表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/4

4話 ちひろの家庭史

私は花宮チヒロ。

そして今日、ヤマトと同じクラスになった。


この気持ちが何なのか、自分でもよく分からない。

好きなのか、そうじゃないのか。


帰り道はいつも怖い。


家まで10分…

5分…

1分…


時間が少しでもゆっくり進めばいいのに。


「はぁ…家か。」


そう言ってドアを開けた。


でも、家の中の光景は

この年齢ではなかなか見ないものだった。


ケーキに刺さっているのは

ろうそくじゃなくて


妊娠検査薬だった。


「……お母さん?」


「お、帰ってきたの?」


「これ、何?」


「何って、あんたの新しいお父さんとの子どもよ。」


「お母さん…なんで私に何も言わないの?」


母は少し笑いながら言った。


「ひとつ教えてあげる。」


そして


私の頬を叩いた。


「黙って部屋に行って寝な。

負け犬の娘のくせに。」


私は何も言わなかった。


いつものように部屋に入った。


ベッドに横になって

YouTubeを見ていた。


すると


ある配信が目に入った。


ヤマトの配信だった。


「……私、ヤマトのこと好きなのかな。」


ヤマトは日本とのハーフだけど

配信ではあまり日本語を使わない。


だから全部は理解できない。


それでも、なぜか面白い。



次の日、土曜日。


明るい日差しが部屋に差し込む。


母はご飯も作ってくれない。


ただ家にいるのが嫌で外に出た。


私が住んでいる東京の街はきれいなのに


どうして私の家は

こんなにぐちゃぐちゃなんだろう。


その時


誰かとぶつかった。


「ちょっと、誰よ!」


「……ヤマト?」


「チヒロ?」


「なんでお前がここにいるんだよ。」


「ヤマトさん、ひどくない?」


「ていうか、お前顔赤くない?風邪か?」


「ち、違う。」


「どこ行くんだ?」


「秋葉原。パソコンショップ。」


「何しに?」


「マウス買いに。」


「……じゃあ行けよ。顔見たくない。」


「うるさい!」


でも


なんでヤマトの顔も

少し赤くなってるんだろう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ