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16話 黒の王



「おいおい、やばいぞ。いきなりイージーモードからヘルモードに変わり過ぎだろ! 何? 神様超えちゃってるよ。アテナ、お前は戦の女神じゃなかったのか?」

(私はどちらかと言うと戦略より知略で有名な神でして神の中で凄く強いって訳じゃ無いんですよ。そこ勘違いしないで下さいね! それと神様が強いと言うのは偏見ですよ。確かに普通と比べたら滅茶苦茶強いですけど全能という訳じゃ無いんですよ!)


 使えない奴だ。

 そう言えば本に書いていたな。


『世界にありし赤、青、黄、緑、紫、白、黒の合わせて7つの迷宮が在りその迷宮を攻略せし時……』


 文字が霞んで読めなかったが何かあることは確かだ。

 偏見だが、セオリーに願いが叶うとかかなと思う。


「これはいくら何でも無いんじゃないのかな?」


 願いが叶うとしたら、つまり「不死身にしてくれ!」とか「世界を壊せ!」とか普通に考えればどう頑張ろうとも無理な願いを叶えてくれる。実に素晴らしいがそれに見合った難しさがあるという訳か。



「ぐぁっ!」


 突然後ろから鈍器で殴られたかのような衝撃が襲いかかる。後ろを振り向けばそこには千住黒死像の手が無数にある。

 手が伸びた? という事はもう此処は奴の独壇場という訳か。


 ドギャッ


 千住黒死像の一撃がもろに俺の腹に入る。


(りょう君! 大丈夫ですか!?)

「結構ピンチかもな」


 口からは大量の血が溢れ出てくる。その間も攻撃の嵐が俺に襲いかかる。これじゃあ回復する間もないぞ。

 くっそ、今まで戦った奴とは文字道理次元が違う。

 崩壊魔法を使うか?いや、あれも魔法である限り防がれる。ブラックホールならこの空間ごと潰すことは可能だが下手をしなくてもこの世界に多大な影響を与える。

どうする?





(おう! アテナ。俺と代われや)


 どこからか聞いたことのある声が聞こえる。


(ちょっ、いきなり何ですか。わっ、やめ……)


【ヘファイトスとリンクを開始しますか? YES or NO】


 ここぞとばかりに来やがったか。

 俺はYESを迷わずに選択した。


 すると金色の長髪から赤目に赤髪の風格に変わった。


(ガハハハ、いいねぇ。強敵とは俺の心が躍るぜぇ)

「いけるか?」

(当然だろ。俺は神の中でも五本の指には入る実力者だぜ? だが気をつけな涼太。お前は大幅に力をブーストしているがそれを使いこなせるかどうかは別の話だ。レベルという数字にとらわれていたら痛い目を見るぞ)

「ああ、充分に気をつけるよ」

(さて、やるか)




「「さぁ、始めようか。此処からは俺たちの蹂躙ターンだ」」



 俺はまず【次元斬ディメンションカッター】を放つ。

 だが当たる直前で掻き消された。やはり【魔法無効】の力か厄介だな。


「魔法が効かないとなるとやはり物理攻撃しかないか」


 不意にまた後ろから嫌な気配がした。


 ガキッン!


「あっぶねぇ!」


 ギリギリで俺の剣が千住黒死像せんじゅこくしぞうの攻撃を防いだ。よく見れば今の一撃で剣にヒビが入ってた。


「これじゃあ使い物にならないな」


 俺は手に持つ剣を捨て、新しい剣を用意する。


(透過とは厄介なもんだな。おい涼太! 気を探れ。そうすれば目が見えて無かろうが相手が何処にいるか分かる)

「いや、そんなこと急に出来る訳ないだろう!」

(ちっ、今度修行をお前にも付けてやるよ)

「ああ、是非そうしてくれっ!」


 俺は剣で相手を斬りつける。しかし次の瞬間に千住黒死像せんじゅこくしぞうがすり抜けた。


「がっ!」


 次の瞬間に俺の腹にまた重い一撃が入る。マジでこいつの方が断然チートじゃねーか! 攻撃が当たらないって無理ゲーすぎんだろ。


 俺は距離を取り息を整える。




「はぁ、コレは使いたくなかったんだがな。致し方ないか」

(まぁ、今回は仕方ねぇな。だが次からは控えろよ。それは実力じゃねーからな)

「ああ、分かってるよ。これは勝負を貶す行為とも取れるからな」



 そう言い放ち俺は一振りの剣を取り出す。




「レーヴァテイン」




 レーヴァテイン。


 またの名を勝利の剣。

 

 俺の武器創造によって造られた神剣であり、絶対の力を持つ俺の切り札でもある。


 人である身には大あまりにも大きすぎる、がゆえに神器創造は一度使用すればインターバルが必要になる。


 半年。

 その期間は使えない。

 それほどまでに強力な諸刃の剣だ。


「じゃあな」


 俺は剣を一振りする。

 刹那。

 その攻撃はあらゆる物を蒸発させた。

 俺は結界を自分の周りに貼り防ぐ。


 グギャァァァァ!


 千住黒死像せんじゅこくしぞうは断末魔をあげて消えていった。




【黒の迷宮をクリアしました。只今から地上に転移します。宜しいでしょうか?YES or NO】



 俺はYESを選択。

 すると突然の眩い光に俺は目をつむる。


 気がつくと辺りは森であった。いや、森というよりは樹海という表現の方がいいな。

 周りを見渡す限り人はいない様だ。


「ヘファイトス、ありがとう。助かった」

(おう! 強えのが来たらまた俺を呼べよ!)

「ああ、その時は頼む」


 俺は神衣憑依を解く。すると元の黒髪に戻った。

 さて、ステータスの方はどうなってるかな?あれだけ暴れたんだから相当上がってる筈だが。



  *


 月宮涼太 LV.5240


 種族:人族

 性別:男

 年齢:17


 攻撃:325680

 魔力:652300

 俊敏:542000

 知力:240000

 防御:654000

 運:100


 特殊スキル

【言語完全翻訳】

【完全記憶】

【神界への鍵】


 技能スキル

【超再生LV.68】

【隠蔽LV.15】

【鑑定LV.42】

【料理LV.65】

【痛覚遮断LV.71】

【神衣憑依LV.26】

【状態異常無効LV.42】

【剣術LV.59】


 魔法スキル

【創造魔法LV.51】

【時空魔法LV.65】

【次元魔法LV.55】

【回復魔法LV.22】

【元素魔法LV.50】

【召喚魔法LV.32】

【結界魔法LV.43】

【崩壊魔法LV.42】


 称号

【転移者】

【神々の料理人】

【神々の舎監】

【迷宮攻略者】

   

   *



 うわー、上がってるよ。めっちゃ上がってる

 嬉しい事は変わりないんだけど何か人外の域に達している気がするなぁ、アテナを超えちゃったし。いや、この世界の住人の平均レベルが凄く高いという可能性もあるな。

 まあ何にせよ。ようやく地上に足を付ける事が出来た。



【状態異常無効LV.42】new!

【剣術LV.59】new!

【超再生LV.68】30up!

【痛覚遮断LV.71】15up!

【神衣憑依LV.26】26up!

【元素魔法LV.50】8up!

【時空魔法LV.60】20up!

【次元魔法LV.55】11up!


【迷宮攻略者】new!

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