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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

私の親友はふじょしという者で。

作者:


私がその告白を受けたのは、二年の冬・・。

高校の部活を通して私たちが仲良くなってから、1年と半年以上過ぎてからのことでした。



私とみかは部室でまったりとした空気の中、それぞれ思い思いのことをしてくつろいでいた。

他に人はなく、みかがブックカバーのついた小説を読んでいて、部室には頁をめくる音と私が携帯をいじる音しか聞こえないくらい静かだった。

私は時折、みかのふわふわした髪の毛やふわふわしたみかの携帯についているぬいぐるみを見て心を和ませていた。

私にとってみかは癒しの存在だからだ。


まあ、いつもの光景であった。

ふと、みかが小説から顔をあげた。



「あのね・・、めい。」

「ん?なに?みか。」



私も視線を携帯からみかに向けると、私の好きなくしゃっと笑うみかの笑顔ではなく、小動物みたいにくりくりした目を潤ませ、頬をピンクに染めていた。

犯罪級の可愛さに女ながらドキドキし、これから何が起こるかという高揚感を感じつつもみかの小さくて可愛い口から続く言葉を待った。






「私・・、腐女子、なんだ・・・。」






「・・・・・・・・は?」






(―――――・・ふじょしって、なに・・・?)







こうして私とみかの部活仲間でありクラスメイトであり、親友の関係から、

部活仲間でクラスメイトであり、ふじょしの親友という一つのカテゴリーが加わることとなった。












私は、PCを目の前にして、ふじょし・・について調べていた。


腐女子ふじょし――・・腐女子とは、男性同士の恋愛を扱った小説や漫画などを好む女性のこと。「婦女子」をもじった呼称である。同様の趣味を持つ男性は、腐男子あるいは「父兄」をもじって腐兄ふけいなどと呼ばれる。――・・Wikipediaより引用





「・・・・・・・・・・・・・・・。」





PCから目を離して、一瞬気が遠くなり目頭を押さえた。

後ろにいるみかが、申し訳なさそうに、今にも泣き出しそうなに目を潤ませていた。

そんなみかは、今聞いた事実をふまえても可愛らしいと思う。

何も言わない私に、恐る恐るといったようにみかが口を開いた。





「・・・ということなの。・・・ひいた・・・?」

「いや、そんなことないよ、みかはみかじゃん。」

「・・・めい・・!ずっと隠してて、ごめんね。言い出せなくて・・・。」

「全然気にすることないのに。」

「・・・ありがとう!!」



みかは私が言葉を発すると同時に感極まって私に抱きつく。

勢いあまって少し涙も出てしまったらしく、肩の方からズビズビと鼻をすする音が聞こえてきた。

かわいい。

みかは私から離れて目を擦ると、笑顔を見せてくれた。

やはり、私の好きなみかのくしゃっとした笑顔を見ると、私の心は安らいだ。



(―――腐女子ってよく分かんないけど・・これからの私たちの関係になんにも、変化なんて・・)




「で、今回なんでめいに話したかっていうとね、実は、」




めいは、私が大好きな、可愛い、それは可愛い笑顔を浮かべながら。

―――――――その時私は何故か今世紀最大の寒気を感じました。




「めいに、男装してほしくって!」






(――――――――勘弁してください)

きっかけ編です。

とりあえず続きを何にも考えてないので短編としておきました。

でもめいとみかは個人的にとっても好きなキャラなので、連載でまたやってみたいです。


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