表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/34

ヒャッハー‼︎ 血祭りだぜ!

ナルは峡谷の底で大の字で仰向けに倒れていた。原因はすべてミカンにある。他の峡谷の底に行く方法が無かったからといって、突き落とす必要があったのだろうか?ナルは強く思った。優しく押してくれれば、いいではないか。なぜ彼女は蹴り飛ばしたのか?疑問である。




それから数秒後ミカンが上から降ってきた。正確には飛んでき、綺麗に高所から着地した。片手と片膝を地面をつけ、空いている方の手を大きく伸ばす。かっこいいヒーローポーズの完成である。



「やったわ‼︎ ヒーロー着地、成功よ。」



「さっきからやっている事は全然ヒーローらしくないけどな!」


声はミカンの下から聞こえてきた。ミカンの着地したところにナルはいて、下敷きとなっていた。ミカンは慌てて退き、謝罪した。






「ねぇ、ナル君!私達ってまるで漫才師みたいに息ピッタリじゃない。私とコンビ組んで、漫才界で活躍してみない?」



「寺岡と漫才コンビなんて、嫌だよ!それにオレ達なんか漫才界に出ても上◯恵美恵美チョップッ、を喰らって一発退場だよ。」




「そうかなあ〜、良いところまでいけると思うんだけどなぁ。 ほら、今だってこんなにも多くのお客さんがいるんだよ。」


ミカンの「お客さん」という言葉に違和感を覚えたナルは周りを見渡す。すると、推定100体のモンスターが2人を囲っていた。


これはお客さんじゃない、モンスターだぁー‼︎‼︎


焦りを見せながらナルが伝えると、ミカンは地面を見ながら、わなわなと震え始めました。無理もない。



ミカンは少し変わっている所があるが、女の子である事に変わりはなく、これが幾ら勉強であったとしても


モンスター100体に囲まれている状態に恐怖心を抱かないはずはない。


そのようにナルがミカンに同情していると、ミカンは顔を上げ口を開いた。


「ヒャッハァァーー‼︎1匹残らず血祭りだゼェェー‼︎」



そう言うと、ミカンは剣を抜き、モンスター達の群れに突っ込んでいった。



ナルは声を大にして言った。



「ヒロインの言うセリフじゃえぇェェェーッ!」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ