理系が異世界へ
はじめまして
小説書くのもはじめまして
気晴らしにやったんで次があるか怪しいです⋯⋯
「⋯⋯帰るか」
その日、俺はいつも通り学校の自習室で勉強していた。
高校3年の秋、世の受験生は各々勉学に励み志望する大学を目指している。
周りの生徒たちはもうほとんどいない。自習室も閉まる頃だ。
俺の志望する大学は特に難関というわけではない、理系のごく平均的な難易度の大学である。
将来特になりたい職業もまだない。とりあえず理系の大学ならどこでもいいと軽く考えていた。
今日も物理と化学と数学を勉強していた。別に苦手だから勉強していたというわけでわなく、むしろ得意な科目の上位3つだ。ならなぜ苦手な科目を勉強しないのか、理由は単純だ。
<面白くない>
小学校の時から理系科目は好きだった。逆にそれ以外には興味が湧かなかった。周りが言うには理系科目を勉強している時の俺は目を輝かせていて、逆にそれ以外の時には死んだ魚のような目をしていると言う。
そんな理系バカな俺は疲れた頭でくだらないことを考え始める。
(魔法の世界があったらいきたいな、受験勉強よりは楽しそうだ)
本当にくだらなくて自分に呆れる。
理系バカだって漫画やアニメにハマる。中学生の時はよく友人とアニメについて語ったし、理系仲間と魔法が現実にあったら、なんて妄想もしてた。
そんな事を考えてしまうくらいだ。本当に疲れていたのだろう。
ついでに運も悪かった。
前から来る車がフラフラしている。
居眠り運転だろうか。
次の瞬間、ガードレールの間を抜けてこっちに突っ込んでくる。
このままなら跳ね飛ばされるだけで済んだだろう。
だが疲れていた頭の反応は鈍かった。
咄嗟に避けようと足を動かす。
アスファルトの窪みに足を引っ掛けて転ぶ。
目の前にタイヤが迫って来て⋯⋯⋯⋯
俺は痛みを感じる間も無く意識は暗転した。
=====================================
徐々に意識は覚醒する。
⋯⋯なんだか暖かい。
暖かい?今は秋だったはずだ。
ゆっくりと目を開ける。
見えたのは幸せそうな顔をした女と男。
見たことはない。西洋風のとても整った顔立ちの二人。
「%○ーー$+*ーーー☆#\ー」
何か言われた気がした。しかし、また意識がぼやけていく。
色々と聞きたい事があったが、何故か二人の顔を見ると安心する。
⋯⋯⋯⋯今はまだ大丈夫だろう。
包まれるような暖かさと、幸せそうな二人を感じながら、また意識はまどろむ。
気が向いたらまた書くかも知れません。