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ある父の歪んだ話(お知らせアリ)

こちらの作品ですが、本日(8月2日)よりネオページさんにて契約作品として連載していきます。

現在公開分の修正加筆、および毎週二回更新していきますので、ぜひ読んでみてください!

https://www.neopage.com/book/32166366110438600


また公開に伴い、なろうやカクヨムにて公開されている分は8月3日中に非公開とさせていただきます……!

 どんな人も楽しめるような場所を作りたかった。

 体が弱いあの子でも、見ているだけで楽しくなるような夢の場所を。



【診断書;マリア・バートン(9歳)

魔法歴1931年 天秤の月 21日

病名 ×××××

当院において治療中であるが】



 だけど、あの子が真っ先に死んでしまった。忘れようと仕事に没頭するほど、あの子のために作った楽園で楽しそうにするやつらが目につく。



【症状の回復が見られず。

引き続き投薬を試みるが、以前ご相談した新療法を視野に入れて】



 やめろやめろやめろやめろ。

 ここはあの子の楽園だ。あんなにも愛おしい子を差し置いて、なぜ貴様らが幸せそうなんだ?



【一転して新たな治療を試みる。

成功の見込みはあるが、なお副作用について】



 ああ、世界は不公平だ。

 誰もが幸福になれぬのなら、足りぬ者は奪うしかない。

 だからこれはそう、当然の行為なのだ。



【当院では一切責任を持たないこととする】



 ……あの子を呼び戻そう。

 病院に求められた材料なら用意できる。

 小さき命ではあまりにも価値が薄くて意味がない。大人を使ってみたが、あの子と差が大きすぎて合わない。

 やはりそう年が離れていない方がいい。いや、違う違う違う違う違う違う違う違う違う違うあああああああああもっと、もっと魔力をたくさん持つ魂じゃなければ。


 



 ――アア、良イ材料ヲ見ツケタ。



 手先はみんなダメだった。

 まあいい。どうせ殺された恨みで道連れを増やそうとしている奴らだ。たいして価値はない。


 むしろ何人もの魂を捌き続けたやつらを簡単に倒してみせた少女を褒めたたえるべきだ。ああ、あれは最高の素材になる。あれを手に入れられれば、今度こそあの子は復活するだろう。



 ああ、マリア。私の愛おしい娘よ。

 お前の体を手に入れたら、一緒にパパが作った遊園地で遊ぼうな。



【死亡診断書;マリア・バートン(×歳)】


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