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魔法少女はおむつが必要だなんて聞いてません!  作者: 062
第1章「さくら、魔法少女になる」

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第21話「新しいテンペスト」

粉々に砕けた魔石を見ながら、圭吾さんがつぶやくように言う。


「夏樹ちゃんと同じく『レベルE』だと、通常のテンペストだと、3ヶ月でコレか・・・」


(夏樹ちゃん?レベルE?)


はてなマークでいっぱいになる私を、マリさんが補足してくれる。


「夏樹ちゃんは東京のサマーチーム所属の魔法少女。レベルEは5段階評価の1番上の評価って事」


それを聞いた圭吾さんが、私の理解度の低さを察して、説明してくれる。


現状の科学では魔力は計測できない。だからテンペストで吸収した水分量を測定している。なぜなら体内に吸収した水分量と魔力は正比例するからだ。つまり水分を吸収すればするほど使える魔法は強力なものになる。

ただし、計測限界を超える者がたまに現れる。それが「レベル:E」という事だ。


「君は世界初の『マルチスキル』かつ、『レベル:E』の魔法少女なんだ」


そんな言葉で圭吾さんが説明を終える。


「さて、このテンペストだが、魔石を交換してこのまま使ってもいいが、こっちを使ってくれないか?『超ウルトラスーパーテンペスト』だ」


そういって新しいスマートウォッチを取り出す。


「『テンペスト改』よ!正確には!」


マリさんが慌てて訂正する。


「魔石が『古代魔石』にしてある。地層の中で圧縮されて、普通の魔石の数倍の効果を生み出す」


ここまで言って、「これは横道だが」と前置きして、圭吾さんが更に言う。


「『古代魔石』があるって事は、人類は有史以前から、ビーストと戦ってきたんだろう。日本だと、和歌山で出土した勾玉が1つ魔石でできていた。『竹取物語』も魔法少女って解釈ができなくもない。まあ、それで言いたいのはここからだ」


そう言って奥から、指輪が入っていそうなケースを持ってくる。


「こっちが1969年に伝説の『長田洋子』が倒したビーストの魔石。で、こっちが今年、『チームスプリング』が倒した魔石だ」

「私達の方が大きい」


ハッキリと目で見て違いがわかる。

8mmと49mm。


「つまり、最近のビーストは強い。それに対応するために、強力な魔法を行使するようになり、魔法少女はおむつが必要になった。これが僕の説だ」

「魔法少女におむつが必要じゃない時代があったのですか?」


あやめちゃんが即座に質問した。


「引退魔法少女にヒアリングした結果。80年代でポツポツと現れ、90年代後半には100%になった。これは魔法少女で繋がりのある、北米やEUも同じらしい。君らの任務後、メディカルチェックをしている前田優子医師はダーウィン的進化論を主張しているが。2008年に日本国内で研究が始まったばかりだからね」


生まれて初めて昔の人はいいなと思った。

スマホもYouTubeもインスタもない時代だけど。


「すまない、逸れすぎた。テンペストの話だったね。魔石の他も構成部品を最新・最高級品、ソフトウェアは夏樹ちゃんが開発した。現行最高スペックだ!」

「いいんですか?私が?」


まだ3ヶ月しか魔法少女やってないのに。


「これを見てくれ」


藤原さくら・岸本梓・広井夏樹・桃園若葉・辻あやめ・・・水分量のランキングらしい。この5人が計測不能である『E』となっている。


「つまりこれは、この5人のために開発した『テンペスト』なんだ」


そう言って、ワカバちゃんとあやめちゃんにも新しいテンペストを渡す。


装着してみると、世界が変わった。

五感が研ぎ澄まされるのがわかる。埃が肌に触れるのを感じるほどに。パソコンのノイズがうるさくなる。ただし、ON・OFFが可能みたいで、前と同じ感覚でもいられる。


「すごいな!これ!」


素直に喜ぶワカバちゃんと無言であまりしっくりきてない感じのあやめちゃん。


その様子を見て、圭吾さんがあやめちゃんのテンペストを交換する。


「あ!こっちはいい!」


驚いたようにあやめちゃん言う。


「心臓部である魔石が天然モノだから、フィーリングの違いが大きい。そこが改善点かな」

「圭吾さん、そもそも魔石ってなんですか?」


私が圭吾に問いかける。


「ビーストを倒したら・・・って話じゃないよなぁ。成分的には水晶だ。格子状の分子構造に未知の元素が混じってる。それを仮に『ダークマター』と呼んでるが・・・」

「水晶なら、人工で作れないの?」


「!」


圭吾さんが目を見開いて驚く。


「そうか、その手が!インスピレーションが湧いた!試してみたい!すまないが帰ってくれ!」


「え!?」

「あーあ、こうなった旦那サマはテコでも動かないわよ」


ちょっとウンザリ気味にマリさんが言った。

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