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神魔戦記Genocider Part 1「LibRev」  作者: ナ月白水
序章
1/54

Episode #00「暗幕」


 認証完了…

 参照、第二次宇宙革命戦争録…

 記録映像の閲覧を開始………


  2083年10月

 宇宙革命戦争後、最大の反地球連合政府組織「リ・メイカブル」が

 セカンドムーン「コンス」を極秘裏に占拠し軍事拠点へと改造を開始。


  2084年 4月

 宇宙における「リ・メイカブル」によるレジスタンス活動が活発化。

 地球連合軍がこれの強制鎮圧にあたる。


     同年 8月

 レジスタンス組織によってサードムーン「三日月」が武力占拠される。


  2085年 1月

 各地の反地球連合の武力レジスタンス組織が併合を始める。

 脅威を感じた地球連合政府は宇宙生活に適合する為に強化された人達、

 新人類「ニューレイス(新たな人種)」を疎み、

 彼らを排他する政策を執る様になる。


     同年 3月

 地球、宇宙コロニーで一般市民による「ニューレイス狩り」が多発。

 地球連合政府はこの事実を完全に黙認。

 宇宙における反地球連合運動がさらに活発化する。

 

     同年 9月

 フィフスムーン「ソーマ」とシックスムーン「セレーネ」の

 所属兵士達が地球連合政府に反発、レジスタンス組織と合流する。


     同年 12月24日

 地球圏 セカンドムーン「コンス」近海にて


 詳細参照を開始…


「こちらレヴィ。連合軍は排除した、コレより帰還する」

「了解。リーダー、お早い帰還を」

「ああ、いよいよか…これで世界が変われば良いがな。宣告の準備は…」

 僚機からの通信コール音が会話に割って入ってくる。

「どうした、ヴァディ?」

「リーダー!まだ何か居る様です!嫌な予感がします…」

「ん?気になるな…マッキー、サーチできるか?」

「やってみます」マッキーは手元のコンソールを叩く。

「確かに居ますね…しかし変です。動く気配が…うわっ!」

「どうした!?」

「謎の機影が急速接近!来ます!」

「各機散開!」

 レヴィの号令と共に三機の機人は散り散りに離れる。

次の瞬間、光線が謎の機体から放たれ、光線は背後にあった連合軍の

機動兵器に当たり、兵器をドロドロに溶かし融爆させた。

「レーザーではない…質量を持った粒子光線か!?そんなものが

あのサイズで存在するのか!?各機!退却しろ!アレには勝てん!」

「了解!」

「俺は残ってヤツを引き付けます!」

「ヴァディ…すまん頼んだぞ!」

レヴィ機、マッキー機はコンスへ向けバーニアを噴かした。謎の機体は

二機を追おうと機体を向けたがヴァディ機が謎の機体の前面に躍り出る。

「お前の相手は俺だ!」

「お前は御呼びでない。退け」

そう謎の機体から通信が入るとヴァディ機は瞬く間に背部スラスターと

四肢を切断され動けなくなってしまった。

「なんだと…!」

「俺様に立ち向おうとした勇気を認め、命は助けてやろう」

謎の機体の搭乗者であろう人物は「フフフ」と、不気味に笑い、

即座に二機を追いかけていった。


 …それから程なくしてヴァディの元へ救援部隊がやってきた。

大破したヴァディ機は回収艇へ招き入れられる。

「ヴァディさん無事ですか!?」

 コクピットから這いずる様に出てきたヴァディを兵士が気遣う。

「ああ、こんな状態だが俺は無事だ。リーダー達は大丈夫なのか!?」

少し間が空いて何やら気まずそうに兵士は答えた。

「それが…」

 救援しに来た兵士が言うには、ここに来るまでの間でマッキー機の

残骸と遺骸を回収した事。

レヴィ機の左腕だけが残されていた事を聞かされた。

「そうか…こんなにも呆気なくやられちまうなんてな、

俄かには信じがたいが…」

「で、これからどうします?今、リーダーが居なくなっちまったら…」 

ヴァディは顎に手を当て少し黙り込み、幾ばくかの時が流れる… 

「この事はまだ本部には報せてないな?」

「ええ、ヴァディさんを救出してから状況を伝えようと、

思っていましたので…敵はいったいどんなヤツだったんです?

あのリーダーが負けるだなんて…」

「そうか、なら話が早い。敵は連合軍の新型だ。それと宣告は予定通りに行う。

ミカヅキ夫妻と連絡を取ってくれ、今後の打ち合わせをする」

「わ、分かりました」


  その後、ヴァディを新たなリーダーとし、リ・メイカブルを

 再編する事で各リーダー達は合意した。

 

  2086年 1月 1日

 各地に点在する反地球連合政府レジスタンス組織は

 リ・レイカブルを中心組織とし、

「Universe Revolutionary Army」

 (URA:宇宙革命軍)を結成。

 コロニー連合国家もコレに賛同、革命軍側に附く。

 同日、宇宙革命軍は地球連合政府に対し宣戦布告。

 神の雷作戦を始動させる。


     同年 2月 9日

 地球連合政府大統領府 大統領執務室にて

 ゴウト大統領が暗殺される。


 音声記録の参照を開始…


「な、貴様は何者だ!いったい何をする気だ!」

「あなたは邪魔なのですよ。大統領閣下」

「な、な、何が目的だ!こんな事をして」

「そうですね。冥土の土産に聞かせてあげましょう…」

 …数分後。

「まさか…そんなことが…」

「では、さようなら」


     同年 2月12日

 大統領暗殺事件は宇宙革命軍の犯行と認定、報復を宣言。

 革命軍が占有する主要施設への攻撃準備を開始。


     同年 2月16日

 大艦隊を率い、革命軍の占有、管理する施設への報復攻撃を開始。

 革命軍は神の雷作戦で建造した大型決戦兵器にて反撃。

 コンス、三日月に設置された巨大レールガンによる

 遠距離砲撃によって連合軍は宇宙艦隊の3割を損失。

 地球の地表への砲撃も行われ、主に北アメリカ領、メキシコ領、

 中国領、西ヨーロッパ領、オセアニア領の大都市部が

 多大な被害を受ける。

     

     同年 2月20日

 事態を重く見た地球連合政府は革命軍側代表と会合、人類の絶滅、

 地球環境の壊滅等を避ける為、革命軍と戦時条約、

 基本五箇条を結ぶことになる。

 以下が条約の主な内容。


1、大量殺戮兵器を民間人の多い都市部及びその周辺、周囲で使わない。

 

2、地球環境を著しく悪化させる程の兵器、道具、機器等を

  研究、実験、製造してはいけない。

 

3、捕虜の扱いは非人道的な行為、拷問等を禁止し、丁重に扱う。


4、終戦後、残党狩り、民族粛清等を行わない。


5、どちらかが完全降伏を宣言するまでは終戦は無い。


 以上が基本五箇条である、他の内容は革命軍側に有利な形で結ばれた。


     同年 2月21日

 地球連合政府、宇宙革命軍共に開戦宣言。第二次宇宙革命戦争勃発。


     同年 6月22日

 宇宙革命軍は大規模な地球への降下制圧作戦「デイブレイク」を開始。

 一ヶ月間にも及ぶの作戦行動の結果、

 ロシア領中央部、インド領、オーストラリア領、アフリカ領南部、

 南アメリカ領、アラビア領の占拠を成功させる。


     同年11月11日

 膠着状態を打破するため地球連合軍による大規模反攻作戦

 「アラビアの夜明け」により、革命軍の占有していた

 アラビア領の奪還に成功するが、再び膠着状態に陥る。

 この作戦より一年後…


Episode #00「暗幕」 完


NEXT

Episode #01「悪魔」

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