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みどりのほし

むかーし、昔のことさ。僕らは、流れ星を集めて暮らしていた。


いつ降るか、流れつくか解らぬ星を待ち、僕らの祖先は生きていた。


祖先は、流れ着いた流れ星から、エネルギーにして生きていた。

なるべく長く持つように、なるべく消費を減らすように、祖先は静かに静かに生きていた。



そこに神様がやってきた。

星のように宇宙からやってきた。


祖先は、その大きな流れ星のようすをじっと見つめていると、神様は見えない手で何かを作った。


だけど、その時、神様が流れ着いた星を全て吸い取ってしまったから、祖先は死を覚悟した。

流れ星と同じように、外来生物が流れ着き、星を乗っ取ってしまったと、祖先は思ってしまったからだ。


だけど、僕らが神様というように、素敵な事を起こしたのだ。


何か解らぬものは、ぼんぼんっと大きな音を立てはじめた。

宇宙を流れる燃えさかる隕石が、ドゴーン!!と大きな音を立てて壊れた。

祖先はびっくりしすぎて、ただただ見つめることしか出来なかった。


静かな僕らの星が一気に騒がしくなったのだから、それだけでも、驚くのに、隕石が大きな砕けてしまうなんて誰が想像できただろうか。

そして、その隕石の欠片が、僕らの星にふりそそぐなんて。


ばらばらと音を立てて、流れ星よりずっと濃いエネルギーが降り注いで来て、祖先が食べるより、体にしみこむ方が早いくらいだった。


あまりのことに、みんな動けなかった。


だけれど、神様の元に1つ1つ隕石の欠片が運ばれているのをみて、祖先も運ぶの手伝った。

遠くのものは、仲間に渡し、それでも遠いものは投げたりして、祖先は動くことが出来ればいいのにと思った。


神様は、素敵な神様だった。手伝う祖先に、エネルギーを分けてくれた。

その上、僕らでは、エネルギーの残りカスでしかないモノの使い方を教えてくれた。

神様の作ったそれは大砲という、宇宙にエネルギーを打ち込む装置だという事も教えてくれた。


隕石が流れてくるたびに、大砲を撃ち、どんどん欠片が流れ着く。

あれほど満たされた時はなかった、と祖先はいった。


それは、神様も同じだったようで、沢山の欠片で、エネルギーをたっぷり貯めると、大砲に光のシャワーを浴びせた。

ついでに、というように祖先にも浴びせた。


そうして僕らは動けるようになった。

満たされた体が、進化を起こしたのだ。


大砲もまた同じだった。満たされたことにより進化した。

どんどんと、断続的に打っていたのが、2つずつになった。

バンバンと打てば、宇宙に轟音が響き、僕らの世界に降り積もっている。


神様は、クルクルと踊るものを取り出した。

そして、何もない宇宙を打ち始めた。


何を?と思った。宇宙に何も無いときは、神様は静かにしているのに、どうしたのだろうと思ったら

なんと、遠くでどーんという音が、そして、欠片が降り注いでくるではないか。


神様は、見えない隕石まで壊せるようになった。


見たことのないモノまで降って来た。

僕らは大歓喜だ。


クルクルとしたもののように僕らも踊り始めた。


僕らの生活がそこから一変した。

神様が使い方を教えてくれた、よく分からないモノは物資であり、僕らはそれを使って様々なものを作り始めた。


組み立て式なもので家を作ったり、その中は真っ暗だから、エネルギーがなくなるまで光っていた流れ星でつくった星屑のランプはいつでもまぶしい透明で丸いもの、電球にかわり、家の隅々まで照らせた。

体に光が当たるから、いつでもエネルギーが供給できるし、消したりつけたりも出来て、ぐっすりと眠れた。


豊富な食糧、そして楽しく素敵な物資。

僕らは増えていき、安定した暮らしを手に入れた。


神様は、そんな僕らに、また奇蹟を起こしてくれた。


それは、流れ星から身を守る方法だった。

地面に大量なエネルギーが注がれ、その光が星を廻りのが見えた。

それが幾度も幾度も廻り、神様の足下に、緑色のナニカが拡がった。


緑色の何かは、いつもエネルギーを讃えていた。

光の廻りは、一定のリズムを刻み、時をとい概念を僕らは手に入れた。


緑色は拡がる。そして、ナニカが空に向かって伸びていく。

僕らより大きく、僕らより静かなものが。


神様はそれを“みどり”と言った。


みどりは、僕らとともに生きられ、そして僕らを助けてくれるもの。

どんどんと、星がみどりに染まっていく。


どんな素敵なことなのだろうか、と祖先は思った。


それは、すぐには理解できなかった。

緑は祖先の家にもやってきた。

その時、祖先は解ったのだ、緑の上にいると、優しさに包まれるということを知った。

隕石の欠片が落ちてきても、痛くないのだ。

受け取れるぐらい、柔らかく落ちて来る。


神様は、やっぱり素敵な奇蹟を起こしてくれた。


どんどんとみどりは拡がる。神様は見えない隕石をも落とし、僕らを含め、星全体にエネルギーを降り注いで行く。


そうして、みどりは拡がりきった。


神様は、歓喜に震えた。

僕らは何事だろうと思ったが、大砲の近くに、エネルギーが集まっていく。


そして、するすると空に向かって伸びたみどりは、綺麗な色をそらへ広げた。


“花”と神様は言った。

神様は、その花を摘み取ると、来た時と同じように空に、そして宇宙に浮かんだ。


さようならというように、宇宙をくるりくるりと回る。

僕らもくるりくるりと回って神様を見送る。


神様との別れは寂しかった。

だけれども、神様は沢山のものを残していってくれた。


くるくる踊る祭壇に、大砲、そして、みどりを…・…。




僕らの星は“みどりのほし”になった。


某アプリの世界感を貰った場合は二次創作?と思いつつオリジナルで投稿しましたが、違う場合は教えてください。

続いたら、また短編で書くかもですが、このゲーム音楽とともに癒されます。

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