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メルヘーゼ  作者: あべこべ
3/3

#3 ミリとラキナ

アランはとにかく混乱していた。急に家に運び込まれたと思ったら、医師となってしまった弟が消えており、さらにその家にいた少女が自分が探していた『メルヘーゼ』という言葉を発したのだからだ。


「今........メルヘーゼって言った?」


アランは恐る恐る聞いた。


「うん!言ったよ!何でそんなこと私に聞くの~?」


「そのメルヘーゼっていうのはどこなの?」


アランが聞くと、少女と高齢の男性が顔を見合わせて笑った。そして、


「あんたはメルヘーゼを地名と勘違いしてるのかね?」


男性の問いにアランは顔を赤くしながら


「え?違うのですか?」


「メルヘーゼっていうのは連合名じゃよ。」


男性が豪快に笑いながら言う。隣で少女もくすくす笑っている。


「石になってた男の子は私が連合の所に運んでおいたよ~、よかったら見に行く?」


少女が小首を傾かしげながら言う。アランは少女の手を取り


「行く!今すぐ連れていいてくれ!俺はアラン。よろしく」


「わかった!私はミリ。あはは!」


やっぱり性格が幼いなと思いながらミリを見つめていると


「じゃあ行くよ!!アランは頑張ってついてきて!!」


言うが早いかミリがかけ出したのでアランは後を追うことにした。





ミリは異様なほど足が速かった。どんどん差が開いていく。結局ミリを見失ってしまった...


途方に暮れていると後ろから何かが走ってくる音がした、先ほどのこともあるので身構えていると案の定背中に突撃してきた。気絶はしなかったが吹っ飛ばされてしまった。


「あ?お前大丈夫か?」


吹っ飛ばしてきた犯人に声を掛けられる。顔を見ると先ほどの人物と同じ見た目をしていた。


「君きみ、さっきもぶつかってきたよね?何か急いでるの?」


立ち上がりながら聞く。


「君ってなんだよ君って、俺はラキナ。よろしく。」


「俺はアラン。それにしてもなんだか馴れ馴れしいね。」


アランが言うとラキナはアランの耳元に顔を近づけて


「しょうがないだろ。()()物語を速く進めるためだ。」


「この物語って何?」


「いいから、細かいところは気にするな。」


「うん、わかった。それで、質問に答えてくれる?」


「そうだったな。今日はメルヘーゼ連合の連合員採用試験があるからな。急いでたんだ」


それを聞いたアランは身を乗り出して


「俺も行きたい!」


ラキナは目を丸くする


「へ?」


アランは、はっとすると


「あぁごめんごめん。実は俺はある人にメルヘーゼ連合まで案内してもらってたんだけどはぐれちゃってさ。だから、ついていかせてくれないかな?」


ラキナはにかっと笑うと


「いいぜ!!一緒に行こう」


「ありがとう」


「じゃあアラン!ついて来い!」


ラキナは走り出す。アランも急いで後を追うのだった...


人物紹介#1


アラン


  年齢     14

      趣味 弟たちと遊ぶこと

       夢 弟の石化を解く!

    好きな物 甘い物、かくれんぼ

    嫌いな物 魚、皿洗い

好きな人のタイプ 元気で明るい人

苦手な人のタイプ 根暗な人



人物紹介#2


ミリ


    年齢   14

    趣味   雑談

     夢   楽しければ何でもいい!

好きな食べ物   キャンディー

嫌いな食べ物   イカ

好きなタイプの人 面白い人

嫌いなタイプの人 いない



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