表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界は発展したようです  作者: Talioata
2/5

2

ほんへなに


パシェー諸島南東部高度500m地点

旅客船ミルク・パッカー号



依頼からの帰りは定期船にて帰路に着く

甲板の連絡フラップに立ちぱっとみ進んでるか分からない景色を眺める

強烈な春の知らせが顔面を殴っては去っていく

いくら客船でもそれなりの速度はあるし高さもある

春とはいえ甲板に出るのは無茶だった、風が強すぎる

静かに部屋へ戻った


手狭な船内を抜けて半楕円形のドアを開く


Kutotototototototo!!


円形の窓

小さなライトと壁一体型の机

下半分が木製で残りが水色のお洒落な内装

なかなかに硬そうな無骨なベット

…の上ではしゃぐこドラゴン

鱗ではなく美しい濃緑色の毛皮がもふもふしている

人生初のベッドはお気に召したらしい

椅子を引きずりこドラゴンと向かい合うように座る

自然と顔が強張っていくのが自分でもわかる

ドラゴンに同情してとか義憤に駆られてではない

…と思う

本当のところ自分でも分からない

そもそも彼もしくは彼女の親殺しに加担している

親を殺しているのだ

これを善行と捉えるならとんでもない歪な救いになってしまう

こドラゴンが心配そうにコテッと首を傾げる

いや、これはバッグの中の肉の匂いに反応しているのか

乗る前に買った一掴みのジャーキー

包み紙を剥がし持ち手を紙で包んで口に近づける

小さいのにしっかり歯は生えてきている

ビッシリと並び、一つ一つが鋭利なナイフのようで肉を切り裂くように食べていく

食いちぎる時に余り抵抗を感じないのが恐ろしいまでの切れ味を教えてくる

あっという間に骨だけになり満腹で満足したのか布団の中に潜り込んで丸くなった

子供と言っても70cm程はある為毛布がこんもりと山を作っている


ど、どこで寝ればいいんだ…

topic

[ドラゴンの牙]

矢尻のような丸みを帯びた三角形

ノコギリのような鋭い表面

圧倒的な咬合力ですり潰すように噛む為、恐ろしい程の切断力を持つ

しかしばらつきはあるが主食の割合は魚類の方が多く、全体的に柔らかくかつ美味しいものを好んで食べる

このように森の王者は美食に凝る気高い生き物なのだ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ