ゼノギアス 〜誰がために君は泣く〜
さて、説明書で大まかな世界観を掴んだところでゲームスタート。豪華なオープニングムービーでいきなりやられましたよ。いや、豪華なアニメというだけではなく、本作の持つ独特の不気味さというか、暗さを象徴するようなオープニング。もうオープニングだけで本作の世界に引きずり込まれてしまいました。このオープニングが本編とどう絡んでくるんだ? と。
それが判明するのがストーリが佳境に入り、物語の謎がいくつか解明された後のこと。重要かつ、象徴的なオープニングだったのです。しかもこのオープニング自体、70〜80年代ロボットアニメを彷彿とさせます。いや、筆者はあまり見てないのであくまでイメージですが。
そしてゲームスタート。これまた舞台となる世界の情勢などの説明から入るという小憎らしい演出。これもロボットアニメっぽいです。そして物語のスタートとなるのが紛争中の国家の国境付近にある、辺境の村。その小さな村から宇宙規模の壮大な物語が始まろうとは、誰が想像できるでしょうか?
もう人口に膾炙してる有名作品なので、あえてストーリーを追うようなことはしません。しかしオープニングイベントからの戦闘、そして主人公、フェイの犯してしまった過ち。
村を出るときは気が動転しているため、フェイも淡々としたものですが、ヒロイン、エリィと出会い、現実を認識できるようになって、初めて感情が追い付いてきます。このくだりの心情の描写がめちゃくちゃリアル。不覚にも当方、このイベントで涙してしまいました。
そして最も感動したのがやはりラストでしょう。そこまで積み重なった救いのない絶望的な展開から、最後はとりも直さずハッピーエンドです。やっぱりスクエアって、凄いメーカーなんだなあと、涙でぼやけるエンドロールを眺めながらしみじみ感じたもんです。
それまで、ゲームで感動して泣いたことなんてほぼ皆無です。三國志とか、ドラクエやストⅡでも泣いたことはあったけど、それはエンディングまで辿り着いたという達成感からのようなもので、ストーリーに感動して泣いたのなんて、後にも先にも本作くらいではないでしょうか。