長老
更新滞ってしまいました、すみません。
「入る」
その簡潔な言葉と同時に扉は開けられた。扉を開けて入ってきたのは小柄の黒いフードローブを被った老人だった。
「ひっ久しぶりでっですわね」
ああー、失敗した…… フードで顔がよく見えないが、流石に分かってしまったのではないかと思う。
「今まで何処にいた」
その口調はイントネーションが付いていなく少し変な話し方だった。それよりも気づかれてないということに驚きつつ、その質問に対しての答えを考える。
「えっと、この森の外にいたわ」
「どうやって帰ってきた」
「この人が連れてきてくれたの」
そこは偽りはない。
「ほぉーーーー」
え? これどういう反応?
「我と戦え、偽の女王の付き人」
やっぱり、気づかれてた…… トウヤさん、後は任せます。助けを求める目でトウヤさんを見つめる。
「何でかによる」
「当然強さ」
「よし、ではどこでやるんだ?」
トウヤさんが暴れたらかなり周囲に被害が出るからそれなりに広い場所がいるし。
「ここ」
すると、その老人は何か小さい声で何かをいうと、その老人を中心に青い光が発せられ広がっていった。
「眩しい……」
眩しく目を閉じた。
ゆっくり目を開けるとそこには先ほどいた森の中だった。
「ええ!」
「面白いスキルだな」
すると、トウヤさんは何もない空間に話しかけた。そういや、さっきの老人の姿がない。
「見えたか、では始める」
そこから、声がして老人が現れた。
「ああといいたいが、ちょっと待て、硝子世界」
すると、私の周りが一瞬光った。
「今のは?」
「これで、ベルは安全だ、待たせたな、では始めよう」
「小細工は効かないか、ではいこう、霧状の硝子」
するとそのローブの老人が白い霧となって消えた。その霧はあっという間に濃くなって辺りは見えなくなった。
「居なくなるなら、一気に消し飛ばす! 大光ちゅ、ベル! どうしてここに」
そこにまるで私がいるかのようにやり取りするトウヤさん。もしかして……!
「その、私は偽物です!」
「グハッ」
え……?
「森羅万象!」
トウヤさんの声がその森に響くと同時に地面が揺れて、尖った岩が次々に飛び出してきて、次に水が噴き出して雨となって降り注いだ。
「殺したと思ったが」
老人の声が聞こえるがまだ姿は見えない。
すると薄れゆく霧の奥から人影が近づいてくる。
「トウヤさん!」
無傷で帰ってきたトウヤさんがそこには立っていた。
良かった……
「その程度では俺は倒すことは出来ないぜ、心の太刀!」
風が何もない空間を走る。
バタンッ!
代わりに地面に何かが落ちた音が響く。
「負けたな」
音がした場所に老人が現れた。
「で勝ったけど、どうなるんだ?」
「一思いに殺せ」
「無理だ、殺す理由がないからな」
トウヤさんらしい返答だなと思う。
「じゃあ、どうすればいい」
「俺の仲間になってくれ」
「へ?」
その声は先ほどまでの老人の声ではなく、年頃の女の子のものだった。
私が疑問に思うと同時にそのローブからポンッと煙が上がり、煙が晴れるとそこには服を着ていない15歳くらいの女の子が座り込んでいた。




