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追跡者(ジェレミー視点)

 宝石店を出て歩いているとシャーロットの友人に会った僕達は、三人でカフェに来ていた。



 学生時代からの友人だと紹介された男は、ウィリアムというらしい。


 男と親しげに話すシャーロットを見ていると。



 カチッ



 魔力を感じた僕はバッと魔力の源に視線を向ける。



「副所長?どうかされのですか?」



 驚いたようにシャーロットが聞いてくる。


 シャーロットは魔力に気付いていないらしい。


 シャーロットが気付かないぐらいの微力の魔力の流れと、不自然な魔力に違和感を覚える。



「用事が出来たから、少し席を外す」


「用事ですか?」



 立ち上がるとウィリアムが僕を見ていた。



「シャーロットの事は僕に任せてください」    



 そう言う男に少しの苛立ちを覚え、目を細めて笑う。



「シャーロットと君は久しぶりの再会を楽しんでいてくれ」


「分かりました。戻ってくるのを待っていますね」



 シャーロットに見送られ店の出口へと進むと、慌てたように路地裏に逃げていく男が一人。


 その男を見失わないように後を追う。




 湿って薄暗い路地裏に男が隠れるように身を潜めている。


 男は僕に気付いていないのか、手元で何かを触っている。



「貴様、何が目的だ?」 


「ぐぅっ」



 男を地面に足で押さえつける。



「誤解です!何もしていません!!」


「さっきの店でも、街中でも僕達の事をつけていただろう」



 「僕の目を欺けると思っているのか?」と冷たい目で男を睨み付ける。


 男は気付かれていたと思わなかったのか、身体をビクッと震わせる。



「貴様が僕達の跡をつけていたのも、撮っていたのも知っている」



 僕の言葉に男が「誤解です」と言う。



「貴方ではなく、女の方をつけていただけです!!」



 僕が目を細めると、男は続けて弁解する。



「貴方も知っているんでしょう?あの女がゴシップ誌を騒がしているエドワード・クラークの婚約者だって」



 男は下品にニヤリと笑う。


 男の言葉に不快感を覚えた僕は、男を押さえつける足を強める。



「訂正しろ」


「えっ?」


「"元"婚約者だ」

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