委員会
放課後。
僕は図書室に向かう。
昼休みの事が少し気になるけど、気にしないことにする。
委員会早く終わるといいなー。
「失礼します」
図書室に入ると他のクラスの図書委員の人は揃っていた。
どうやら僕が最後のようだ。
一瞬遅刻したかと思ったけど、チラリと時計を見ると、間に合っていた。
皆来るの早いなー。
「どうやら揃ったようですね。
では委員会を始めましょう」
まず司書の先生の自己紹介から始まり、主な図書委員の活動の説明等が行われた。
司書の先生の話を聞いていると、隣の人につんつんと突かれ、犯人を見ると不思議そうな顔で、僕に質問を投げかけた。
「なあ、お前のとこのクラスは図書委員1人なのか?」
彼が小声で訊いてきたので、僕も小声で簡潔に答えた。
「僕のクラスは人が足りなかったんだ。
だから図書委員は僕一人だよ」
訊いてきたのは彼からだというのに、彼の反応は興味をなくしたようなものだった。
なんだよ、興味をなくすなら訊くなよ。
内心そう思いつつも、声には出さなかった。
「何こそこそ話しているの! 人の話は黙って聞きなさい!」
「「はーい」」
どうやら小声で話していたものの、司書の先生には気付かれたようで怒られてしまった。
その後は、委員会は司書の先生の一方的なお話しで終わった。