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スキルを知って

 私は今オカユというものを食べています。この人が作った食べ物で。何やらオカユに使っている食材をずっと探していたみたいで最近見つけたらしい。確かコメという穀物で今まで味わったことがない。


「そういえば名前なんて言うの?」

「ない……です……」


 母は私を名前で呼んでくれませんでした。見つからないためだと思いますが。


 まだ目を見て会話するのは難しい。


「そうなのか……じゃあクレーベルで普段はベルでどう?」

「クレーベル……?」


 クレーベル、響きがいい名前。


「嫌だった?」


「いや……」


「なら良かったよ、ベル」


 何故この人は私にこんなにしてくれるのかが分からない。


「ああ、そういや苗字しか言ってなかったな、俺は田中冬夜(たなかとうや)だから冬夜って呼んでくれ」

「分かりました……トウヤ?」

「何で首傾げるの」


 トウヤさんは私が首を傾げたので笑いました、何故でしょう?


「そういえばベルってどんなスキル持ってるの?」

「教会行ったことなくて……」


 スキルとは生まれつき数種類持っているもので、8歳になった子供は教会に行ってそこで解放してもらうもので、解放してもらわなければ自分のスキルは分からないので使えない。だから私はまだ知らない。ちなみにスキルには特別な魔法や技が使えるものや魔法などの適正などのようなものがある。


「じゃあ今から行こうぜ!」

「あっでも……」


 教会の行けば8歳を過ぎていても普通は教えてくれますが私には無理、この容姿のせいで。


「どうした?」

「無理……です……」

「なんで?」

「私が忌み子だから……」


 私を連れているとトウヤさんに悪い印象がつく、私を助けてくれましたがそうなるのは嫌。


「俺は気にしないよ」

「私といれば……被害にあうかもしれない……」

「仮にそうだとしても俺は構わないよ」

「でも……」


 気づくと私の瞳から涙が滴り落ちていた。私何で泣いてるんだろう? まだ会ってすぐの人のために

 

 するとトウヤさんは私の頭の上に手を広げて撫で始めた。


「っ!」


「大丈夫だ、こう見えても俺は強いんだぜ!」


 さっき流したのとは違う涙。私はこの涙を知らない。

 


 ♦︎♢♦︎


 私は結局教会に来ました。道中話辛くて完全に無視しました。


 私は教会の重い扉を開けました。


「田中だー! いるかー?」

「はい! タナカ様ですか! 本日はどういったご用件で……」


 教会の人と目が合い咄嗟にトウヤさんの後ろに隠れた。


「えっとこの子もスキル解放してもらいたんだけど」


 私を一瞬その人に睨み付けられた。


「いやそれは……」

「駄目なのか?」


 トウヤさんの口調が先とは一変して威圧するようにして聞き返した。


「ヒィッいえいえ全然だっ大丈夫ですよ!」


 すごく怯えながら、その人は一度教会の奥の部屋に準備する時入っていった。

 確かに絶対大丈夫とはいっていたものの、まさか無理矢理とは思っていなかったので驚きました。一体この人は何者なのかと考えていると、奥の部屋からその人が出てきた。


「準備が整いました、こちらに来てください」


 私は恐る恐るトウヤさんに見守られながら、神様?の像がある場所まで向かった。

 すると教会の人は嫌々なにか読み始めた。教典みたいなものか分かりませんが、長々した言葉を聞きそして、


「神より授けよう天地の力!」


 すると体が一瞬光に包まれてふわあっと文字が視界に映った。


「《偽りのワタシリアライズ・カウンター》?」


 トウヤさんに視線を送りましたが首を傾げられたので恐らく私にしか見えていないのかな。

 そして私はスキルの内容を読み終えると前に現れた光の文字は消えた。スキルは普通数個あるらしいけど、1個しかなかったのが残念ですが、ないよりは、いいけど。


「これで終わりです」


 教会の人はサッと部屋の奥に帰っていった。


「どうだった?」

「よく分からない……あと……ありがとう……ございました」


 ぺこりと頭を下げた。

 するとトウヤさんは視線をずらして、「なら良かった」と言ってくれた。


「えっと、じゃあこの街から出発しようか」

「もうですか……?」 

「おうとも!」



――――――――――――――――――――

偽りのワタシリアライズ・カウンター


このスキル内容を知らない人から999回言われた事ができるようになる

――――――――――――――――――――

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