お手伝い
間に合いませんでした、すみません。代わりに今日こそもう一話投稿します。
「おう、ありがとーな。じゃあ、次はこれを向こうに運んでくれるか」
この声は、国の農村地域のエルフの男性のものです。
見た目は20から30代ほどの男性ですが、年齢は84歳というので驚きです。
エルフの人達は人族の三倍ほどの寿命で老いるのが遅いらしい。
そして、皆、容姿端麗で少し失礼ですが顔が似すぎです。
見分け方は今のところ話し方と服装、髪型くらいです。
「はい!」
私は奴隷時代のことを活かして、力仕事とか掃除とか色々お手伝いをしているのです。
ちなみにエルフの人達は男性の成人でも人族よりも力が弱いらしいです。というのも魔法が人族より発展していてほぼ全員が魔法を使えるみたいで強化魔法とかを使って力を強くしているそうです。
けど、その魔法は少し勝手が悪くて、体力の消費が多いらしく結構役に立てていると思います。
にしてもエルフって私は今までエルフの人は見たことも聞いたこともなかったし、国があるなら存在自体は知っていてもおかしくないと思うけどな。
「まあ今はそんなことどうでもいいか……」
「何か言ったかな?」
「いえいえ、何も」
「じゃあ、飯にすっか。いくぞ」
私はあの演説の後からとはいってもあれはトウヤさんのスキルあってですけど、少し自信(?)がついたのか他の人とも話せるようになりました。
でもあのトウヤさんがドラゴンを討伐した村のダガルさんみたいなグイグイくる人とは話せないと思うけど。
「ベルさん、お疲れ様です。それにしても何でもできるんですね、スキルとかですか?」
この人はスーラータンさんです、容姿は若いですが、年齢は58歳だそうです。
「いえいえ、今まで色々してきたので」
「そうなんですか、羨ましいです」
「ほーーらーー皆できたわよ」
この女性いや年は私と同じくらいに見えるけど、年齢は聞いてないです。少し失礼かなと思って。
どうなんだろう? ちなみに名前はルーカルールさん、ルーカと呼んでといわれているのでそう呼んでいます。
「うぉー、こりゃあうまそうだ」
「いつも通り美味しい食事ありがとうございます、ルーカちゃん」
「ありがとうございます」
「ベルちゃん、そんな礼なんかいいよ、働いてくれてるんだし。この男たちより何倍も役に立ってるしね」
「いえいえ」
「謙遜しなくて、ほんと覚えも早いし何でもできるし。じゃあ、話はここまでにして食べましょうか」
ちなみにここにトウヤさん、アルカはいません。それはこのままここを去ってしまうと国として成り立たないということ、そして本格的に差別をなくすためにもう少しの間残ることになっています。アルカは女王としてこの国の体制を整えるべく改革を行っているそうで、トウヤさんは知恵を少し出したり国での反対勢力による、鎮圧に励んでいるとか。鎮圧と言ってもそこまで大それた暴動ではないらしいけど。
確かトウヤさんはミンシュ主義を目指すとか言っていたかな。
そして私の今日の昼食はルーカちゃんの作ってくれた食事で、今日のものは色彩豊かな野菜を痛めて塩コショウで味付けした野菜炒めにこの近くの川で捕れた新鮮な魚の塩焼き、焼きたてのふわふわのパンにトマトのような赤い野菜をじっくり煮てコクがしっかりでている味わい深いスープです。ちなみに料理にはお肉は入っていません。エルフの人はお肉は食べないそうです。
まず私は魚をほぐして口に運び一口。
魚の旨みが口全体に広がって塩加減もちょうどよく、それを最後にレモンという果物(?)の酸味が口の中をさっぱりさせます。
「美味しい……」
「もっちろんさ、この町一番の料理の腕をルーカはもってるんだからよ」
「それはいいすぎです、曽お爺ちゃん」
「ええ!? 曽お爺さん!」
まさかそこまで年が離れているなんて……
「そんな驚くかな? 人は寿命が短いらしいから、珍しいの?」
「はい、そうですよ」
人というのも実はあの後、私達は結局つけ耳を外して人だと説明したのです、子供というのは噓とも言いましたが、流石に怒られるかと思ったけど、あの演説の効果もありそんなことはありませんでした。
「ちなみに、じゃあスーラータンさんは?」
「私はルーカのお爺さんですよ、この子の父は狩りをしていて今はここから遠い場所で宿を借りて仕事をしていますよ」
「そうなんですね」
やっぱり、エルフの人のことは全然わからないなー。
よし、まあそんなことより、食事の続きをしよ! 美味しい料理を冷めないうちに。




