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魔法少女はおむつが必要だなんて聞いてません!  作者: 062
第3章「シークレット・ヘブン」

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第47話「動乱、万博記念公園」

大阪府吹田市、万博記念公園。


「凄いな。これも『芸術』なのか・・・」


初めて見る太陽の塔に僕は圧倒される。けれど、リサにはこんなに大きくて目立つものが目に入っていない。具体的には1組のカップルに目を奪われていたからだ。


「『ずっと一緒よ』」


その瞬間、先程まで見ていた男女の手足が縛られて地面に転がる。そうか先程のリサの言葉は『呪文』だったのかと理解する。


「会いたかったわ!とものり君」


穏やかにリサは語りかける。内容から男の方に話かけていると思う。


「ワタシよ。若葉。覚えている?」

「誰だよ?せめて桐花は離せよ!俺達が何したって言うだよ?!」


男は手足を縛られながらももがく。


「ああ、そちらの『彼女』は桐花ちゃんか。やっぱりとものり君はさくらちゃんが好きだったんだ。だから『代わりに』桐花ちゃんを彼女にしたんだ。あのバレンタイン、ワタシを盾にして、自分は『普通』に生活して、恋をして、『普通』に暮らしていくんだね。

そっか、じゃあ、もういらない。

『はい、あーん』」


手足を縛るのはリボン状の布なのに今度は糸が出てくる。それがどう作用しているのか2人の口を開かせる。そして、錠剤を1つづつ加えさせて、水で流し込む。


その間に見渡せる位置に離れて、浄化に来る魔法少女を確認できるようにする。


「魔法、使えるようになったんだ」

「ええ、あなたの、ユウ君のおかげ」

「僕の?」


そうして手を握ってくる。


「わっ!」


突然の事にびっくりする。フワリと浮かび太陽の塔の上に降り立った。


♦︎♦︎♦︎


「新人2人は実戦経験を積ませてもいいし、見学でもいい。そこら辺の判断は任せるよ」


ムツミさんが私達に言う。やがて、新人が着替えを終えて戻ってくる。


「それじゃ、出動!」


5人の大所帯で移動なんて台風の災害派遣の時以来だ。今回は関西初出勤という事もあって、ここら辺の出身のワカバちゃんが先頭で飛ぶ。


大きな高速道路とひときわ大きな像。その周辺が万博記念公園らしかった。


違和感を新人2人も感じるらしく、険しい顔になる。


「そんな!トモ君!桐花!」


確かに、昨日見た男女だった。つまりはワカバちゃんの幼馴染と義理の妹。


そして、この感じは・・・


ゆっくりと黒い霧が2人を包みシルエットが大型化する。


ビースト化だった。

つまりはもう浄化不可能。


「ごめん、さくら、2人をやってくれ、頼む!わ、わたしにはできそうも、ない・・・」


大粒の涙を流しながら、ワカバちゃんが言った。


「それじゃあ、真琴ちゃん。お願いできる?」

「わかりました。やってみます!」


そう言ってビーストを見据える真琴ちゃん。


「『イージスの盾』!」


次の瞬間、ビースト2体の首が落ちる。本来防御用である盾の応用。ビーストの体と頭の間に『イージスの盾』を作ってもらった。


「なんで!誰がこんな事を!」


帰ってくるはずのない問いをワカバちゃんが叫ぶ。だが。


「ワタシよ。さくらちゃん。いえ、今は若葉ちゃん、かしら?久しぶりね」


フワリと空中から地面に降りてくる。私達と同年代ぐらいの少女。


「若葉!いや、黒田リサ!生きていたのか、名古屋で死んだって聞いたが?」

「ええ、死んだも同然だった。ビーストに殴られて、壁に叩きつけられ魔法が使えなくなった。けれど、昨日使えるようになったの。この人のおかげで」


そういって登場した人物に私が驚く!


「さくら!」

「ユウ君?!」


最後に見たのは修学旅行中の新宿だった。

青森で暮らすユウ君が偶然ここにいるとは考えづらい。


混乱する私達を、現実がさらに追い打ちをかける。


『さくらお姉ちゃん、見つけた!』


『それ』は突然、現れた。視界の中に突然現れた子。


「勇二?どうして?」


あやめちゃんが困惑気味に言う。


「『勇二』君はもういないわ。あの子は『ユミ』ちゃん。私がそうしたの」


真後ろから声がする。振り返ると真琴ちゃんと伊都子さんが倒れている。うっすらと呼吸はしているから意識がないだけだろう。その2人の間に大人の女性が立っていた。ベテランの教師のような格好で。


「いきなり飛び出すんですもの、びっくりしちゃったわ。ユミちゃん」


まるで迷子を探していたように私達を無視して、勇二君?ユミちゃん?に女性は話かける。


「戻るわよ。あなた達も一緒にね。『転移』!」


次の瞬間、女性も女の子も勇二君も、そしてユウ君も消えた。

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