それぞれの誓い
掲載日:2026/01/01
もう何度目だろう。仲間とこうやって新年を迎えるのは。
カウントダウンから数時間、そろそろ酔いも回ってきた頃合か。
「今年こそは魔王を倒すぞー!」
「おぉーっ!」
勇者一行として旅に出て早数年、未だ魔王城に到達していないが、今年こそはアイツを……!
また戦いの日々が始まる。
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昇り来る朝日を受けつつ、我は今、この壮大な魔王城の最上階に君臨している。
手には血のごとく紅きワインの注がれたグラス。
眼下には見渡す限り、我らの世界。
「今年こそ、世界の全てを我のものにしてくれるわ!」
「は、仰せのままに」
部屋には我と、三歩後ろにかしずくコヤツの二人きり。
我の右腕となる男だ。
「心して励め」
面白い年になりそうだ。
「今年こそ 世界を我が手に! それぞれの
胸に誓いし 勇者と魔王」
最近、短歌ばかり詠んでいて、なかなか更新できていなかった小説ですが、執筆活動を始めて一年の節目に、
ショートショートと短歌のコラボ作品として書いてみました。
本年もよろしくお願いいたします。
高朋




