学校案内後、教室で自己紹介
田中視点です
俺、田中大紀は転生者だ。
そのことを思い出したのは中学生の夏、テレビで見たパラクールに挑戦して失敗したときに頭を打ったときに思い出した。最初は頭を打ったし変なことを知ってるしでかなり混乱した。
そして、俺は前世の記憶を思い出して変わったことがある。それは、高校生までのある程度の知識と具体的な進路が決まったのだ。
『王盛学園』。俺の前世知識にあった架空の学校。それが存在する世界に生まれた俺はそこで起こるかもしれない非平凡的な日常に憧れた。
そこに行けばつまらない毎日から逃げられると思ったのだ。だから俺はこの学園に受かるために変わった。遊ぶのを止めて勉強を頑張った。それでも先生は難しいというので、スポーツ推薦をもらうために幽霊となってた陸上部にも顔を出して大きい大会に出してもらえるようになった。
そしてこの春に合格!・・・ま、ゲームが始まるのは後二ヶ月先なんだけどな。
それでも俺はこれから起こることが楽しみでしょうがなかった。
学校の案内が終わって俺たちは自分の教室に戻ってきた。途中、色々と気になったが・・・まあ、別にいいや。全員じゃないけどゲームで見たキャラとかいたし、ゲームにはいなかったけどかわいい娘とか一杯いるし俺はもうこれからの学校生活が楽しみでしょうがない!
「・・・全員、着席!!!」
・・・びっくりした!考え事してると、いつのまにか担任の先生が来てた。担任はなんていうか・・・ゴリラだった。
厳つくて角張った顔に短く刈られた髪、スーツがパッツパツに張るほどのでかい体。
漫画でしか見たことがないほど典型的な体育教師だ。スーツじゃなくジャージの方が絶対似合う。
「よし!全員着席したな!俺は今日からFクラスの担任となった、大堂亜門だ!!この学校では家庭科を教えてる!」
・・・え!家庭科!?嘘だろ!?ほら、俺だけじゃなくて皆ざわついてるだろ!皆あんたが体育教師じゃなくて家庭科の教師なことに驚いてるぞ!
「趣味はプロレス鑑賞とお菓子作り!特技はスープレックス系の技全般とパウンドケーキ作りだ!」
このざわめきを無視するの!?ていうか趣味と特技に突っ込みどころ多すぎぃ!
「それと俺はここで生徒指導もしているから、困ったことがあったら俺を頼るといい!・・・それじゃ、一番から順に前に来て自己紹介をしていけ」
・・・生徒指導してるのは、まぁ、似合ってるけど。てか、自己紹介終わったら急にテンション下がったな。
先生に言われるまま皆順番に自己紹介をしていく。基本は皆、名前を言って趣味や特技を言って挨拶をして終わりだ。
「・・・湖巣、智徳だ。よろしく」
「・・・ん?以上か?・・・まあいい。よろしく!」
・・・ま、中には例外もいるけど。てか今のでいいの?
コソウ、て名前のやつは一言でいうとワイルドなイケメンだ。
整った顔つきと鋭い目付きが特徴的で、髪の毛はてきとーに後ろに流してるだけなのに、めちゃくちゃかっこいい。なんだろ、黒豹とかそういう肉食獣みたい。入学式だってのに制服をまともに着てないけど、それがマジかっこいい。・・・俺も真似しようかな。
「・・・・・・・・・・・・錆城、です。ヨロシク」
「はっはっは、今年はシャイなやつが多いな。よろしく!」
またてきとーな挨拶をするやつが出たが、先生はシャイで片付けた。
サビシロ、て女子はめちゃくちゃレベルの高い美少女だ。
かわいい系の顔立ちにつり上がった目付きで、自分で赤茶色に染めたんだろう、ところどころ黒い髪の毛も彼女がするとそういうファッションに見える。・・・俺が同じ失敗をしたら、絶対友達に笑われるんだろうな。体は出るとこ出て、引っ込むとこ引っ込む感じ。
顔良し、体良しの間違いなく美少女だけど・・・、俺正直ヤンキー系の女の子って苦手なんだよね。
・・・まぁ、サビシロ以外にもかわいい娘はいるし、向こうも俺に興味はないでしょ!
「・・・・・・田中、次、お前の番だぞ」
「・・・!すいません!」
いつのまにか、俺の番が来ていた。ちょっと考えすぎたな。
・・・え?俺の挨拶?とりあえず無難にこなしたよ。今はまだ、目立つわけにはいかないからな。
「よー、お前ら元気か!?この俺、出井門マークくんの登場だぜ!」
「おー!元気だな!出井門!」
「とーぜんじゃないすか!今日、入学式なんですから!」
俺の次に挨拶して、早速先生と意気投合してるのは出井門マーク。
身長は先生よりもでかくて、下手すれば2mぐらいありそう。顔の彫りは深く肌は黒い。顔には元気一杯の爽やかな笑顔を浮かべてる。
実は俺、こいつの事知ってるんだ。
だって、ミステリーゲームに出てきたから。冤罪かけられた容疑者として。
出井門マークは日本人の父とフィリピン人の母との間に生まれたハーフだ。幼い頃は他と違う肌の色とマークを捨てて失踪した母の事でいじめられたが、恩師となるボクサーの青年と出会い、まっすぐな好青年として育つ。
確かここに入れたのも、中学生のボクシング大会でいいとこまでいってスポーツ推薦をもらえたから、のはず。
ミステリーに登場する男キャラのなかでもかなり好きなキャラだ。だからはっきりと覚えている。
こうやって、登場キャラを見ると本当にこの世界がミステリーの世界だと実感する。
・・・そうなると、気になることがある。それは、俺以外の転生者の事だ。小説とかだとよくある話だし、そいつと衝突とかよくある話だ。
そういうの俺、嫌なんだよなぁ~。別に俺、悪いことしてないし。ていうか、悪いことをするのは俺以外の誰かだし。ただそれを前世の記憶とかを使って、ちょっとヒーロー扱いされてみたいなぁ~何て思ってるだけでさ。
(・・・まぁ、よっぽどひどい事件とかは、前もって起こらないようにしてもいい、かな?)
偉そうかもしれないけど、まぁどんな事件も解決して見せるから勘弁してくれ。
「・・・よし!これで全員挨拶は終わったな。それじゃ、このあとお前たちはうちの学生寮に向かってもらう。だが、まだ時間が早いので、ここで待「すいませーん!遅れました~!」
先生の終わりの言葉を遮るように、一人の女子生徒がクラスに入ってきた。
入ってきた娘はすげー正統派の可愛い女の子だった。
かわいい系の顔に明るく清潔感のある茶髪のボブカット。平均的な女子の身長で太りすぎず痩せすぎずな体型。健康的な白い肌に健康的な顔色。
なんか、普通にかわいい感じ。強いて気になることは、制服じゃなくてジャージを着てることだ。
「・・・とりあえず、名前は?」
「は、はい!姫園魅歌です!きょ、今日か「・・・姫園。ここは、Fクラスだ」・・・はい?」
「すいません、大堂先生。新入生が道に迷ってしまい、今彼女の教室に向かってる最中でして」
「・・・制服はどうしたのですか?」
「途中で汚してしまい、今はクリーニングに出しました。寮に替えの制服があるそうなので・・・」
大堂先生とあとから来た女の先生は話ながら教室の外に出ていった。
手持ちぶさたになった俺は、とりあえず近くにいた他の生徒に話しかける。先生も皆と話すためにわざと時間を作ってくれたと思うし。
(・・・しかし、後から来た先生。なんで猫もってたの?)
めっちゃ気になるんだけど。
キャラ設定
・田中 大紀
転生者。転生した世界を自分の知っているミステリーだと思ってる。
前世のことを『平凡でつまらない人生』だと思いそうなりたくないと思ってる。今世はその反動かチャラくなり、リア充になろうといろいろと頑張ってる。
転生者のなかで一番運動能力が高い。
平凡とはかけはなれた刺激的な学生生活を送りたい。
ミステリーゲーム
《学園探偵鴬谷の迷推理》
・自称名探偵の鴬谷アリスの推理を元に主人公・小林くんが事件解決に導く、一風変わった学園ミステリー。田中の世界ではかなり人気で、シリーズは六作目まで出ていた。
恋愛要素はおまけ程度で、主人公が誰かと付き合ったなどはない。




