最終回
「よぉ園歌」
「あっ骸じゃん、久しぶり」
「だな。色々と懐かしいよなお前のこれまで」
「……だな。色々あったよなぁ」
「そうだな。何はともあれ、色々あった」
「……あぁ」
「結婚して来い!その後の事は何とかなるやろ!」
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「……さてと。変じゃねぇよな?」
「似合ってるよ!大丈夫だよ!」
「ん。似合ってる」
「よし!……みんな!行ってくる!」
ここに来るまで色々あったなぁ……ルーに出会って、いろんな奴に出会って……そして勝利した約半月。こんなにあったのにまだ一年も経ってねぇのかと思うと感慨深いものがある。
「というわけで神父やらせてもらいます骸です」
「お前なの?」
「いや神父の免許持ってるのが俺しかいなくてさ」
「神父の免許って何?」
「細かいことは気にするな!そういうもんだ!」
なんだか出鼻をくじかれた気がするが……気にしないで行こうじゃん!ほら隣には凄いウエディングドレスのルーがいるからな!いやホント凄いな……これ確かルーの父親がデザインしたんだったか。ありがとうお義父さん……!
「さてと……えー汝いついかなる時も妻を愛すると誓いますか?」
「誓います」
「んじゃ汝、つらい時も苦しい時も夫と共に超えていくと誓えますか?」
「誓えます!」
「んじゃさっさとキスよろしくー!」
ホントに神父の免許持ってんのかよこいつ!?いやまぁそれよりルーが既にキス待ちしてるしな……しかし何というか、大勢にみられるとなんか緊張するな……
「ほら!早くキスしな!こっちはキス待ちなんだからよ!」
「うるせぇ!なんで飯食ってんだよお前は!?」
「他人のキスを見て食う飯はうまい」
「ネー」
「あぁもう……」
……さ。キスをしようじゃないか。
「ヒューヒュー!」
「いいぞー!」
「ディープキスもしろー!」
「うるせー!」
ったく。さてお次は……
「んじゃケーキ入刀と行きましょうかな!」
「そういえばさ、なんでケーキに入刀するんだろうな?」
「さぁ?協力しようっていうんじゃねぇの?」
「あぁそういう……?よくわかんねぇな」
野次馬が凄い!でもまぁ確かに気になるということはあるけどさ!そういうのは今言わなくていいだろあと誰だ!こんなこと言いだしたの!
「よぉ園歌」
「おい骸ズ、少し黙ってろ」
「「ヘイヘイホー」」
お前らかよ……!まぁいいやケーキは入刀しちゃったしな!
「で、ブーケトスです」
「あっ不味い殺し合いが始まっちゃうぞ!」
「しねぇだろ殺し合いはよぉ……」
なんでブーケトスで殺し合いが起きるの?ねぇどういう……あっ普通に白桃がやばい!普通になんか変な武器出そうとしてる!
「中止!ブーケトス中止!」
「ちぇー」
ったく……まぁなんだかんだルーが喜んでるからいいけどさ。
「……なぁルー」
「……なんデス?」
「俺たち、結婚したんだな」
「です。ほら指輪も」
「……あぁ。……本当に幸せだよ。俺は」
「……うん。私も」
「……ところで……そろそろクリスマスですね」
「だな」
「……子供、作りましょう?」
「えっ」
「既にカギはかけちゃってマスよ?」
「え」
「それに……今日、デキる日なんデスよ?」
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「なぁ上の部屋凄い揺れてねぇか?」
「だな。というよりそもそもなんで俺ら男二人で同じ部屋なんだよ?」
「しょうがないだろディグ、お前ガチで拒否されたんだから」
「……いや!なんで僕の部屋に三人も来てるの!?」
「上があの二人の部屋なんだよ……いやもしかしたらもしかするかもと思ったら本当におっぱじめやがった、熱々でいいねぇ」
「結構盛大にやりやがるな……まぁいいや、とりあえずもし寝れないってんなら俺の部屋で寝るか?」
「いいから出てってくれない?!」
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「……まさか血縁関係だとは……」
「だよなー。そいつらにゃ悪いが捨ててってくれてありがとうッて感じだな!」
「なんで食我がいるの?」
「今捨ててきます」
「……投げ出されていった。で、シーちゃんはどう思う?」
「……ん。確かにお兄ちゃんみたいだったけど。本当にお兄ちゃんだとは思わなかった」
「だよね……。というかなんで私の部屋割りがシーちゃんと同じ部屋なの?」
「……ダメ?」
「あー……ダメじゃないけど」
「ん」
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「さてと……」
今日も俺はゲームで戦う。何、それが仕事のようなものだからな。……ルーと結婚式をして、まだ一日も経たないけど。それでも俺は本当に幸せだ。
「じゃ……今日もやるか!」
「ハイ!」