表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
霧野屋  作者: OZU
1/1

そこにあってそこにない店

写真

おばあちゃんに聞いたことがある。

(この写真人が沢山だねっ!)

すると祖母は懐かしそうに、また、恐る恐る話し出した。

(この写真はね、私が若かった頃に働いていた御店での写真さね。)

写真には女の人、男の人、老人や幼い子ども達が写っていた。その中で私の目に止まったのは若い男の人でした。男の人は目を布で覆っていました。

私が男の人がどんな人間だったか祖母に聞くと

(少し寂しい人で少し怖い人)

と言っていました。

頭はよかったが自身の身体を大切にしない人と。


御店

街の中心部にあるこの大きな建物は「霧野屋」と呼ばれている。現れたり現れなかったりの店。

なかは、広いが色々な部屋がある。寝るだけのスペースしかない部屋、本しかない部屋、楽器のある部屋、何かの実験室、子ども達の部屋。ざっとこの位だ。


ここにはたくさんの人がくる。

訳ありの人もいれば、のんびりと過ごす人も、国のお偉いさん方も来る。泊まっていく客もいれば日帰りの客もいた。そのなかでも、注目を集めていたのがまさに私の目の前にいるこの人間だった。

髪は黒で少し長い。そして何よりの特徴がこの琥珀色の瞳だった。この客は決まって電話と情報の揃っている部屋を取る。その部屋は「霧野屋」の中で最も情報のある部屋だ。部屋の名前は「水の間」と呼ばれている。


秘密

この店には入れるものと入れない者がいる。

それは例えば、人でないものや一度は死を見たもの、そして何かを得たもの。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ