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59話 一ヶ月ぶりに

1000pt達成!

投稿時間がズレていたので16時にもう1話更新します。

「はぁはぁ、もう嫌です」


 あの後からクリスとミセルは文字通り、地獄の強制レベリングをする羽目になった。

 弱い魔物は自分たちで狩り、強い魔物は俺が弱らせて強制リリース。

 泣きそうになり、逃げようとしてもここは魔物の巣窟。

 すぐに新しい魔物が襲いかかる。

 

「そうだな、今日は終わろうか」

「「はぁ〜〜」」


 クリスとミセルは緊張の糸が切れて、その場に倒れ込む。

 流石にやり過ぎたかな?

 レベリングという事も少し張り切り過ぎた気もするな。


「涼太様、この後のご予定は決まっておられるのですか?」

「うん、俺が少し寄りたい所があるんだ。言ってしまえば、食材補給かな」

「食材補給?」

「今回は俺が戦うから二人は俺の張った結界の中でゆっくりしておいてくれ」

「はあ、分かりました」




 と言う事で、やって来ました。

 黒の迷宮です。

 久しぶりだ、ちょうど一ヶ月前くらいかな。

 懐かしい。


 なぜ迷宮に行くかと言うと、ここの迷宮の魔物は以前にも言ったように美味い。

 絶品だ。

 そして、前回に狩った魔物が底を尽きた。

 アテナたちの好物でもあるので、取ってこなくてはならない。

 ついでにハルさんの依頼分も取れば、一石二鳥だ。


「あの……本当に行くんですか?」

「勿論だ」

「やめましょうよ、禍々しいオーラが出てますよ」

「それじゃあ、お前たちはここら辺で待っててくれ」

「あ、ちょっと! 置いて行かないで下さい。置いてきぼりは嫌です」


 若干、涙目になりながらも俺の後について来る。

 さて、中層あたりからのスタートでいいか。

 この迷宮って本当に広いから一から回っていては、最下層までどの程度の時間が掛かるか分からない。


 ブルモォォォォ!

 グギャャャャャ!

 グガァァァァァ!


 現れたのはオーガエンペラー、ゴブリンエンペラー、オークエンペラーの軍勢・・だ。

 数百はいるかな?

 ていうか、全部食えねぇじゃん。

 ハズレだな、とっとと倒して次に進むか。

 ん? なんか違うのが一匹いる。


 *


 始祖ゴブリン LV.930


 攻撃:9850

 魔力:500

 俊敏:12000

 知力:5000

 防御:6520

 運:50


 スキル

【棍棒LV.56】

【鬼人化LV.73】

【指揮LV.24】

【剛力LV.62】


 *


「なっ! 危険です、涼太様! 今すぐに逃げましょう」

「パパッと終わらせるから二人は見ていてくれ」


 二人に結界を張り、俺は魔物に対峙する。

 大侵攻の時と同程度か。


「【大地の棘(グランドスパーク)】」


 地面から無数の棘が生える。

 しかし、それに気がついたのか全ての魔物が飛び跳ねる。

 甘いわ!


「【超重力ギガグラビティ】」


 纏めて倒すのに、便利な魔法。

 魔物は次々に串刺しになっていく。

 だが、やはり始祖ゴブリンはその棘を薙ぎ払い着地する。

 こいつはハルさんの手土産にしよう。

 俺は始祖ゴブリンを真空パック化する。

 亜空間に入れて完了だ。


「よし、次に行くぞ」

「「………」」


 あれ?

 無反応ですか。


「置いて行くぞ」

「うわぁぁぁ、ごわがったよぉぉぉ」


 クリスは俺に抱きつき、離れなくなった。


「涼太様、お嬢様には刺激が強過ぎます」

「そうか?」

「お嬢様は先程が最初の戦闘ですよ」

「あー、すまないな。それじゃあ、少し待っていてくれ。出来るだけ早く終わらせてくる」

「いやぁぁ! はなれだぐなぃぃ」


 どうすれば良いんだよ。

 流石に戦果が少な過ぎるだろ。

 仕方ないな、クリスを背負ったまま移動するか。


「ミセル、戦うか?」

「私に死ねと?」

「冗談だよ、でも殺し損ねた魔物がいたら頼むよ」

「それぐらいなら、お任せ下さい」


 俺たちは下に向かって降りる。

 ちょくちょく、ゴーレムの様な食べられない魔物も出てきたが、着実に食材を確保していく。


 すると、とあるエリアに出た。


「クリス、見てみろよ」

「嫌です、怖いです」


 すっかり、俺の背中にうずくまる形になってしまった。


「お嬢様、素晴らしい光景です」

「そうだぞ」


 クリスは恐る恐る目を開ける。


「ふわぁぁ、綺麗です」


 一面に敷き詰められた宝石。

 地面にも数多く転がっている。

 光りが反射してより一層美しく輝く宝石たち。


「涼太様、魔物はいない様ですね」

「ああ、以前の安全地帯セーフティゾーンと同じ雰囲気だ。恐らくそういう事だろ」


 こんな所があったのか。

 ワープするんじゃなかったな。

 クリスはと言うと、すでに機嫌は回復して綺麗な宝石を自分のアイテムボックスに入れている。

 俺も宝石狩りに参加するか。




「おい、そろそろ帰るぞ」

「はい! 帰ります!」


 ウットリと宝石を眺めているクリスは元気に返事をする。

 ミセルもクールな表情だが、口元がニヤケている。

 女の子だから、やっぱり宝石って好きだよね。

 俺は二人と一緒に馬車まで転移する。


(おお、主様。帰られましたか)

「お前、何してんの?」

(不届き者がおりましたので倒しました)


 目の前には山の様に積み重なった魔物の死骸。

 数時間とは言え、この量はおかしいだろ。

 暇だから、狩りにでも行ったのか?


「まあ、ありがとうな。今日はもう休むとしよう」


 狩りに時間を取られ過ぎて、あと一時間もすれば夕暮れだろう。

 今日はレベリングのための日だから焦る必要もない。


「それじゃあ、風呂にでも入るか」

「お風呂ですか?」


 あるだろう、風呂。

 俺は馬車の扉を開けて中に入る。


「そうでした、涼太さんですもんね」

「凄い違和感がありますが、流石です」


 馬車の中はおれの創造によって快適な空間へと変貌した。


「先に風呂に入ってくれ。俺は他の準備をしとくから」

「分かりました。行きましょう、ミセル」

「はい、お嬢様」


 さて、汚れ過ぎた。

 クリーンだけでもしておくか。

 夕食の準備だな。


 折角だし、迷宮で取れた食材で調理するか。

 サラダにスープは作り置きしていたやつ。

 サイコロステーキ風に仕上げるか。

 デザートにはエメラルドメロンのシャーベットにしよう。

 甘い物が食べたい。

 そう言えば、レイニーの分も必要だよな。


「レイニー、お前って何を食べるんだ?」

(主様が出された物なら何でも)

「じゃあ、生えてる草な」

(そんな! 殺生な)

「冗談だよ。ほれ、お前の分だ」


 俺はカットした野菜を一つ一つ食べさせる。




「お風呂上がりましたー」

「ここは馬車の中なんですよね、慣れません」

「それじゃあ、夕食にしようか」

「はい」

「熱いから気をつけろよ」


 俺は熱した鉄の器に乗せたサイコロステーキをテーブルに乗せる。


「凄いです、ジュウジュウいってますよ!」

「そのまま熱さを保ちながら食べられるというものですか。画期的ですね」

「食べましょう!」


 俺も実食をする。


「ふわぁぁ、口の中でとろけます」

「美味しいですね」


 流石は迷宮の魔物。

 A5はあるだろうな。

 それにしても、クリスは凄い。

 なんやかんやで、14歳だ。

 それで魔物の討伐は偉業とも言えるだろう。




クリス・フィル・ハイゼット LV.4→LV.78


種族:人族

性別:女

年齢:14


攻撃:10→650

魔力:21→1700

俊敏:14→800

知力:20→980

防御:16→950

運:100


スキル

【火魔法LV.31】28up!

【風魔法LV.22】19up!

【剣術LV.10】8up!

【料理LV.5】4up!

【時空魔法.LV2】2up!

【水魔法LV.26】new!

【氷魔法LV.34】new!

【結界魔法LV.15】new!

【体術LV.10】new!


………………………………………………………



出会い当初→現在


ミセル LV84→LV112


種族:人族

性別:女

年齢:14


攻撃:1200→2100

魔力:600→1500

俊敏:1570→2500

知力:980→1200

防御:1100→1400

運:100


スキル

【剣術LV.65】24up!

【体術LV.43】10up!

【料理LV.20】6up!

【雷魔法LV.46】30up!

【剛力LV.34】20up!

【火魔法LV.14】new!

【水魔法LV.17】new!

【全能強化LV.15】8up!

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