プロローグ
よろしくお願いしますm(__)m
【冒険者ギルド】
それは狂暴な魔物を倒す事により貴重な資源である魔石や有益な部位を狩り、人々に絶大な富と平和な生活を約束する為に最も必要な資源であり、武器であり、益である。
その必要性に民衆や国は勿論の事、果ては世界に認められている唯一の機関である。
その力は強大で一国の王ですら蔑ろにする事は出来ず、常に民衆に寄り添い民衆の為に己の全てを擲い、依頼を達成する為には己の犠牲は省みず常に至高の元に集い、とても崇高な集団であった。
その為民衆からの憧れや尊敬の眼差しは止むことが無かった。
・・・・・500年程前までは・・・・・・・
◇◇◇◇◇◇◇◇
時は王歴1200年春の月。
此処はギカンド大陸の西に位置するパレスレイナ王国の更に東側に位置する広大な草原地帯「マナカール平野」
辺りを見渡せば木らしき物は一本もなく、見渡す限りの草原が広がり正に緑の海原をそよ風が揺らし、のどかな風景が広がっていた。
そんな草原をロバに似たカチュードという動物に股がりゆっくりとした早さで進む者がいた。その者は黒いブーツに黒いズボン、真っ白なシャツに腰には長剣を差し茶色の長髪が風にたなびいている。
その男は遠くから見ると若い美丈夫に見えなくもないが、近くで見ると年は30代後半で大分くたびれた表情をしているが、意外にも顔立ちは悪くは無い・・・・・と思う・・・。
男はだらしなく足をカチュードの背から投げだし、先程から誰も居ない空に向かって永遠とも思われる【愚痴】を言い続けている。
「全く何でオレがこんな誰も居ない辺境に来なくちゃならないのか意味が解らないよな〜
お前もそう思うだろ?」
「それにしても本当にあのバカには困ったもんだよな?
俺が今までどれだけ頑張って汗水流して働いてきたのか、どれだけ貢献してきたのか、考えようともしないし。」
「は〜〜〜〜〜っ」
「全く俺の人生って全然上手く行かないよな〜
お前もそう思うだろ!ベスタ?」
「グルッ ブフ〜〜〜〜ッ」
「だよな〜 お前もそう思うだろ!
全く、次会ったら絶対にあのバカの舌を切り裂いてやる!」
少々物騒な事を言いながらも男はひたすら西に向かって進んでいた。
まだ人の到達した事の無い未開の地、暗黒の地へと。