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フェルナンドと帝国の秘密  作者: 宙道
シーズン2 新たな謎
13/15

12話

僕らは急いで村を出ようとしていた。

その時、家と家の隙間から、不意に声がかかる。


「ヘリーネ様……ご無事でしたか?」


背筋が凍る。


「誰だ?」ヘリーネが問う。


フードを被った男は名乗った。「エグラン・シュワーツです」


知らない名だ。魔法省の人間でないことを祈る。


「ミノ共和国の大魔法使い、エグランか!……しかし何の用だ?」


知り合いだったのか。でも、大魔法使いなら魔法省の関係者かもしれない。油断できない。


「手伝いに参りました」


助け?本当に?


「なぜ手伝う?私たちは犯罪者扱いされているんだぞ。いくら五年の仲でも、簡単には信用できない」


確かに、都合が良すぎる。


ルナが剣に手をかける。だが、それ以上に驚いたのは彼女の目だった。あんな殺気を帯びた目は初めて見た。


「信用できる証拠はありません。ただ、魔法省から気になる話を聞きました」


「言ってみろ、エグラン殿」


「あなた方は、今、包囲されています」


「……包囲?それは前の話ではないのか?」


「いえ、現在進行形です。ウルティレジスから西のマルラ町まで、すべてのルートが厳重に監視されています。無人地帯にも監視塔が設置され、高速移動魔法を使っても逃げられません」


包囲が事実なら、詰みだ。


コメルが口を開いた。


「お二人はどんな関係なんでしょう?どちらも大魔法使いのようですが、話し方が堅苦しいのが気になりまして」


エグランは答える。


「いえ、ただの秘書です。ヘリーネさんが大魔法使いになる前、補佐をしていました」


「そんな時もあったな……そういえば、今の秘書はどうなった?」


「予定通り、帝都へ送りました。一時的に尋問されるようですが、すぐに解放するとのことです」

「それだけをいいに来たって訳じゃないでしょ?」

「では、本題に戻りまして。この村に秘密の地下通路があるんです。そこまで案内しようと思いまして」

そう言ってエグランは、ある近くの家に案内した。

「何でこんなとこに地下通路があるんですか?」

「300年から400年前の間に戦争が絶えなかったんだ。そして地下通路が作られていっったってことさ。シルバー連邦帝国のどこにもつながっているんだ。まだ見つかってないのも山ほどあるが」

戦争ってもしかしてコメルが言っていた。最後の皇帝の話のことかな?

でも、魔法省が把握してない根拠はどこからあるんだ。

「そこに兵隊がいない根拠はあるんですか?」

「大魔法使いでも知るものはいません。ヘリーネ様もご存じないですよね」


エグランはヘリーネ問た。


「確かに聞いたことないな」


ミレアが不安そうにしていた。追手が来てないか心配なのだろう。

「フェルナンド兄ちゃんそろそろ、我らも行かなければまずいのでは?」

「そうだな」

急がなければ、来た方向を見るとすでに兵隊が入ってきていた。

前から思ってたけど、ミレアの言い方って昔の言い方っぽいな。


僕らはエグランについていき小屋にある、入り口から入った。

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