~僕らが風を追い越す日~2話
へいへい((`・∀・´)
続編やぞおおおおおおおおおおおおお!!!
多分近いタイミングで3話もでるからよろしく(*゜▽゜)ノ
放課後のチャイムが鳴った瞬間、教室の空気が一気に緩む。
椅子を引く音、廊下を走る足音、笑い声――そのすべてが、今の時間が「自由」だと教えてくれる。
「千葉〜! 今日撮るんでしょ、TikTok! 公園集合ね!」
小林旺汰が教室の前から叫ぶ。
教師には問題児として目をつけられているが、大輝とは昔からのつながりがある。
「分かったよ。あとで行く」
大輝はそっけなく答える。けど、その声はどこか浮いていた。
クラスの何人かは、その声に反応して視線を向けたが、彼の心を読む者はいなかった。
そんな彼を、ひまわりは何気ないふりで横目に見る。
彼の席と自分の席は、今では三つぶん離れている。物理的な距離以上に、心の距離があるように感じた。
(別れてから、話してないな)
自分から振ったくせに、後悔がないと言えば嘘になる。
だけど、あの頃の彼は「誰かの彼氏」ってより、「誰かのアイドル」になりかけていた。
それが、怖かった。
「……ひまわり、帰ろっか」
と、肩を軽く叩いたのは中川ゆうなだった。学級委員で、何かと面倒見がいい彼女は、ひまわりの数少ない“話せる女子”だった。
「うん、帰るー」
二人は教室を出て行く。
背後、大輝の背中が遠くに小さくなっていく。
まるで、もう戻れない距離に行ってしまったように。
一方、校舎裏のバスケットゴールでは、大塚公司がシュートを繰り返していた。
ステップからのフェイク、そして正確なジャンプシュート。音もなくネットを通過するボール。
「お前さ、ほんと動き美しすぎんだよ」
そう声をかけてきたのは菊池壮太だった。
元カノ・高橋花蓮と別れた直後で、心はヒリついていたが、表面上はいつものノリ。
「俺、バックステップで世界獲ったるから」
「高校レベルじゃ収まんねぇな……公司、マジでバケモン」
「褒めんな、気持ち悪い」
二人の会話は軽い。けどその奥には、それぞれ別の痛みと、未来への焦りが見え隠れしていた。
夕方、校門前で待っていたのは――
麻生悠斗だった。
彼は今日、思い切ってある人に声をかけようとしていた。
クラスで、唯一“元気”という言葉を体現しているような存在――高橋花蓮。
(今なら、話せる気がする)
校門から出てきた花蓮を見つけ、意を決して声をかける。
「あ、あのさ、花蓮!」
「ん? 悠斗じゃん、どした?」
「えっと……帰り、一緒に……帰らない?」
少しの沈黙。
花蓮は目を見開いて、そしてふっと笑った。
「いーよ。たいち、今日は来てなかったし、ヒマだったし」
何気ない返事。けれどその一言が、悠斗にとっては世界が変わるほどの一歩だった。
その日の夕焼けは、どこまでも広がっていた。
誰かが傷ついて、誰かが救われて、誰かが黙って見ている。
すべてが、ほんの少しずつ、動き始めていた。
ういいいいいいいいい
よんでくれてありがとおおおおおおおおおお
これからもぜひ読んでみて^-^
大丈夫!飽きるまではやる!!