表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/234

7話 《鍋パーティー(闇)》



 女神様方が住み着いて数ヶ月たった今。


 今俺は、自分の自室にて用意した紅茶とクッキーを用意し読んでいる。

 初めは山の様に積み重なり数え切れなかった本も今では後1つの本棚が全て埋まる程までになった。

 長かった。凄く長い道のりであった。

 そして気づいた。

 ファンタジーの異世界召喚において渡されるであろう特典において必要なものが足りていないという事を。

 今までは魔法ばかりに気をとられていた。

 そりゃ魔法だもの。使ってみたいじゃんか。


 そう、俺に足りないもの。それは【鑑定】である。言語理解。アイテムボックス。鑑定。この3つは異世界に行くにわたり必要不可欠なものである。

 俺は【鑑定】を獲得する。さらに【隠蔽】を獲得。やはり素性とかはばれたくない。



 では鑑定のスキル上げを早速始めましょうか。

 俺は目の前にある扉を鑑定してみる。



 鑑定!

『木』

 え?木?確かに扉は木製だが木?

 とりあえずひたすら鑑定してみよう。

 鑑定、鑑定、鑑定、鑑定、鑑定……。

『木』、『木』、『木』、『木』……『木の扉』


【鑑定のレベルが上がりました】


 上がるにつれて内容も詳しくなっていくのか。


 俺は暫く、ただひたすら鑑定を続けた。




「りょう君! りょう君?聞いてますかー?」

 

 鑑定がいい感じに詳細が分かる様になったあたりで後ろの方からアテナの声が聞こえた。


「ああ、ごめん。ちょっとスキルの練習をしていたんだ」

「スキルですか?いつもは違う場所でやるのに珍しい。何のスキルですかー?」

「鑑定ってスキルなんだが、アテナ。お前を鑑定してみてもいいか?」

「はい、いいですよー。ばっちこいです! ああ、りょく君に見られる。私の全てをりょう君に見られる。さぁ! 私の全てを見て下さい!」


 後半が訳のわからないこと言っているアテナ。俺は無視して鑑定をしてみる。



 アテナ LV.3500


 種族:女神

 性別:女

 年齢:####


 攻撃:462500

 魔力:305400

 俊敏:350000

 知力:860000

 防御:230000

 運:100


 スキル

神軍指揮ゴッズタスクLV.84】

【叡智LV.92】

【天地無双LV.68】

【神威LV.42】




 ふぁっ?

 何? なんか色々凄いんだが。

 アテナってこんなに凄かったのか?


「なぁ、アテナ。お前のステータスなんだが、なんかとんでもない気がするんだが……」

「りょう君、何言ってるのですか。神なんだからこれくらい当然ですよ。もっと崇めて下さい」


 アテナはドヤ顔で言ってくる。


 ごめんそれは無理だ。

 最近のお前ら見ていたらもう敬称とかもうどうでもいいかなって思えてくるんだ。

 俺は初めのころ神様は遥か上にいる手に届かない程偉い存在だと思っていた。

 そんな相手に失礼な態度を取ってはダメであろう。

 しかし、目の前にいる女神を見てみろ。

 手にはテニスのラケット。

 どうやら他の女神達と地下でテニスをしている様だ。

 これのどこを敬えと?

 失敗した。

 過ぎた楽しみは人をダメにする。

 俺はそう思わざるおえなかった。



「それはそうと、今みんなでテニスをやっているのです。りょう君も一緒にやりましょう! あっ、そうだ。今日のご飯はなんですか?」


 ほんとに、これのどこを敬えばいいのだろうか。


「はぁ。今日は鍋にしようと思ってる。何鍋がいい?」


 俺はアテナに問いかけた。


「では、闇鍋にしましょう」

「ファック! 馬鹿ですか? この前にやってとんでもないことになったのにまだやりたいと? やりません。断固として否定します」


 そう……あれは、とある夕食での出来事であった……。



 ♢♦♢




「今日は鍋にしたいんだが皆何鍋が食べたい?」

「鍋ですか。悩みどころですね」

「そうねぇ、どれも美味しいし迷っちゃうわぁ」


 どうやら各々も悩んでいる様だ。


「そうだ! この前にりょう君が言ってた闇鍋ってのをやりませんか?」

「お! いいっすねー。うちはそれに一票」

「……」こくこく

「そうねぇ、一度やってみるのもいいわねぇ」

「いいわね。それにしましょう」


 決まった様だ。


「じゃあ、野菜やら豆腐はこっちで用意するから各自自分が入れたいものを1つ用意するということでいいか?」

「「「「「はーい」」」」」






「それじゃあ始めたいと思う。まずは普通に食べたいから鍋にある物をさらえてから用意したものをいれるぞ」


 こうして鍋パーティ(闇)が始まった。


「んんー! 美味しいですねぇ。やはり鍋は大勢で食べるに限ります」

「そうねぇ。1人じゃここまで美味しくは感じないでしょうね。私はこの豆腐が大好きだわぁ。美容にもいいし」

「……」はふはふ

「あ、肉が! うちの肉がないっす! ってテナっち、取り過ぎっすよ!その肉団子はうちのっす」


 どうやらアテナが鍋にある肉をほとんど掻っ攫った様だ。


「ふふ、早い者勝ちですよ。テミス」

「なるほど、その勝負乗ったっすよ!」



 そうしている内に鍋の中にあるものは底を尽きた。



「それじゃあ、始めるか」


 パチッ


 すると先ほどの明るい空間から一変。何も見えない暗闇へと変わる。


「ひゃあ! 何も見えないです! りょう君。どこにいるんですか?」

「うわっ、真っ暗っすねぇ」

「…………」ぷるぷる


 みんな急の暗転に驚いてる。パラスとアディは大丈夫のようだ。


「落ち着け。暗くなっただけだろ。闇鍋なんだから暗くなるのはとうぜんだ」


 取り敢えず落ち着く様に声をかけてみる。


「そうよぉ、みんなダラシないわぁ」

「そうです。涼太さんの言う通りですよ」


 まぁ、急に消えたんだ。仕方ないのかもしれない。


「それじゃあ、食べるぞ」


 俺は各々が持ってきた食べ物を入れ終わったところでみんなに合図をする。



 パクッ


「…………」


 なんだ、これは。

 食感はぐにょぐにょしている、というか噛み切れない。

 俺はひたすら噛んでも消えない物体を無理やり喉に流し込む。

 それから俺は次々に口の中に詰め込んでいく。

 何か甘い……これはフルーツか。そらからかまぼこ。あと俺の入れたこんにゃく。

 気のせいか食べている最中に甘さと口の中で弾ける食感が漂った。

 以上4つ。4つ!?。あと2つはどこいったんだ?


 全てを食べ終わった後。みんなに何を入れたのか聞いてみた。



「なぁ、あのぐにゃぐにゃして噛み切れないのって何だ?」

「それは私のホルモンよぉ。コラーゲンたっぷりで大好きなのよぉ」


 どうやらアディであったようだ。流石は美の女神。チョイスが己となっている。


「それじゃあ、あのフルーツは誰のだ?」


 流石に鍋にフルーツは合わない。


「………わたしのいちご。おいしくなかった?」

「そんな訳ないじゃないか! 美味しかったよ。流石はパンドラだね」


 俺はパンドラの頭を撫でてそう言う。


「………ん……うれし……」


 可愛いパンドラが選んだものだ。不味い筈がない。可愛いは正義だ。



「蒲鉾は私よ」


 どうやらパラスが蒲鉾をいれたようだ。


 ということは…


「なぁ、お前たち2人は何を入れたんだ?」


 俺はテミスとアテナに問いかける。


「チョコっす」


 チョコか! そりゃ溶けるよ! 何でそんなん入れんの? 食べてる最中なんかずっと甘かったのはお前のせいか。


「で、アテナ。お前は?」

「………わた◯チ」


 わた◯チ!? そうきたか。確かに口の中でパチパチ弾ける食感がありましたよ! というか何故そんなんチョイスをした! 馬鹿なの? 何でこの2人は飯にお菓子を打っ込んだんだ。馬鹿なの? お馬鹿さんだったのか?




「……それじゃあ、終わろうか」


 俺はこいつらに料理させてはダメだと己の心に誓った。



 ♢♦♢



「うぅ、確かにあの時はすみませんでした。じゃありょう君のおまかせでお願いします」

「ああ、何するか考えとくよ」



 ♢♦♢



 ここは、とある神殿の一角。


「オーデンのじいさん、最近女神たちの集まりが悪い気がするというか全く見ていないのですが何故でしょうか?」

「フォッフォッ。ワシが知る訳なかろう。ワシだって目の保養がなくなって寂しいのじゃよ。どうしようかのぉ」

「おう、それなんだが、みんなでアテナのウチに訪問しに行ったきり帰ってこないって他の神から聞いたぜ、アポロン。まぁ、俺は女より酒の方が大事だがな。ガハハハ」

「それは本当ですか? ヘファイトス」

「フォッフォッ、これは何かあるとワシの感が言っておるぞ」

「じいさん。あんた、感はそれほどいいという訳ではないでしょうに。ですが私も気になります」

「おう! なら行ってみようじゃねーか。面白そーだ。ガハハハ」





【言語完全翻訳】

【完全記憶】

【創造魔法LV.21】

【料理スキルLV.51】

【時空魔法LV.34】

【次元魔法LV33】

【回復魔法LV.12】

【元素魔法LV.35】

【召喚魔法LV.32】

【結界魔法LV.43】

【崩壊魔法LV.42】

【痛覚遮断LV.56】

【超再生.LV38】

【鑑定LV.42】

【隠蔽LV.15】

【 】

【 】

【 】

【 】

【 】


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ