砂漠で緊急事態
少し短めです。明日は投稿出来ないと思います。
――迷宮第88階層――
「暑いー」
休憩では、交替で見張りをして、見張りの人がマジックトーチの魔力補給をして各自睡眠を取ってから一気に進んで、88階層に降りてきました。
88階層は今までで初となる砂漠の階層です。
石が積み上げられているような階層は比較的狭いですが、
森の階層、草原の階層は下の階層へと続く階段を探すのに苦労します。
そして、私はそもそも砂漠が初めてですが、この階層はかなり高温で汗が吹き出します。
予想以上に砂漠は暑く、かなり疲れます。
「あっそうだ!」
暑さで誰も話さないなか、口を開けたのはトウヤさん。何か案があるようです。
「物理的に涼しくしたらいいんじゃないか!」
「でも、どうやってこの広さの砂漠を涼しくするんですか?」
「俺のスキルとか、アルカの魔法でやればいいんじゃないのか?」
質問に疑問で返すトウヤさん。そこで、アルカに視線を送ると、
ぶんぶんと顔を横に振った。無理という意味かな。
「まあ、ものは試しだ! 『ヴォル・ザード』!」
高さ15メートルの氷の山が出来上がった。
次の瞬間、氷の山の頂上が爆発して上から順に爆発していき、
数秒後には小さく砕けた氷の粒が降ってきた。
「雪さな?」
「そうだ! 雪で冷やそう作戦!!」
しかし、雪は地面に振るより先に溶けてしまって
雪というよりは、雨だった。
気持ち涼しくなった様な気はします。
「無理そうですね」
「そうだな……」
結局諦めて、進むことになった。
その後、アルカが魔法でトマトサイズの氷を作って、それで暑さを少し紛らわしながら進んだ。
魔物が全然出ないけど、そういう階層もあるのかな?
そう思っていると、アルカが口を開いた。
「そういえば、全然魔物でんさんな」
「おい、それフラ……」
トウヤさんが話している途中に急に、轟音が鳴り響き地面が揺れた。
揺れは数秒で鳴りやんだ。
間もなく、今度は辺りの地面に穴が開き、砂がどんどん落ちだした。
砂は次第に渦を巻き、私達も足が取られて穴に引き寄せらていく。
穴は少しずつ大きさを増して吸い込まれる勢いが増していく。
私は足が砂に沈み身動きが取れなくなった。
トウヤさんもアルカも足が沈んでいっている。
「トウヤさーん!」
「ベル! アルカ!」
「皆さんー!」
三人は別方向に引き寄せられたのだ。
そして間もなく、私は穴に落ちた。
『どうか皆さん無事で!』
心の中で祈ったところで、私の意識は途絶えた。




