表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法少女はおむつが必要だなんて聞いてません!  作者: 062
第3章「シークレット・ヘブン」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

45/106

第44話「人工魔法少女」

東京都港区、汐留インターシティー。


「佐藤ゆりあちゃん、あなたは正しいわ」


長田洋子はそう呟いた。目の前には人間が裸で両手両足を拘束されて麻酔で眠らされている。性器の形状から男性である事がわかる。


これから行うのは実験である。


これまで神秘とされてきた『魔法』に『科学』を持ち込んだのは、佐藤ゆりあである。

そのおかげで我が国は、世界有数の魔法国家であり、地政学的リスクの多い我が国において侵攻の防波堤とも言えた。それを考えた時、洋子はゆりあに感謝を言いたくなって出てきた言葉が先程の言葉である。


人工呼吸器のガスに魔石粉末を混ぜる。経口でもいいが時間がかかる。こういう実験は回数がモノを言う、肺胞から毛細血管を通って血液中に運ばれる。60秒で魔力中毒者が出来上がった。ただちに『浄化』で元に戻す。


「100人中100人とも駄目ね。つまり男性から『魔法少女』や『魔女』は生まれない」


次のフェイズに移る。


「『切断』」


魔法によって性器を切り取る。切り取ったにも関わらず、血が一滴も出ていない。それが魔法で手術を行う意味でもあった。再び、魔石粉末を混ぜたガスを送り込む。


「失敗ね。まあ、ここまではわかっていたのだけど」


ただちに『浄化』を行い、ビースト化を防ぐ。魔力中毒に複数回なった検体はビースト化するのが早い。これも前までの実験でわかっている。


そうして洋子にとっての本命の実験に取り掛かる。


傍らのクーラーボックスから何かを取り出す。それはこの男の子の『子宮』だった。iPS細胞から作られたソレは魔法の力で遺伝子を書き換えられ女性として作られた、本来なら存在しないものだった。細胞レベルでも『精神感応』系の魔法は効果を発揮する。それを利用すれば科学の『限界』は容易に突破できた。

実は洋子がここ『汐留インターシティー』を本拠地にした理由がこれである。かつて、スタートアップ企業がiPS細胞利用治療ビジネスを始めようとして、頓挫した。その設備が『汐留インターシティー』にはクリーンルームや自動培養システムをはじめとして数多く残されていた。


「これを・・・『切断』・・・・『縫合』『同化』『縫合』・・・・」


腹を切り、それを移植する。動脈や静脈、神経までを複雑に繋いでいく。実は5人目で手際も良くなったと洋子は自負する。


クリップで止めていた血流を再開し、血管に穴がないのを確認する。


「あとは尿路の再建。と・・・」


それらが終わる頃には、『テンペスト・レプリカ』が青く光った。


「成功ね。男性からの『人工魔法少女』作成計画は。これで勇二くん・・・ユミちゃんにしましょうか・・・ユミちゃんは正真正銘『魔法少女』よ」


最後に腹部を縫合し、作業を終える。


「結論。魔法少女は『作れる』。生まれ持っての性別が女性の場合は魔石粉末で。1/2の確率。男性の場合は先程の手術によって。確率は要検証。現状5体目で初成功。

考察。女性の場合、従来方法の魔法少女より、『人工魔法少女』の方がレベルのアベレージが高い。これにより、佐藤ゆりあ擁する魔法少女組織に対抗する戦力の目処がたった」


ボイスメモからテキストにスマホが自動変換していく。この実験に助手はおらず、彼女の手は血で汚れている。


「感謝するわ、佐藤ゆりあ。因縁試合の幕開けよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ