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第三話


流石は首都である、

コンクリートのビルディングが我高しと林のように並び立ち、

まるで世界大戦後の日本の様な雰囲気が漂って居た、


「賑やかだな~」

商店街のど真ん中を、

重戦車が通る光景は中々圧巻だ、


「ここは私達の担当地区、まぁ、小さな商店街だけどね、」

なるほどとエルケンバルトは思った、

先程から町人が此方に手を振るのはこの為か、と感心する


「随分信用されてるね?」

「当たり前よ、信用されなきゃこの商店街の防衛なんて任せてもらえないわ」

手を振る町人に微笑みと会釈で返事をしていく、


間もなくすると、

商店街を抜け、大通りに出る、

大通りにはこの国の国防軍の車輌や、一般人の自家用車が往来して居た、

国防軍の車輌は、それぞれの分野に分かれており、

警備担当が甲一型軽戦車で、史実でいう所のFIAT3000だ、

歩兵支援は、甲一型中戦車で、史実でいう所の九七式中戦車、

快速偵察は甲一型快速戦車で、史実でいう所の10TP、

主力軽戦車は甲二型軽戦車で、史実でいう所のMk.VI軽戦車、これははっきり言って、間もなく更新される

重戦車が甲一型重戦車て、史実でいう所のルノーB1、はっきり言って、これも間もなく更新される、


はっきり言って、

現段階での装甲戦闘車輌戦力は、

同盟国のダッチラント共和国第1地区駐留軍だけが頼りであり、

以外と心細いのが現実、


そうこう説明して居る間に、

首都の中心、皇室のお堀の目の前に到着した、

あとは、橋を渡るだけである、

形は北海道の五稜郭に似ており、

何かしらの城あとだと思う、


バキバキと、

入り口に通ずる木製の橋が嫌な音をたてる、

お堀の鯉も逃げ出して居る、


「ヤバイなぁ、大丈夫か?」

「た、多分ね、」

門番の特別戦闘警察達が

『ハヤクハヤク!』

と手招きする


漸く皇室の敷地内に入る事が出来た時、

その場に居た全員は一斉に安堵のため息を漏らした、


第675特別戦闘組に案内されるがままに、

皇室の奥へ奥へと入り込んでいく、

時々不安になるくらい奥へ奥へ入り込む、


見て来た中で一番派手なふすまが目の前に現れた、

ラシルはそれをそのまま開ける、

スーと言う音をたて、ふすまはサーと開いた、

奥にはカーテンの様な布がその奥の人物を隠す、


「報告は聴いたぞよ、朕は誠に遺憾なり、」

ラシルの顔をカーテンの様な布の向こうから確かめ、

先程の部下の持って来た資料を思い出す、


何しろ最近はこう言うのが多いらしく、

装甲戦闘車輌戦力の確保、更新が急がれて居る、

今頃設計所は大慌てだろうな、


「そちは?」

慣れない正座で足が痺れ始めたエルケンバルトに奥の人物は尋ねる、


「あ、え、エルケンバルトです、元歩兵でして、訳あってこの世界に居ます、」

エルケンバルトはそれまでの経緯、

自分が乗ってた戦車の説明を一通りして、奥の人物の様子を伺う、


「なるほど、誠に奇怪なり、しかし、感謝せねば、朕の国の住民を救っていただいた事、誠に有難う、…御主、住む所はあるのか?」

「いえ、これから探します、」

「そのようか、では、ラシルや、彼に宿を提供できないか?」

「私達の担当地区の商店街の空き家ではありますが、車庫付きで提供できます、」


こうして、

一先ず、住む所は確保できた、あとはポルシェティーガーが整備出来る設備があるかどうか、

しかし、この疑問は吹き飛んだ、

なんせ、空き家は元々民家改装の自動車整備所だったのだ、

砲塔を回転させ、長い砲身を車体の方へ収める、

そうでもしないと長い砲身で、空き家のシャッターが閉まらないのだ、


車庫に入ったら、先ずはキャタピラや足回りの点検をしないと、

そうでもしないと安心できない様だ、


「何これ、鉄の塊じゃん…」

女子にとっては重労働だ、


キャタピラのピンを抜き出し、

解体して点検をする

縦置きトーションバーの点検もしないと、

今日はこれで終わりそうだ、


深夜でも、

金属音が商店街を包み込んで居た、






次回へ…



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