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堕落は口だけ  作者: 照の旧
第1章
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第0話 片付け

2ヶ月も投稿してなかった割に短いです。

 


  周りの目を気にする必要なんかないと思う。

  自分のやりたい事が出来れば何だっていい。

  でも、思う事なら誰にでも出来る。重要なのは心で思った事をそのまま体に移す事だ。


  現に僕は少しでも緊張すると体が震えて動けなくなる。本番に弱い。


  僕は今まで自己を出した事なんてない。頼み事が断れないこの性格が憎い。


  憎いのなら消せばいい。手っ取り早い方法は死ぬ事だと体が理解していた。

  実践するには度胸が必要だが、僕は例外だ。もう条件は揃っている。


  縄を用意し、輪を作り天井から吊るす。台を設置し、乗った後に首を縄に通す。後は台を蹴り飛ばして終わり。

  初めてだとは思えない自然な流れだった。


  そう簡単なものでもないのか。


  今は自室のベッドに横たわっている。

  全て夢だったのかと思える程に清々しい。

  違和感があるとすれば、重りが外れた様な、自分が自分で無いような、そんな感覚が残っていた。



  歳は既に15を超えた。

  1つ変わった事がある。それは自分の意見を発言出来るようになった事だ。今更会話を知るとは随分と遅れた気がする。

 

  だが、楽しいとは思わなかった。


  自分とは考え方が違いすぎる。それを実感する様になった。

  誰と話しても内容に必ず国名が出てくるのだ。

  国を擁護だの断罪だの訳の分からない話題が出てきて頭が痛い。

  正直言って、自分のいる国の名前すら分からない自分なんかに国の話題を出さないで欲しい。自分勝手だとは思うがもっと深刻な話より明るい話がしたい。



  今日は両親が帰ってこなかった。

 

  使用人に家から出ないよう言われた。家中走り回る音が聞こえる。


  今日は母が帰ってきた。


  母はいつもより笑顔で接してくれた。父の所在を聞くと仕事が長引いているから帰れないと言う。


  今日は誰も帰ってこなかった。


  使用人が青ざめている。


  手紙を読んだ。使用人の家族に向けた手紙だ。


  使用人を殺した。


  何故殺したのか、手紙の内容までも全く分からない。

  だが、感情だけは素直だ。恐怖と戸惑い。それを軽くあしらう程の怒り。

  自分を抑制出来なかった。


  何に対して?


  感情はすぐに鎮めることができた。行き場のない感情は自分の中で握りつぶす。いつもの事だから何の違和感もない。

 

  足元に転がる死体を冷ややかな目で見つめる。この時頭の中では人を殺した事に対する感情は何も無かった。


  後の事を考える。

  飛び散った血を全て使用人の服で拭き取り死体と共に袋に詰める。後は庭の隅にでも埋めておけばいい。


  かなり雑だがこれでいい。自分がいいと思えばそれでいい。



  もう誰も帰ってこないのだから。



  いらない物は片付ける。それと同じだ。



  いらない人間を処分した。

  良い気分だ。

書きながら思いましたが、何かもう適当です。

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