起きたら、びっくり!
久々の投稿です。良かったら、見てみてください。
雪 (体が、重い。
そうか、俺は死んだのかや?妻に不幸を合わせてしまったのう。
本当に、申し訳ないことをした。幸い子どもが居ないのが救いかな。
にしても、これが死なのか?
死んだら天国とか地獄に行くって聞いていたが、暗闇の中で過ごすのは、嫌なんになぁ〜。)
目を開いても、耳を澄ませても、何も見えない。暗闇で、音もしない。静寂の中に居る。
正直、辛い気分になる。
雪 (本当に死んだのかや。)
そう思っていたら…
ザッ ザッ ザッ
足音が聞こえてきた。二足で歩く音、人間にしては、少し軽い足音の様な気がした。
雪 (子どもかや?こんな暗い場所に子どもでも来たのかや?天使とか悪魔とか、そんなんかや?
どっちみちこんな暗い場所から、はよぅおさらばしたいのぅ。)
???「ギャギャギャ」
雪 (なんや?悪魔かや?てことは、地獄ってことかいな。
まあ、生きているうちに、悪い事したら地獄ー!って母ちゃん言っておったな。
その罰が来おった。そういうことやな。
まあ、なんでもええ。動けんし。目の前も真っ暗、はよ。連れてってや。地獄にでも)
???「ギャッギャ!!」
???「ギャッっ!!」
何の存在かはわからない。悪魔なのか?はたまた、違う化物なのか。なんでもいい。俺はもう死んだのだから…
妻には。悪い事したな。妻は。いや、儚
ようやく、俺とのお家問題解決して、結婚してから、数年でこれとはな。
本当に申し訳ない。さあ。さっさと連れて行ってくれ。悪魔さんでも化物さんでも良いからよ。
???「ギャッ!!」
ベリベリベリ!!!
何かが破れる音がした。なんだ?紙か?テープ?よくわからない音がしたのは、確かだが。そう思って、目を開けたら。
雪「何や?ここ」
目の前には、子どもぐらいの、緑色の化物がいた。なんだ?こいつは?化物が二人、片方は錆びついた剣を持っていて、片方は包丁?ナイフ?そっちも錆びていた。
それは、良いが。身体が軽くなり動けるようになった。
目も見え、ここが暗いが、所々日が指す洞窟なのか?洞穴なのか?わからない場所にいた。
化物が俺に剣を振りかぶり、斬りつけてきた。
???「ギャッギャ!?」
咄嗟に、腕で受け止めた。何だこれ?籠手?視界がハッキリ見えてきた所で、確認してみたが、両腕に着いていた。
???「ギャッ!!!」
今度はナイフを持った化物が、胸に刺してきたが。刀身が折れた。
鎧?を着ているのか?俺は、こいつはいったい?
とりあえず、敵意を持ってるなら相手をしてやるか。化物だ。容赦はしない。
雪「なんや?おんどれら。ここまでやったからには、覚悟できとるやろな!?」
???「ギャイ!?」
近くに居た、化物一人の首を掴み、持ち上げた。何故だろう?こいつ、あまり重くない。
近くの壁に何度も叩きつけ、最期に壁岩の出っ張ってる部分に、渾身の力で頭を砕いてやった。
返り血が顔を濡らす。そのまま何もせず、地獄に連れていけば良いものを、手を出したからには、容赦はしない。
雪「おどれらから、手を出したんや。殺す覚悟があるっつぅ事は、殺される覚悟ぉがあるっつうことやろ?
おどれも殺したるわぁ!!」
剣を持った化物も、斬りつけてきて、抵抗するが、鎧が硬いおかげか、痛くすらない。むしろ勢いが勝って、剣をも弾く。子どもぐらいの大きさとはいえ、剣を持ち振り回すぐらいの筋力はあるって事は、力はそれなりに強いはず。
だが、それよりも硬い鎧に驚きながら、体当たりをする。
雪「おんどら、もっと腰入れて打ち込んで来んかい!!きかんがや!?おどれ……ん?」
体当たりが当たり、壁岩に強打した。化物はピクリとも動かなかった。
雪「なんや?当たりどころが、悪かったんかや?にしてもなぁ。もしもの場合や。堪忍な」
化物が握っていた、剣を取り、首を跳ねる。今度は、返り血をあまり浴びないよう、一歩離れて切り落とした。錆びていて、刃こぼれが沢山目立つ剣だがそれなりに、切れる。
まあ、力業ってものあるが。
この化物共を殺すことに抵抗はない。
人でもないし、それに10代の頃は牧場でバイトしていた時、牛や豚や鳥。他にも鹿や兎を〆て食べていたからかもしれない。
板前になってからは、生きていてる魚をほぼ毎日〆ていたわけだからか。
生き物を、そして血を浴びることには慣れている。
雪「一般人からしたら、悲鳴ものやのぉ。顔にも体にも血を浴びた姿なんぞ。おい。バケモン、この剣貰っておくに。勝ったほーしゅうっつうもんや。」
亡骸になった化物にそう、告げ。
改めて辺りを見渡す。
雪「ここは、洞穴やな。俺が動けんかった場所は行き止まりやったんか。
にしても、祭壇みたいやなぁ。」
洞穴の奥は、人工的に作られた。祭壇の様だった。
だが、何かを祀る雰囲気ではない。すぐ近くに見える、洞穴の出口は木で封じられてるように見えた。
先程の化物共が入る、穴ぐらいの大きさぐらいしか壊れてはいないが。
雪「こいつは、いってぇ。どういう状況や?何ぞ、こんな所におるんや?地獄にしては意味わからん場所やな。まあええ、とりあえず。あの出口の木、ぶっ壊すか。」
出口まで向かい、塞いでいる木を壊そうと、手を掛け力を入れると、簡単に砕けた。長年そこを護り続けたのであろうか?それとも封じ込め続けたのだろうか?
だが、木が朽ちていた。
それが原因で、あの化物共は、壊し入ってきたのであろうか?
ふと、また祭壇の方を見ると、出口から指した、光のおかげで、奥まで見える。すると奥に古ぼけた紙が落ちていた。いや、破れた。紙だがな。
雪「封印されとったんか?何の為に?どういうこった?俺が死んで封印って、めっちゃオモロイやん。
まあ、そろそろ、こんな辛気臭い場所から出よか。」
そしてまた、出口まで向かい外に出る。
雪「こいつは、驚いたさね。」
辺りを見渡すと、林が多い茂っていた。その先を見ると、集落?村?がそこらかしこに、燃えているのである。
雪「こいつはぁ大変や!!急がんと!!」
急いで、燃えている村に向かう。
だが、近づくにつれ、先程の化物達が10人もいる。あれに襲われたのであろう。
数が脅威であると言うことは、常連の完全にあっち系の職業であろう、客が酔うと、よく話していたからな。
雪「間に合ってほしいのう。ほんたら、おどれら!!邪魔や!!」
走りざまに、こっちに気づいた化物共が近づいてくる。近くの一人は、丸腰だったので、腹を殴り蹲りかけた所を、首を持ち盾代わりにする。
そのお仲間であろう、化物共は容赦なく俺に襲いかかる。剣で斬りかかって来るやつは、化物を盾にし
棍棒で殴りかかってくる奴には、棍棒が届く前に蹴りを入れる
蹴りを入れるときに気づいたが、足まで防具がぎっしり装備されていた。
佩楯や臑当、これ?西洋鎧みたいなもんか?なんでこんなもの着ているんだ?
まあそんなことは、どうでもいい。
今は目の前の奴らをどうにかしないとな。
雪「かかってこいや、こちとら、毎晩毎晩、酔っぱらい共と喧嘩しとるんや、場数が違うど!?
たまーに警察沙汰になって大変やったんやからな!!!」
俺は怒鳴り声を上げた。俺の店というよりこんな性格なせいか、子ども頃から喧嘩ばかりだった。
それも大人になっても変わらず、修行先を独立し、店を持ち
経営していた。
最初こそ、大人しくやっていたが、ある日
そこの縄張りの、自衛団さん達がやってきた。
まあ、俗に言うチンピラだ。リース料だの、なんだの言って金を取ろうとしてきたのだ。
そこに頭が来た俺は、全員締め上げて、外に出してしまった。そこから毎晩のように、チンピラ達やら幹部さんやらが来るたびに、締め上げ外に出す。
それを、繰り返してきたのだ。
雪「おんどれらの、そのてーどの人数より多く、おっきくておっかねぇー兄ちゃん達相手して来たんや!!
おどれらなんざ、屁でもね!!」
一人一人、斬りつけ、骨を砕き、あの世に送る。返り血なんざ、気にしない。生きてりゃ、血も吹く!
そんなものだ。
雪「抜け!!……た。」
目の前の光景は地獄そのものだ。
これが地獄だというのか。俺は後悔した。
地獄でも連れて行けと言った自分を。
女性や女の子は犯され、男の子は悲鳴をあげながら、生きたまま食べられ
成人したであろう、男たちは、手足が無かったり、それでも抵抗をしていた。
惨たらしく、仲間であった、その人達を踏んだことも気づかないまま。
常連 (例え、子どもの力でも大人一人に20も居たら、そいつは何も出来なくて死ぬ。
それだけ数の多さってのは怖いところなんだ。)
子分? (さすが兄貴!けど、兄貴は一人で大の大人50人相手したんですよね!?
もう、兄貴じゃなく兄鬼ですね!!)
目がキラキラしてたのを思い出した。その舎弟であろう奴が、まあ。あの後、先にチンピラを帰して、俺に愚痴って、ヤサグレてた。
兄鬼は兄消に見えたがな。
哀しい背中で帰っていったのも、今じゃ笑い話だ。
そんな事はどうでもいい。
雪「おどれら、よくもまあ。人間に対してここまで残虐にやったのぅ。
恨みでもあるんか?おどれら。」
怒りに任せて、近くで化物
交戦していた。男に加勢した。
男「あ、あんたは……ひっっ!!!」
雪「次っ!!」
返り血で怖かったか?だが。もう、大丈夫だ。今助けられる命は助けてやる!だから、怯えないで、他にヤバい仲間を助けな!
次に目に付いたのは、犯されている女性だ!
走り様に、首を斬りつける!鮮血が飛ぶ!
綺麗な顔を血で汚して悪いな。だが、それどころではない!
雪「次!!」
そんな戦いを数分続けていると、たちまち化物の数は減ってきた。
村人?であろう奴らからは、敵意なのか?不思議なものを見る目であった。
そんな中
少女「助けて!!!いやっ!!もう!」
叫びが聞こえた。俺を見ている場合ではないだろう!!
助けろよ!自分たちの村の人間だろう!
叫びの声が聞こえた所に向かうと、10代半ばぐらいの女の子が、化物に犯されかけていた。
雪「くそがぁぁぁ!!」
怒りのあまり、胴体ごと切断する!鮮血が飛ぶ。
下半身が倒れる前に、横に蹴り飛ばす。
少女「いや。いやぁぁ。」
よほど怖かったのであろう。
破かれた、衣服で身体のそこかしこが見える
すぐに目を背け、カーテンを斬り、掛けてやる。
雪「それで隠せ。男に見られたら嫌だろう?」
正直言えば、見たいと思うのが男だが後ろを向く、平時ならともかく緊急時までそんな考えをしてたら、本当の意味での危ないやつになる。
この世界での警察?に捕まりたくないからな。
少女「あ……ありがとうございます。騎士様
あの。お名前をお聞きしてもいいですか?」
名前か…
雪「雪だ」
そう告げる。
少女「あの…なんて仰ったのですか?」