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Factor  作者: へるぷみ~
青年はその因縁を睨みつける
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【中央】攻略二階


 階段を駆け上る。

 一段一段を丁寧に昇るのは面倒というのもあって、とりあえず前に向かって跳んでは段差を踏み込んでまた跳ぶというのを繰り返す。それを三回、途中に折り返しがあったから反転してさらに三回の計六回。

 私たちは二階層へとたどり着いた。


 「えーっと、ここから三階に行くには……ここの階層は訓練施設のはずだから、中央に戦闘訓練用の広間があるのよね。エレベーターはまっすぐ行って突き当たりにあるけど、階段は此処とは逆の方向で……そのためには広間を通らないといけない、の、ね」

 「戦闘は避けられないな」

 「この階層が戦闘訓練用ってこと訓練していた人たちがいるもんね~」

 「広間を抜けることは避けられない以上、戦闘準備はちゃんとしておいてね」


 そういって私たちは広間のある場所まで駆ける。道はまっすぐ行こうが左に行こうが道なりにいくだけで広間へとたどり着いてしまうけれど、左へ駆ける。というのもまっすぐ行った場合は突き当たりの右にエレベーター、左に広間の入り口だから。対して左側だと曲がり角が道の中央にある。ここを曲がれば直接いけるけれど、それを無視して突き当りを右に曲がったら戦闘訓練を行う者たちが待機するための部屋があり、そこに隣接して広間という構造になっているからだ。

 まずは待機部屋を制圧。そこで準備を整えて広間に突入するという算段になる。


 「私がまず部屋閃光手榴弾を投げ入れるから、起爆の後にクロが突入。続いて私が入るわ。リョーはその間背後を取られないようにお願い」


 私たちが共に行動するのに当たって自然と決まっていることがある。

 それは先行がクロ、次に私、後ろにリョーという形になっていることだ。これは色々と検討した結果として優れた体躯と【甲鱗】という生半可な攻撃では傷つかないクロを前に出すのが最善で、後ろをリョーにするのは柔軟性のある能力である【水を操る】という部分。そして戦闘においての万能性は彼女が最も優れているからだ。

 私はどうしても能力の関係上遠距離に向いていない。あと、二人に唯一勝てる瞬発力を活かす場合はどちらの援護にも入れるのを考慮して中央ということになった。


 「合図は3で。クロが扉を蹴破ったら私が投げ入れる」

 「おう」


 「それじゃ……。3、2、1――」


 「らぁ!!」


 「なッ!?」

 「テキィ!!」


 蹴破られた扉に気をとられている間に、私はすでに起動させた閃光手榴弾を投げ入れる。


 瞬間、部屋から閃光が飛び出した。



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