宿屋
いろいろありまして、投稿出来てませんでした。
「はぁ……どこまで……行くのですか……」
休憩、睡眠、食事をとっていますが2日連続で歩き続けるのは無理があります。
「人がいるところまでだな」
予定はないと言ってましたが、行き先はあるはず。
「もうすぐ……ですか……?」
「さあな」
そこも何もなかったのですか……足が痛いし、少しクラクラする。
「だが確かなことがある」
私がうなだれていると、自信満々に胸を張ってそう口にした。
「何ですか……?」
ごくり、次に続く言葉に期待を抱きながら返事を待つ。
「こっちのほうに人が住んでいる村がある!」
「そんな……うっ……」
周りの景色が歪んで見えてきた、あれ?
私の視界は暗闇に包まれた。
♦︎♢♦︎
「ここは……?」
「あっ起きた? 本当にごめん! まだ病み上がりみたいなものなのに無茶させちゃって、これから気を付けるから、ごめん!」
「なん……で……?」
「えっ?」
「分かり……ません……なんで……そんなに私にしてくれるの……?」
最初に拾ってくれた時は、女の子だからって言ってくれたけど私は忌み子でトウヤさんは冒険者、全く関係ない二人。こんな義理はないはずなのに。
「可愛いから守りたいじゃ、駄目か?」
トウヤさんは少し視線をずらし、ながらそう返してきた。
「そうですか……」
やっぱり、この人がお母さんが言っていた人なのかな。
「えっあっごめん気持ち悪かった?」
「いや、いえ」
「良かったぁー」
面白い人。
「フフ」
「そうだ、ちょっとここで待ってて、ドラゴンを倒さないといけないから、準備をしないといけないんだ、じゃあ」
「はい……ってえ! 行ちゃった……」
ドラゴンは種の生態系の中でもかなり上位に達するもののはず、一度領主の屋敷で使われていた時にその領主の領地にドラゴンが現れて軍が出動したことがあったし無茶じゃ。しかし、教会の人の対応も凄かったし、それなりに実力があるんだと思うけど。
じゃあ、疲れもとれたし、ちょっと起きてみようかな。
「ふぁわぁー」
背筋を伸ばしてベットからおり、立ち上がった。待っててとは言われたけどちょっとなら、いいよね。ドアを少し開けて廊下の様子を伺った。
「誰もいない……」
長い廊下を進んでいく。少し軋むし古い建物なのかな。
「あそこが入口かな……」
「おっ嬢ちゃん! 目が覚めたのか?」
「えっと、はい……あなたは……?」
「おっと申し遅れたな、俺はダガルだ」
このダガルと名乗った大柄の男性はこの村で鍛冶屋を営んでいるらしく、トウヤさんが言っていたドラゴンの討伐隊に参加しているらしい。
聞いた話を整理すると、この村に私を抱えたトウヤさんがやってきてこの宿を借りた。そしてトウヤさんが冒険者だと聞いて村が最近ドラゴンに襲われていると聞いて協力することになったらしく今晩、村に来るドラゴンを返り討ちにしようということらしい。
「じゃあ嬢ちゃん、ちょっと外でも見に行くか?」
トウヤさんに見つかると……
「えっと……」
「行かねぇのか?」
元からこう言う口調だと分かりましたが、その言葉は少し威圧感があった。
「じゃあ、行きます……」
そして、私は手を引かれて宿の外に出た。
「でっあれがドラゴン討伐に向けての準備している討伐隊だ」
何か網のような物を作っているようですが、
「あれは……?」
「あれはな、ドラゴンの身動きを取らせないために使うんだ、先に槍をつけてな落ちてきたドラゴンの体の横目掛けて投げて網で捕まえるんだ」
「落とす……?」
ドラゴンってそんな簡単に落とせるものなの?
「そこには俺も分からんのだが、あの冒険者の小僧が確実に落とすって言ってな。無理だろうと皆言ったんだがあいつがランクを見せてきてそれが金で納得したわけだ」
「ランク……?」
「なんだ嬢ちゃん、冒険者ランクを知らないのか?」
コクッとうなずくとダガルさんは話を続けた。
「冒険者ってのはな、全員冒険者ランクっていうもんを持っててな、それは木、石、鉄、銅、銀、金、ダイヤの順に階級があってなクエストをこなしていけばランクが上がるんだが銅以上はそう簡単に上がれるもんじゃないましてや金なんて四年に一人出るかとかぐらいだ」
トウヤさんってそんな凄いんだ。
「そういうことだ」
「あっベル!」
「あっ」
作業中だったトウヤさんが私に気が付いて走って近寄ってきた。
「駄目じゃないか! 安静にしとかないと!」
「すまんな、俺が宿から出したんだ、あまりに別嬪さんだったんでな!」
「鍛冶屋のおっさんが連れ出したのか、確かにベルは可愛いがな、連れ出したりするなよ! このおっさんに変なことされてないな?」
ダガルさんに少し説教をしたトウヤさんは次に私の心配をしてくれた。しかもまた可愛いって……
「はい……だっ大丈夫です……」
何だか頭がかぁーっとしてきました。
「顔が赤くなってるじゃないか! やっぱりまだ体調が悪いんだろ!」
そう言ってトウヤさんは私の背中に右手を添えてしゃがみ込んだ。
「何を……きゃっ」
トウヤさんはそのまま左手で私の足に手をかけて持ち上げたのです。
ヒューヒュー! 何故か周りの人たちの目線が私達に集まり口笛を吹き始めました。
「はっ恥ずかしいです……」
「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ」
そして再度私は宿の部屋に連れていかれました。




