した場所で止まるってだけのスキル、言っちゃぁなんだが弱そうに見えるだろ?ハッキリ言ってバカだよこのスキル作った奴。と言うのも……ほらさっきから明らかに攻撃の激しさが強化されてんだよ!


「だらぁッ!」


炎神全界モードの時、こいつ全身に攻撃判定が出るんだよ。さて、さっき言ったことを思い出してほしい。こいつは『どこでも停止できる』んだ。それが空中でもな。


「ッ!」


どっからでも無を蹴ってこっちに接近してくる!平気な顔してヤバいってこいつ!後必殺技使うとエネルギーが切れるまで動き続ける事が出来るんだが……このエネルギー残量がまたふざけてる。簡単に言えば三分間だ。……そして切れたら三分間待ってればエネルギーは回復する。


「一回どっかに逃げるぞ!」


「させるかよぉ!」


まぁ基本的にエネルギーが切れる前に倒せるんだけどな攻撃力高いから!見ろ!俺のHPが今ラリアットを食らっただけで三割削られたぞ!バカじゃね?!強いんだよやっぱ!なんでアプデで強化されたんだよホントに……とか言いたくなるけど、正直早すぎるんで弱いって言われてたんだよなぁ……しかもリーチの問題で更に文句を言われるんだけどな。


「だからってこの強化は止めろよ!?」


あぁクソこっちに近寄ってきてるな!だがショッピングモールだここで立ち向かう!と言うよりここ以外にまっとうに戦えそうな場所がない!


「よし脱出!」


やっぱインチキだろあの停止と急加速!さっきから剣を抜く暇さえ無いってどういう事!?こっちも爆瞬歩あるだろって?アレは一距離加速だけに対してあっちはある程度はブレーキが効くから問題なの!ついでに言うと止まった場所から再加速できるの!


「このまま追い込んでやるよ!」


「面倒だぞ……!」


『今戻ってきました!……ってなんでディグさんがいるんです?』


『やぁ』


『えーっと……今のコレってカエン選手が追い詰められてる感じですかね?』


『だな。しかし……だからって炎神が苦手って訳じゃないぞ?あいつ』


『ハッキリ言って炎神は初心者向けじゃないです。それを理解しないでこのゲームのサイトにザコだの使えないだの書く奴がいるけど、そんな弱くないから』


『まぁ使いこなせるようになるまで才能があっても一年はかかるだろうな!あれだけ動けるようになれるのは……もうこいつ以外のキャラ使わないって決めてる奴くらいだよ』


『このゲームの仕様と炎神の必殺技がかみ合ってないんですよね……単純に言うとこのゲーム、高い所から落ちるとダメージを食らうんですが、それって速度で決められてるんですよね……となると?炎神の最速速度で壁にぶつかろうものなら即死ですから』


『だから初心者向けじゃないの。うん。分かるね?』


っけどまだマシな部類に入るからなこの場所は!なぜなら炎神に対して打点を与えられる物が結構ある!と言う訳でまずは早速パクって来たワインで殴る!


「死ね!」


「直球!」


よし当たった!はい命中!じゃ逃げるからね!あいつと接近し続けてるとじわじわダメージ喰らうんだよ!まぁ打点はまだまだある!と言う訳で二つ目行ってみよう!


「消火器!」


「やりやがったな!」


からの~蹴り!よし一発!だが普通にまだHPはあるしな、一旦逃げる!一応言っておくがもし炎神と本気でやりあうならガン逃げしながら三分間経つのを待てばいい!……が、今回はダブルスだからなぁ。


「それに、まだ三分じゃないよな」


『さて炎神が必殺技を使って現在一分が経ちます』


『うーん、まだ一分なのか……』


『やっぱ長いよね……三分って』


『でもあっちも三分経ったらインターバルが必要になるんだろ?って事は結構面倒くさいんじゃね?』


『だろうね。……けど、今回は二人で戦ってるからね……』


『あぁ、だからメロン使ってんのか』


『かもね。……っと、遂に攻め始めたよ!実質ここからが本番だ!』

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