前へ目次 次へ PR 5/8 第五夜 そこに、僕は存在しない 『存在』 「イラッシャイマセ」 「アリガトウゴザイマシタ」 コンビニの店員が言う 「イラッシャイマセ」 「アリガトウゴザイマシタ」 ファーストフードの店員が言う そこに 僕は いない 「アイシテル」 「アイシテルワ」 そこにいるのは 彼と彼女 君と僕は どこにもいない 『かみあわない声』 ごきげんな僕が ドアを 開ける 「あんた、だれ?」 言ったのは 机 いす 冷蔵庫 それとも 部屋そのものか 「これもぼくだ」 いつもの返し 「あんた、だれ?」 「これもぼくだ」 かみあわない 声だけが 残る