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魔王城にて

作者: 桂野耀里

#ヘキライ 企画第五回参加作品


勇者が剣を地面に刺して片膝をつく。

体力と魔力が底をついている。

加えて、目の前で対峙している魔王の攻撃で満身創痍、次、攻撃を受けたら間違いなく死ぬだろう。


住んでいる村が魔物の襲撃を受けて、状況を打破しようと魔王討伐に単身乗り出した。

道中、魔法使いと僧侶、剣士がパーティに加わり、なんとか乗り越えてきた。

だが、魔王城の魔物は道中の魔物より格段にレベルが違った。

一人、また一人と脱落していく中、勇者のみが辿り着くことができた。

この時点で体力、魔力共にかなり消費しており、合間見えても防戦一方だった。

ーーせめて一撃でも与えられたら。


「待たせたな!」

勢いよく玉座の間の扉が開け放たれ、三人の男女が飛び込んできた。

僧侶服に身を包んだ女が早口で回復、攻撃力・防御力アップの魔法を唱える。

魔法使いが深海のような色の球をはめた杖を翳すと、魔王の足が分厚い氷塊に包まれた。

「今だ!」

魔法使いに促され、勇者が魔王に立ち向かう。

剣を振り上げようとした時、後から男が素早く駆け抜けて魔王に斬撃を与える。

魔王は断末魔の叫びを上げながら床に伏した。

「「「やったー!」」」

三人はハイタッチで喜びを噛みしめつつ玉座の間からあっという間に出て行った。

静寂が訪れた部屋に「誰だったんだ」と呟いた勇者の声が反響した。

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