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魔法少女はおむつが必要だなんて聞いてません!  作者: 062
第3章「シークレット・ヘブン」

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第36話「希望は絶望を連れてくる」

魔法少女達に魔力中毒者は浄化され、僕らは帰路についた。疲れたのか勇二くんは新幹線が動き出すと眠ってしまう。


「今日はありがとう。おかげで希望が持てた」

「そう?希望は絶望を連れてくるわ」


お礼を言う僕に、女の子はそう答える。


「そういえば名前、まだ聞いていなかったね?聞いてもいい?」

「黒田リサ。中3。さっきも言ったけど、元・魔法少女よ」


それから少し、沈黙が場を支配した。

新幹線が大阪から京都に差し掛かるあたりで、リサさんが口を開いた。


「アタシはさ。この辺で生まれて育ったの。普通の家庭だったし、アタシも普通だった。ケーキ屋さんになりたかったし、美容師にも憧れた。夢とか希望がいっぱいだった」

「うん」


最低限の相槌だけど、リサさんにはそれで良かったみたいだ。


「たくさんのやりたい事の中で、全部ダメだったら。とか、上手くいかなかったらみたいにすべり止めとか1番軽い希望がね。『とものり君のお嫁さん』だったの」


リサさんの目の端に光るものがある。僕は気づかないふりをした。


「それが突然、魔法少女になってなくなったの。それでも、とものり君を守るために魔法少女になった事には後悔してない!」


新幹線が名古屋駅に滑り込む。


「名古屋で、ここでアタシ達のチームは全滅した。魔力中毒者がビーストになり、それが複数体現れる現象『スタンピート』でね。怪我をしたアタシは魔法が使えなくなった。もらった休みで、久しぶりに故郷に戻ったの」


多分、『とものり君』に会うためだろう。


「他の女の子と手を繋いで楽しそうに歩いてた・・・」


そのまま彼女は黙ってしまう。でもその先は言わなくてもわかった。


『希望』が『絶望』に変わったのだ。

だから伝える。


「ありがとう。優しいんだね。『忠告』してくれるなんて」


きっと彼女、リサさんは聡明なのだ。

僕の幼馴染以上の気持ちに気づいている。

それを知らないふりしながら、必要以上に傷付かず済むように言ってくれたのだ。『必要のない』『自分の過去』までさらけ出して。


この2人に会えただけでも、ここに来て良かったと思う。

僕は誘ってくれた長田さんに感謝した。

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