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宴と占い

「もう終わりか? あんちゃん」

「いーやーまだいけるぞ~!!」


 トウヤさんは顔を真っ赤にしながら村の人とお酒を交わしていた。まだ昼間だけど今、村はお祭り騒ぎとなっている。それはもちろんトウヤさんたちがやってのけたドラゴン討伐を祝してですが。


「もう、やめてください……それ以上は……」

「ベルー、俺をな~めるなっよーー」


 これは、もう駄目だ。


「倒れちゃいますよ……」


 私はトウヤさんの服の袖を引っ張りながら説得を試みる。しかし、引いてくれる様子もなく。


「あんちゃん、連れの子にも言われてるんだからもう負けを認めな、今回は俺の勝ちってことだ」

「いーや、俺が勝つん……グヘ!」


 トウヤさんが衝撃を受けて机にひれ伏した。


「え?」

「よう嬢ちゃん」

「あっダガルさん」


 そこには村の案内をしてくれたダガルさんが仁王立ちしていた。体格がいいのでそれなりに迫力があった。どうやら見かねて手刀で首を叩いたみたい、少し荒いですが助かりました。


「こいつには酒をあんまり飲まさせんようにしときな」


「あっありがとう……ございます……」


「もっとハキハキしな、せっかくの花が台無しだぜ」


「花……?」


 花は持ってませんし、


「別嬪だってこった、そういや昨日言ってた占いの婆ちゃんが帰ってきたぞ、興味あんだろ?」

「はっはい!」


 ハキハキと言われたから出来るだけ背筋を伸ばして大きめの声で返事した、あとダガルさんちょっと怖いし。

 そう私は昨日村の案内をしてもらった時に周りとは少し違った建物に気を惹かれて見ていたらダガルさんが説明してくれた。その建物はセティさんという高齢の女性の家らしく、セティさんはスキルの関係上で占い師をやっているらしい。

 今まで1回しか外した事はなくほぼ当たる予言みたいなものらしい。そこで様々な場所に出向き仕事をしていていつ帰って来るかも分からないから私は運が良かったみたい。



「じゃあ、ついてこい」


 ダガルさんについていき、その占い師の人の家に行った。


「おーい、婆ちゃん! いるかー!」

「なんだい! ダガル! 私ならここにおるわ」


 後ろから声がしたので振り返るとそこには少し腰が曲がった年老いた女性が立っていた。私は咄嗟にダガルさんの後ろに隠れてしまった。


「でなんだいダガル? お? そこの子は誰だい?」

「婆ちゃんも知ってるだろ? あのドラゴンをほぼ一人で仕留めた金ランク冒険者を」

「知っておる、それを聞いてたまたま仕事も切りが付いたから帰ってきたのだからな、田中冬夜だったかな?」

「ああ、そうだ その彼女がこの子だ」

「え……?」


 かっ彼女!? えっえっえ……?


「ふん、それで?」

「この子がな、占いに興味あるってな それで婆ちゃんが帰ってきたんでな」

「そうかそうか、じゃあお嬢ちゃん、こっち来な」

「はっはい」


 で誤解は……?




 ♦︎♢♦︎


 私は家の中に連れていかれて、ある部屋に入った。

 日が部屋には入ってこなく、部屋の四隅にろうそくの火が灯っている。その薄暗い部屋の壁には何かの絵が描かれていて少し気味が悪い。


「これって意味が……?」


 スキルの関係でって聞いたから何もなくてもできそうだけど。もしかして魔道具っていうやつかな? 確か魔法の発動の補助をしてくれるっていう。

 

「いいや、雰囲気さよ」

「そうですか……」


 少し雰囲気がトウヤさんに似ている? ような気がします。


「じゃあ、早速占おう、まずそこに座って。ちなみに手相は見せなくても大丈夫だよ」

「テソウ?」


 聞いたことないものです。占いの基礎知識のようなものでしょうか?


「よし、目を閉じて」

「はい……」


 瞼をそっとを落とした。何故か目を閉じたのに明るい気がした。


「個体観測」


 その温かい光が指している暗闇にその占い師のおばあさんの声が響いた。


「見えたよ、貴方に今一番必要な事を伝えよう、信じるか信じないかはあなた次第だが」

「はい……」


 一体私に何があるのか気になった。


「まずこれまで大変だったろ? 忌み子か、なんて酷い 偶然その容姿になったがためにな。これからは奴隷の時のような事は無いがんばりな」

「え……?」


 私の過去をまるで見てきたかのように知っている。これはスキルの力なのかの? その時ふと自分のスキルが頭に浮かんだ。あのスキルはどうやって使うのかな。そういえば、この村の人は私の容姿など気にしていなかった。


「この村の人は昔、迫害されていたのさ 昔は街の外れに住んでおったが墓守をしている人が多くてな、墓で人の死と深く触れているといわれてな気持ち悪いと差別され追い出されたのだよ、今では薄れてきているが、その関係でかこの村には差別というものはないし身分というのもこの村ではないのだよ」


 心を読まれた!? でもここの人たちも同じような境遇の人が……


「そしてこれで最後、一番大切なことさ」  

「はい」


 過去を見たり、心を読んだり凄い能力だし、期待がわく。


「貴方には血を分けた妹がいる」

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