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全力(アルカ)

 遅くなりました。

 今回もベルは出てこないです。

 次回はベル視線にする予定です。

「いやーー!!」


 私は出来る限りはやく足を動かして、走っているさな!

 そして、私の後方3メートルを全長2メートル四足歩行のミミズが追いかける。

 その数ざっと数えて30以上。

 どういう状況かって?

 私も分からないさな!!


 私はあの後、小一時間歩き丘を越えたところでこのミミズを一匹見つけたのさな。

 そこで、私は茂みに隠れて矢を射って見事命中したさな。

 すると、いとも簡単に胴体が千切れ、討伐完了。


 そこまでは良かったさな……

 そのミミズは、ギィグゥウェ――!! という断末魔を上げた。

 直後、地面から無数のミミズがうねうね体を捻らせ出てきて、今に至る。

 そのミミズには、目も鼻も耳もないように見えたけど、茂みに隠れていた私を見つけた。

 四本の足を無造作に振り回すようにして、私目掛けて走ってきた。

 しかも、大きな口を開けて。

 中を覗けば、小さな歯が無数に並んでいた。

 噛まれれば、どこであろうと、すぐちぎられそうだった。

 そこで、私は逃げることにした。


 彼是、10分は走り続けていると思う。

 流石にそろそろ限界…… 

 魔法を撃つのにも、数が多すぎるし、撃てても撃つ瞬間、足が遅くなって追いつかれる……

 そう思っていると、



「あわっ!」



 体が宙に浮く。

 下を覗くと、小石が目に入る。躓いてしまったのだ、この状況で。

 私これで死ぬのさな……


 まあ、元々死ぬ運命だった……

 次期女王として産まれてきたのに、黒色の髪に血のように赤い目で。

 長老やお父様、お母様がいなければ今はもう死んでいただろうさな。

 すると、今までの記憶が目の前で流れていく。

 走馬灯ってやつかな?

 トウヤとベルとの思い出が見えた。


 いや……! 死にたく……ない……!


 両手に、体の中の全ての魔力を込める。

 中途半端な攻撃じゃ、この数は無理!

 倒し切ったとしても魔力を使い果たしたら、どの道動けなくなってほかの魔物に襲われるかもしれない。


 

 けど今、目の前の壁をどうにかしないと道は切り開けないさな!!



 これだけの魔力を一気に使おうとしたことはないから、魔力が暴れて上手く集まらない。

 ううーどうすれば……

 私は目を閉じて、集中する。



「頑張れー! アルカ!!」



 トウヤ!? いないはずのトウヤの声が聞こえた。

 トウヤならどんなピンチだって、乗り越えるはず!

 私だって! やって見せる!!



 魔力が一気に収束した。

 放たれる瞬間を今か今かと待っているように、魔力が踊っているように感じた。

 目を開けると、私の体は180度回転していて、頭が地面の方を向いていた。



「はぁああー!!」



 刹那、見たことないような勢いの炎が前方へ目掛けて放たれる。

 その炎は、ミミズの群れの先頭に届くまで1秒もかからなかったであろう。

 ミミズは細胞の一つも残さず焼かれていった。


 私の体は、魔法を放った勢いで加速して、

 背中から、地面にたたきつけられた。

 そして、気を失った。




 ♢♦♢


 足の上に、重く柔らかい感触がある。

 私は、ゆっくりと瞼を開ける。


「おん……なの……こ……?」


 足の上に、エルフの女の子がうつぶせになって寝ていた。

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