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異世界魔法学と理系バカ  作者: ふんわり理系
2/7

魔法との出会い

文章書くのムズイ⋯⋯

 



 ふと目が覚めたが、そこはまったく見覚えのない場所だった。


 首を動かして周りを確認する。


 ⋯⋯首を動かすのも疲れるな。


 なんとかして周りを見ると、そこは綺麗な装飾がなされた部屋だった、かといって豪華というほどでもない。


 なんとなく事故に遭ったのは覚えてる。


 しかし、見知らぬ部屋を見る限り病院という雰囲気ではない。


 事故に遭ったから病院だと思ったんだけどなぁ⋯⋯⋯


 とりあえず起き上がろうとするが⋯⋯⋯⋯おかしい。


 体に力が入らない、それどころか感覚もなんだか曖昧だ。


 不思議に思っておもむろに手を挙げてみる。


 その瞬間驚愕の事実が判明した。


 視界に映る俺の腕は頼りないほど小さく、ぷっくらとやわらかそうだった。


 えっ?⋯⋯⋯えっ?⋯⋯⋯⋯⋯


 しばらく呆然と自分の手を見つめて開いたり閉じたりを繰り返した。


 いったい俺の体になにが⋯⋯⋯⋯


 そんな事をしていると部屋の扉が開く音が聞こえた。


 入って来たのは二人。


 一人は二十歳くらいの金髪で青い目している、整った顔立ちでドレスを着た女性、スタイルも良く、街を歩いていたら二度見される事間違いない。


 もう一人の方はメイド服を着ていた。コスプレのような派手なものではなく、清潔さを感じる。


 二人とも日本人ではなく、西洋風に見える


 メイド服の人と楽しげに話しながらやって来る。やっぱりなにを話しているのかは分からない。


 いったい俺に何があったのか、ここはどこなのか、聞きたい事が山のようにあったので話しかけるが⋯⋯


「あぅー⋯⋯おー⋯⋯」


 二度目の驚愕、上手く口が回らない。何度か試すが結果は同じだった。


 体の変化に段々と不安になってくる。


 なぜ体が動かない?


 なぜ口が回らない?


 立て続けに起こった疑問と不安に涙目になる。


 気づけば二人はすぐ近くに来ていた。


 ふと、ドレスを着た女性に微笑みかけられる。


 すると()()()()()()()スッと安心する。


 そういえばこの人は前に見たな⋯⋯


 意識が落ちる前にみた、幸せそうに笑っていた内の一人だ。


 安心したせいだろうか、ふと今自分の身に何が起こったのかを悟った。


 ぷっくらとした腕


 回らない口


 そして近くに来た二人に比べてあまりに小さい自分。


 多分転生したな、これ⋯⋯


 自分は赤ん坊になっていた。


 最初に見た微笑みかける男女は今の俺の両親なんだろうな⋯⋯⋯⋯にしても赤ん坊の体って不便だなぁー。

 今なら赤ん坊が泣く事でしか周りに欲求を伝えられないってやつがよくわか⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯ちょっとまって、え、えっと⋯⋯⋯⋯か、母さんでいいの⋯⋯かな?

 なにしようとしてんの?いや、やろうとしていることは分かるよ?うん。

 赤ん坊になった俺を抱きかかえて胸をはだけていれば⋯⋯⋯⋯じ、授乳しようとしているのは分かるんだけどさ?⋯⋯⋯⋯

 あの、俺中身は思春期真っ只中の青年なんだわ。赤ん坊とはいえ美人でスタイルも良い女性とこの状況は非常に、それはもう非常に恥ずかしいからあのできればちょっと⋯⋯⋯⋯


 頭を振って逃れようとすると、母さんの顔が見るからに曇る。


 うっ⋯⋯⋯⋯⋯⋯はぁ⋯⋯まぁ飲まないといけないからなぁ⋯⋯⋯⋯これは仕方ないか、これ以上この新しい母さんに心配そうな顔させるのも苦しいし。


 羞恥心に耐えて受け入れると嬉しそうな顔をしてくれた。


「☆%¥○+*#=@/&」


 やっぱり何を言っているのかは分からない。


 聞いたことない言語だな。

 もしかして地球じゃないのか⋯⋯異世界転生って奴か、俺の知らない言語の可能性はあるけど⋯⋯⋯⋯電気を使った照明は見当たらないし、服装が中世のそれだからなぁ⋯⋯⋯⋯

 取り敢えずまずは言葉を覚えないとな、あとどうせ文字も分からないだろうからそっちも。

 またしばらく勉強の日々だなこりゃ。


 そんな事を考えているうちに食事(授乳)は終わっていた。


「☆%○@$€&/#&」

「☆○**%$€@/&&」


 早速二人の会話を聞く。相変わらず内容は理解出来ない。


 苦手な文系の勉強をしながらこれからのことを考える。


 しばらくは言葉を覚えることに費やすけど⋯⋯⋯⋯やっぱり食事はアレだよなぁ。⋯⋯⋯⋯⋯⋯もしかしなくても下の世話もされるんだよな⋯⋯まぁ慣れるしかないか。二回目の人生だしまた頑張ろう。


 前世の失敗などを思い出しながら二人の会話を聞いていると、母さんの手が滑ってカップを落としてしまった。床に飲んでいた紅茶らしきものが広がる。慌てて拭こうとする母さんをメイド服の人が手で制している。


 やっぱりこの人は家のメイドさんなのかな。雇ってるとしたら結構身分のいい家かもなぁここ。⋯⋯んっ?


 そんなことを考えていると、メイド服の人が床に広がった紅茶に手をかざしてなにやら集中しながら言葉を発する。


「☆@$%#*€○&、☆°°%€○、☆○/@#$&」


 溢れた紅茶に手をかざして喋るという状況に訝しげに思いながら見ていると、メイド服の人の手がの辺りが淡く光った。

 目を丸くして見ていると、今度は床に広がった紅茶が一ヶ所に集まってくる。全部集まりきった後、無重力状態で水が丸くなって浮かぶように、紅茶が浮かびメイド服の人の掌の上に静止する。そしてそのまま空いていた容器にそっと入れた。


 俺は目の前で起こった物理法則を無視した出来事に固まる。


 えっ⋯⋯⋯⋯今紅茶が⋯⋯浮いて⋯⋯⋯⋯


そこでふと思い出す。


前世で見たアニメとか漫画の世界にそっくりだな⋯⋯


そう思ったら胸が高まった。小さい体をバタつかせて興奮する。


 これは魔法だと。


 ここは本当に異世界だと。


 憧れていた魔法がこの世界にはある。


 前世の反省から将来どうなりたいかをしっかり考えるとさっき決めていた、そして今この瞬間に決定した。



 俺はこの世界で魔法使いになる



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