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55話 王城へ



「涼太さん、遊びましょ!」


 ドタバタと廊下から大きな音が響き、クリスが入ってきた。


「飯の最中だぞ、また後でな」

「ご主人様、冷たいお茶をどうぞ」

「ありがとう、コニー」


 俺は空になったコップを渡し注いでもらう。


 ズズー


 俺はそうめんをすする。

 このそうめんだが、先程外から帰ってきたら既にメイドたちが用意していてくれた。

 俺が創造しておいたやつだ。


「すいません、ご主人様。私たちでは力不足でした」

「これから頑張っていけばいいよ。焦る必要はない」


 料理なんてした事がないので、何日かに一度は俺が料理の面倒を見ている。

 ガブリエルには包丁の使い方まで習っているが、まだ危なっかしい。

 そうめんは茹でたら終わりなのでこの子たちでもすぐに用意できる。


 それにしてもそうめんか。

 一度作ってみるか?

 いや、めんどくさいな。

 そうめんって作る工程は、本当に職人技だ。

 あの細さにする前に絶対切れたりして失敗する。

 それに乾燥やら手間がかかるってテレビでやってた気がするな。


「ちょっと! 無視しないで下さいよ!」

「課題は終わったのか?」

「終わりました」

「昼飯は?」

「涼太さんの家に行くと言っておきました」

「すまないが、クリスの分の容器と麺を茹でてくれ」

「分かりました、ご主人様」


 言えよ。

 手間がかかるだろう。


「ご主人様、天ぷらというものに挑戦してもいいですか?」

「おう、いいぞ。油が跳ねるから気をつけろよ」


 メイドたちはみんなで、また新たな料理に挑戦しに行った。

 成長する姿とは良いものだな。

 それから、最近の俺ってジジくさくなってきてるよな。

 若干17歳にして、もうお父さん発言だよ。

 嫌だわ、歳は取りたくないものね。


「この白いのは何ですか?」

「そうめんだよ」

「そうめん? パスタみたいなのですか?」


 そう言えば、麺類ってパスタしか出した事が無かったな。


「パスタとは違うよ。食べてみろ」


 クリスは未知の食べ物をツユにつけて躊躇せずに口へ入れる。

 慣れか…ハイゼット家って慣れるの早いよな。


「んー!ツルツルで食べやすいですね」


 ガチャ


「あー、疲れたわい」


 グリムさんが首を鳴らしながら、扉から入ってくる。


「ふうっ、すまないが私の分も頼む」

「はい、少々お待ち下さい」


 そのまま、ごく当たり前の様に食卓へ座る。


「また面白そうな物だな。ふむ、食べやすいな。暑い時には涼めるではないか」


 出された箸でそうめんを啜り食べるグリムさん。


「ちょっと待てやぁぁ!!」

「む、何だ」

「どんだけ順応してんだよ! スムーズ過ぎて違和感なかったわ!」

「今更だろう」


 おかしいって!

 何なのこの人。


「クリス、まだお前はフォークを使っておるのか。早く箸を使える様になれ、便利だぞ」

「難しいんですよ」


 これ、俺が合わせないとダメなのか。


「そう言えば、クリス」

「はい、何ですか」

「遊びって何をするんだ」

「的当てですよ!」


 あー、的当てね。

 それは確かに俺が居ないとダメだな。

 以前にクリスの魔法練習の一つとして、俺が魔法で作った的をクリスの魔法で撃ち抜くというものをした。

 一日に一度だけの本番でスコアや記録を更新する事によって、俺はクリスに新しい魔法を教えるという約束でだ。

 好きこそ物の上手になれ。

 クリスはその的当てにどハマりしてしまい、みるみる内に成長していった。

 今では練習ではなく、遊びと化してしまったのだ。


「分かったよ、飯を食べたらやろうか」

「お願いしますね!」




 俺とクリスは訓練場に移動する。

 グリムさんは仕事なので飯を食べ終わってから、そのまま帰った。

 俺とクリスはジャージに着替える。

 当然、俺が創造したものだ。

 ジャージの万能さはこの世界に来て、より一層深まった。

 これほど動きやすい服を俺は知らない。


「お願いします」

「それじゃあ、始めるぞ」


 俺はクリスの四方10メートルの中で次々に的を生成していく。

 それと同時にクリスも動き出す。


「はぁっ!」


 クリスの周りには炎の矢、そして氷の矢が生成されて次々に撃ち抜く。

 あいつ、二属性同時発動ができる様になったんだ。

 だからあんなに早くやろうと、しつこかったのか。

 なら、もう一段階上げるか。


 俺は的を更に増やして、その的のサイズも小さくした。


「くぅっ、ならば!」


 クリスは巨大な火の玉を生成する。

 当たった的は纏めて壊れていく。

 えー、それありかよ。

 まあ、的には当たっているよな。


「そこまでだ」

「はぁはぁはぁ」


 クリスはその場に倒れる。


「クリス、お前の成長速度って日々増してるよな」


 本当に凄いよ、正にスポンジが水を吸収するがごとくだ。


「えへへ、涼太さんに教えて貰うのが楽しいんですよ。それに新しい魔法なんて素晴らしいじゃないですか」

「新しい魔法なら学園でも学べるだろう」

「あんなのたかが知れてますよ。教科書に載ってるだけの事をするなんてつまらないです。ましてや、オリジナルなんて教師でも出来ません」


 君、以前に学園の事を俺に力説していたよね。

 俺が教えるごとに、どんどん学園の酷評化が進んでいる。


「それじゃあ、約束通り新しい魔法を教えるか」

「キャッホウ! 待ってました!」

「そうだな、以前に【結界魔法】を教えたな」

「はい!」


【結界魔法】やらの【元素魔法】に属さない魔法は生まれた才能によって決まると周りから聞かされた。

 だがそれは間違いだ。

 原理と法則さえ分かれば【元素魔法】の様に使えるのだ。

 クリスで実験して最近分かった事だ。


「クリス、魔法を撃ってこい」

「分かりました」


 クリスから俺に向けて、炎の矢が放たれる。


「キャァ!」


 俺に当たる寸前で矢は突然、方向転換してクリスに襲いかかる。


「今のはなんですか? 」

「【反射リフレクション】だよ。以前に光の反射を教えただろう」

「なるほど、そう言うことですか」


 そう、これだよ。

 何なの?

 聞いただけで理解するクリス。

 科学が理解出来てこそだが、それでも凄いと思う。

 アホの子だと思ったが、紛れもなく天才だ。

 バカと天才は紙一重。

 クリスはそれだな。


「相手は自分の技を喰らい、自爆するというものだ。自分は結界魔法を展開すればいいだけたから魔力消費も少ない」

「凄いですね」

「それからもう一つ。クリス、今お前は動けないだろう」

「え、本当だ。何をしたんですか」


 クリスは必死に体を動かすが身動き一つ取れない。


「腕を見てみろ」

「何ですか? この輪っかみたいなの。そこら中に付いてます」

「結界魔法で身動きを取れなくしたんだよ。この二つは便利だ」

「凄いです!」

「これは時間が掛かるだろうし、気長に頑張れ」


 俺は一通り教え終わったので自室に戻ろうとした。

 だが、体が動かない。

 おいおい、まさか…。

 俺はクリスの方を見る。


「えへへっ」


 やりやがった。

 いきなり使える様になりやがった。


「ふんっ」


 バキッ


 俺は最も容易く、俺の体に展開した魔法を砕く。


「あー、私の魔法が! 」

「甘いわ、俺には効かん。じゃあ」


 あー、怖いな。

 既にクリスは魔法に関してはこの国でもトップクラスになりつつある。

 そのうち賢者なんて呼ばれるんじゃないのか?

 何かあれば、俺が責任を持たないといけないのは嫌だなぁ。

 そう言えば、王城に呼ばれてたんだっけ?

 オークション前日は忙しくなりそうだし、今のうちに行っとくか。



 そういう訳で、俺は王城の門前へ転移する。

 バッジを見せようとしたが、素通りさせてくれた。

 顔でも覚えられたのかな。


 さて、陛下の部屋にでも行くか。

 俺は王城の中をフラフラ歩きながら陛下の部屋まで向かう。


「申し訳ありません。陛下は会議中でして、しばらくお待ち下さい」


 陛下の部屋の前に居た兵士さんにそう言われた。

 待たなきゃダメなのか。

 仕方ない、散策でもしよう。

 何か良さそうな場所はないかな?

 お! 気持ち良さそうな木陰を発見。

 寝よう。

 食後という事もあって睡魔が襲ってきた。



 ♢♦♢




 ペチペチ


 なんだ?

 目を開けると小さな女の子。


「おはようです」

「おはよう」

「あら、起きられましたか」


 ラミアさんだ。


「何でラミアさんが王城に?」

「私は普段、王城で働いているのよ」


 あー、だからハイゼット家でも昼間は居ないのか。


「涼太さんは今日どうしたんですか」

「陛下に呼ばれて来たんですけど、会議中だったので一休みしていたんですよ」

「おとうさま?」

「え、お父様?」

「この子はお姫様ですよ」


 4,5歳くらいの女の子。

 綺麗な服を着ている。

 お姫様ね……。


「良かったら、この子の部屋に来ない?」

「おにいちゃん、あそんで!」


 面倒ごとは回避したい。

 さて、どう断るかな。

 大人ならサラリと断れるけど子供って難しいしなぁ。


「あそんでくれないの?」

「陛下に進言するわよ」


 くそっ、退路は絶たれたか。


「分かったよ、遊ぼうか」


 そう言うと、お姫様はまんべんな笑みを浮かべる。


「おへやにあんないするのです!」


 俺はお姫様に引っ張られて部屋に移動する。

 ラミアさんも笑顔でついてきた。

 案内されたのは豪華な一つの部屋。

 大きなお姫様ベットが一つ。

 その他にも高級そうな物で溢れている。

 シャンデリアも付いている。

 シャンデリアって一つでいくらするんだっけ?


「お姫様」

「ソフィーアなの」

「ソフィーア姫様」

「ソフィーアなの!」

「……ソフィーアちゃん」

「はいです!」


 また、このパターンかよ。

 流石にダメだろ。

 相手はお姫様だよ?


「いいんですか? ラミアさん」

「あら、いいのではないかしら」


 そんな適当な返事をしないで下さいよ。


「ソフィーアちゃんは、いつとも何をして遊んでるんですか?」

「そうね……ソフィーア様、お人形で遊びませんか?」

「いや! かわいくないの」

「では、お絵本はどうですか?」

「つまんないの!」

「ということなのよ、何かないかしら?」


 あー、納得だわ。

 人形と言っても、西洋の人形だ。

 夜になったら動きそうなやつなので全く可愛くない。

 本も子供が好きそうな絵ではない。

 哲学書に出てきそうな絵だ。


「それじゃあ、ソフィーアちゃん。ビーズ遊びをしようか」

「びーず?」


 俺は子供用のビーズが入ったケースを出す。

 まあ、ビーズ自体は本物の宝石も混ざってるんだけどね。

 売り物にならない欠けらに手を加えた物だ。

 リアルな宝石でアクセサリーを作る。

 夢があるじゃないか。


「わあ、きれい!」

「あら、本当ね。これをどうするのかしら」

「まあ、見てて下さい」


 糸を切ってビーズをその糸へ通していく。

 すると一つのブレスレットが完成した。


「ソフィーアもやる! ラミアもやろう?」

「そうね、そうしましょうか」


 俺たちはアクセサリー作りに没頭した。

 ソフィーアちゃんはなかなかビーズが糸に通らず、悪戦苦闘していたのでラミアさんが時々補助をする。

 最後に俺が紐の先端を結んで完成した。


「できたのー!」


 ソフィーアちゃんは自分で作ったブレスレットを腕にはめて、クルクルと部屋中を回る。


「ソフィーア様、きちんとお礼を言って下さい」

「おにいちゃん、ありがとう!」



 しばらく、俺とラミアさんとソフィーアちゃんで遊んでいるとメイドさんがお茶を運んできてくれた。


「そろそろ休憩にしましょうか」

「そうですね」


 かく言う俺も少し熱中し過ぎていたな。

 最終的には細長い針金にビーズを通して、うさぎやらの動物を作ったりしていた。

 ビーズ遊びって楽しいんだね。


「涼太さん、何かお茶請けはないかしら」

「何で俺に聞くんですか」

「あら、クリスやあの人が私に黙って面白いものを日々食べているのは知っているのよ。私は王城で普段働いているから巡りあえないのよ。ズルいじゃない」


 ラミアさんワザとらしく俺に怒る。

 ソフィーアちゃんは何を言っているのか分からずにキョトンとしている。


 ガチャ


「悪いな、少し時間を取られ過ぎた」


 陛下とあともう一人、綺麗な人が入ってきた。


「おとうさま! おかあさま!」


 ソフィーアちゃんは入ってきた二人の元へ行き、抱擁を交わす。

 え、と言うことはこの女性って王妃様?


「あなたが涼太さんね。噂は聞いていますわ。私はプリシラ、よろしくね」

「どうも」


 怖いってイメージは湧かないんだけどなぁ。

 でも、陛下が尻に敷かれているのか。


「おかあさま! みてみて」

「あら、そのブレスレットはどうしたの?」

「おにいちゃんとつくったの!」

「それは良かったわね。涼太さん、ありがとうございます」

「ふむ、私が言う前にすでに要件は終わっていた様だな」

「どう言う事ですか?」

「何、大した事ではない。娘と遊んで欲しかったのだよ、お前なら面白いものを出すだろう」


 この人、娘の遊び相手のためにわざわざ俺を王城に呼び出したの?

 何様だよ。

 国王様でした。

 一番偉い人だね。


「全員集まったことだし休憩にするか。涼太、何か出せ」


 俺はどこぞのネコ型ロボットじゃないんだよ。

 万能アイテムの様な扱いをしないで下さい。


「ソフィーアちゃん、何か食べたい物はあるかい?」

「えっとね、あまいもの!」


 甘い物か、なら普通にお菓子でいいか。

 アイテムボックスの中から、クッキーやプチシューなどの一口サイズのお菓子を出す。


「ほう、いろいろあるな」

「香ばしい香りね」

「これをクリスたちは毎日食べているのですか、ズルいわ」


 出した途端に、陛下がヒョイっと摘んで口の中に入れる。


「ちょっ、毒味とか必要でしょう!」

「お前さんが出した物だ。毒なんぞ入っておるか」

「ちょっとは疑って下さい」

「お前さんなら、数時間あればこの国を平地にすることが可能だろう。わざわざこんな姑息な真似をするはずがない」

「それは凄いわね。そんな方がこの国の守護者だなんて心強いわ」

「そりゃ、どうも」

「では頂くとするか。ソフィーアも釘付けの様だな」


 ソフィーアちゃんは目の前にある食べ物をじっと見ている。

 まだかまだかという表情だ。


「では、どうぞ。それとあまり食べ過ぎない様にお願いしますね、食べ過ぎると夕食に差し支えます」


 俺はソフィーアちゃんにクッキーを一つ渡す。

 ソフィーアちゃんは小さな手で受け取り、リスの如くカリカリ食べる。

 とても気に入ったのか、食べ終わったら次のクッキーにまた手を伸ばして同じ様に食べる。


「美味しいわね。こんな物が外では広まっているのかしら」

「プリシラ、これは涼太が作った物だ。どこにも売っておらんよ」

「残念ね、こんなに美味しいのに」


 そこで陛下は唐突に思いついた顔をする。


「そうだ、涼太よ。お前さんが店を持てばいい話ではないか」

「そんな簡単な話ではないですよ。店を持つとなると、人件費や材料費もバカになりません。まだ店を出すのは先になると思いますよ」


 俺の所持金は数億ペル。

 多い様に見えるが、店を持つとなると消費も激しくなる。

 いつ底を尽きるか分からない。

 それに、材料を直接取り寄せるための人手も足りない。

 営業って大変だよな。


「残念ですね、こんなにも美味しいのに」

「これはうちの料理人でも作れるものか?」

「ええ、作れますよ。でもこれはビジネスな話ですから教える事はできません」

「残念だ。定期的でいいからここに持ってきてくれる事は可能か?」

「それは可能ですが何故ですか」

「ソフィーアがここまで喜んでいるのは久しぶりだからだよ」


 陛下はソフィーアちゃんの方を見る。

 とても美味しそうに食べるソフィーアちゃん。

 なるほど、この子のためか。

 ならば仕方ないな。


「定期的に持ってくる様にしますね」

「それと、この後に私の部屋に来てられるか。言っておきたい事がある」

「分かりました」




 俺が部屋から出て行こうとすると、ソフィーアちゃんに止められたがラミアさんと説得してなんとか解放された。

 陛下の用事は無視できない。


「陛下! 涼太様をお連れいたしました」

「うむ、入れ」

「失礼します」

「よく来たな、まずは座ってくれ」


 俺は目の前にあるソファに座る。

 流石は王城。

 座り心地が良いな。

 陛下の机には大量の書類がある。

 あれ全てが仕事内容なのね、大変だな。


「まずはこの前の事件についてだ。お前は当事者だから言っておかなくてはならない」

「ベトン伯爵の件ですか」

「うむ、ベトン伯爵だが処刑する事が決定した」


 処刑か、妥当なところだな。

 国家反逆罪だ、言い逃れはできない。

 更には、魔族との取引まで行っていたんだ。


「だが、後ろ盾の詳細については口を割らんのだ。何やら喋り出そうとすると苦しみ出す」


 何だ?

 ギアスにでもかけられているのかな。

 だとしたら無理に喋ると最悪は死に至る。

 悪魔が絡んでいる事は分かったが、その他にも共犯者がいるなら口を割る必要があるな。


「分かりました。俺を連れて行って下さい。自白させます」

「可能なのか?」

「無論ですよ」

「分かった、ついてきてくれ」


 俺は陛下に案内されて、地下に移動する。


「陛下、こんな所へ如何でございましょうか」

「尋問官を連れてきた。ベトン伯爵を相手にさせる」

「承知しました。こちらです」


 案内された牢屋にベトン伯爵はいた。

 ヒゲは伸び、やつれている。

 目の焦点もあっていない状態だ。


「こんな状態だが出来るか?」

「やってみます」


 俺はベトン伯爵にかかっているであろう魔法を解析する。


 やはりギアスをかけられているな。

 それも何重にもだ。

 めんどくさいことこの上ない。

 とっとと終わらせるか。

 まずはギアスの解除っと、それから暗示をかけるか。

 全ての問いに答えさせるためにだ。


「おい、大丈夫か。糸が切れた人形の様になったぞ」

「大丈夫です。これで質問には全て答える様にしました」

「そうか、助かる」


 自白させた結果はベトン伯爵の他にも二人の貴族が絡んでいた事が分かったので、陛下はすぐに衛兵へ通達を出しその貴族たちを捕まえる事になった。

 俺はお役御免ということなので、そのまま家に帰る事にした。



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