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あやかし吉原 ~幽霊花魁~  作者: 菱沼あゆ
第一章 幽霊花魁

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咲夜 ――回想――

 


『なにしてるんだい?』

 そのとき、その人は優しい口調で訊いてきた。

 階段下で立ち尽くしていた自分に。


『君にはそれが見えてるの?』

 その言葉に振り返った自分が見たのは、今まで見たこともないほど、繊細な美貌の男だった。


 男は黙って微笑んでいた。


 困った子だね、と彼は言う。


 そして、困った顔だ、と。


 ねえ、と男は階段の上を見て呼びかける。


 そこには無表情な桧山が立っていた。


 彼女は真っ直ぐに自分を見下ろしていた。


 その人は、これから別の大店おおだなから嫁を貰う予定の、とある大店の息子だった。


 自分の手を引き、此処まで連れてきた隆次は、足許の霊が見えないせいか、ただ桧山だけを見つめていた。





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