決死の攻防(くだらない原因)
「……」
俺はあいつが好きだ。……あいつの笑顔が可愛いんだ。いつでも笑っていてほしいって思えるくらい……あいつが好きだ。
「なぁ」
しかし……
「流石にこれはねぇよ!?」
「?なんデス?」
~十分ほど前~
「してやったデス!」
何とかショッピングデートを成功させましたよ!流石にちょっとあの辺は心が折れそうになったね。うん……でも、今は片想いで好きだって言ってない以上そういわれちゃうのも仕方ないのかも……。けどね!ようやく……恋心が園歌に目覚めたのかも!
「フー!最高デース!」
「チョ待ておねーさん。アニキはああ見えて草食系だから自覚した後でも自分からはマジ告白とかしねーから。マジ卍万次郎だから」
「ど、どういう事デスか?」
「まー今まで恋愛した事ないアニキに告白するって考えが出るかって言われると無理ぽだけど……。だからってがっつきすぎると疑心暗鬼になっちゃうからちょい抑えときな?ウチとしても……アニキには幸せになってほしいからね!」
アピールはNG……?なんでダメなの?うーん……あっ、もしかして前に言ってたアレ?日本人はヤマトナデシコが大好きと聞いたことがある……つまりおしとやかな女性が好きってこと!?
「園歌ぁ~!」
「えっなんで……?ルー走って行っちゃったどうしよ……」
嫌われたくない!せっかく好意を持たれたのにこんなことってないよ!だって……だって!
「園歌ぁ~!」
「うわぁなんだぁ!?」
~戻る~
「捨てないでくだサイ!私オシトヤカになりますから!捨てないでー!」
「何のことだおい!?話が見えてこねぇよ!?」
「うぅ……ぐすっ」
「ほら涙ふけってあぁあぁ俺の服で拭くな!」
一体何の話なんだよホントに……いきなり走って来たと思ったらこれだからなぁ……。
「園歌はこういう女の子は嫌いデスか!?」
そんな話かぁ……。そう言われると……別に俺は気にしてないかな、よく分かんないけどさ、俺が好きになったのはルーなんだから。
「あのなぁ、俺は別にお前がおとしやかになろうが今のままだろうが、お前を好きになっちまったんだよ。お前がどうなろうが俺はお前自身を好きだから……関係ない」
「……園歌ぁ……園歌ぁ!」
「だからって服を脱がせようとするな!まだそういうのは早いだろうが!おいやめろ!」
「いやデース!このまま既成事実デス!」
「なんてこと考えてんだお前!?」
えぇい誰か助けてくれ!こいつ結構力強いんだよ!駄目だもうどうしようもない取られる!誰でも構わん!この際あのクソオヤジでも……いやクソオヤジが来るくらいならいっそ全裸にされた方がマシだ!
「大丈夫アニキ?」
「おぉネカか!助けてくれ!」
「うわアニキとおねーさん……ウチは下で待ってるからおっぱじめていいよ」
「助けろ!」
あっホントに下に行きやがった!あぁもう駄目だ誰か……
~一時間後~
「……」
「で、どうだった?」
「ギリギリ逃げ帰ってきました」
「なーんだ面白くないの」
「俺の童貞をなんだと思ってんだお前!?」
何とか一線を越えることは無かったが……二度は無いだろうな……。
「……」
うん……俺もさ……あいつのことは好きなんだ。ホントに。けど襲われるのは流石にちょっと考えてなかったと言うか……。この先襲われかねないんだよなぁマジで……。
「私じゃダメなんデスか!?」
「いやじゃねぇよ!むしろ別にいいと言うか……」
「じゃあシても問題ないでショウ!」
「……まぁそうだな。ただ……もうちょい待ってくれないか?」
「なんでデスか?」
ここで何かいい感じの言い訳を思いつかなければ……二三日もすれば俺の童貞はゴミのように散らされる!別に童貞でいて良い事なんかないのは分かるが、それでも初めてはやっぱり……普通に終えたい……!
「……その……なんだろうな。ほら、俺ら結局互いの事そんな知らないじゃん?……もう少し知ってからでもいいと思うんだよ。互いの事」
「……確かにそうデスね。……初めて本気で好きになったので……テンパってしまいまシタ。……だからその時までお預けデス!今度は園歌から誘ってくだサイ!」
うーん……早とちりしたか?まぁ俺ももう二度とこいつ以上に好きになる奴なんていないと思うけどな。なら俺らお互いお似合いって奴だったんじゃねぇのか……な?うんそれはいいからまず服を着ろよ!
「今更だけどなんで全裸!?」
「私家では服着ないのデ!」
「俺の家じゃ着てもらうからな!?」
こういうところも知らないからな……よし、もっとこいつの事を知ろう!んで……俺の場合誰に結婚の許可を貰えばいいんだろうな?あのクソオヤジとは縁を切ってるし、母さんは死んでるし……となると育ての親か……。
「デハ……互いに自己紹介といきマショウ!」
「あっそこから!?そこからなの!?」
……ここから始めて行くか!だって俺ら何にも知らないんだからな!
~とあるビルの中~
「……さてと……」
「お疲れ様ですご主人様」
「あぁお疲れ……いやぁやっぱ疲れるな大型アップデートは……」
「味方がいないゲームで二人プレイを始めるのが無茶です。やはり問題も出ているようです」
「だよなぁ……でも好評だしな!これなら次のイベントも上手く行くだろう!」
「そうですね。……ところで『カエン』さんに招待状を送らなくてよろしいので?」
「……あっ全一の……ヤッベすっかり忘れてた……今から送るからちょっと待ってな!?」
「……」
「よし!出来たぁ!マジ悪いカエンって名前の全一!ところでこいつどこにいるんだ……って日本か。ならそんな急がなくてもよかったかもな、大会開催地日本だし」
「ですが大会までに調整しておく人もいるのでは?」
「……まぁ全一がその程度で負けるとは思えないからねぇ……」
「そう……」
「さーて……最終調整と参りますか!」
ゲームに関してちょっと補足:HPと即死
このゲームはHPと言う概念がある。回復する事も出来る代わりに結構早めに消費し、また無くなると即座に敗北となる。しかし即死と言う概念がある以上、ほぼ使われない死にステでもある。
即死はと言うと首を切られる、心臓を貫かれる、頭部を破壊されるなどの明らかに致命傷を負った場合に確率で起こる物である。基本的に明らかにアウトな傷をつけられた場合は死ぬ。なお大体の戦闘が即死で終わっている。




