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12話 転移と危機

1万PV達成! ご愛読ありがとう御座います

「ひぐっ、りょう君。行っちゃだめでずよ。もう会えないんでずよ!」


アテナがあまりの悲しさに泣き崩れている。




「安心しろ。別にずっと会えないと言うわけじゃないだろう。それにこの前じいさんに地上と神界ここを繋ぐスキルを貰ったからすぐにでも戻って来られるよ」


 それを聞いたアテナがパッと花が咲いたかの様な笑顔に戻る


「本当ですか! オー爺やるじゃないですか! 見直しましたよ」

「そうねぇ、そんな事が出来るなんて知らなかったわぁ」

「ふぉふぉふぉ、こやつに居なくなってもらったらワシも色々と困るからのぉ。今までの礼を込めてもじゃよ」


 カカッと笑いじいさんはそれに答える。


「それじゃあ、俺はそろそろ行くとするよ」


 俺はほんわか全て読み終わった頃からもうこの高揚感を抑える事が出来ない状態なのである。

 それもそのはず、神界ここに来てから早1年が経とうかとしているのだから待ち切れる筈がない。


 長かった。

 本当に長かった。


 チート貰っても異世界に行けないなんてお預けをくらった身になってみろよ。


 焦らしという地獄でしか無いのだ。

 モンスターを倒したことすらない。

 転生ならまだしも1年経ってモンスター1つ狩れてないなんてそうそう無いことだぞ。


 いつも女神達の飯を用意し、遊びに付き合い。

 また、晩酌にも付き合う日の繰り返しであった。

 もう俺、専業主婦じゃん! と思う時など数え切れない。


 おっと、あまりの興奮に喋りすぎてしまった。


「はい、気をつけて下さい。それと具体的には週2でここに帰ってきてほしいです。もうあなたは家族同然なのですから」


 週2って俺はサラリーマンかっ!


「まぁ、分かったよ。出来るだけそうするよ、それじゃあ」

「うむ。まぁ、すぐ会えるじゃろうが、達者でな」

「元気でいて欲しいっす。頑張ってっす」






 こうして俺の長いプロローグが終わったのであった。





 ♢♦♢



 気がつけば俺は暗闇にいた。

 いや、灯りはある。

 煌めいた結晶が灯りの代わりをしてくれている。

 つまりここはどこかの洞窟という訳か。

 脱出する方法を考えなくてはな。

 結局、スキルは20個は選べなかった。

 それはそうとまずは俺自身のステータスチェックだな。

俺は自分のステータスを確認する。




 月宮涼太 LV.1


 種族:人族

 性別:男

 年齢:17


 攻撃:100

 魔力:150

 俊敏:120

 知力:100

 防御:100

 運:100


 特殊スキル

【言語完全翻訳】

【完全記憶】

【神界への鍵】


 技能スキル

【超再生LV.38】

【隠蔽LV.15】

【鑑定LV.42】

【料理LV.65】

【痛覚遮断LV.56】

【神衣纏LV.1】


 魔法スキル

【創造魔法LV.51】

【時空魔法LV.45】

【次元魔法LV.44】

【回復魔法LV.22】

【元素魔法LV.42】

【召喚魔法LV.32】

【結界魔法LV.43】

【崩壊魔法LV.42】


 称号

【転移者】

【神々の料理人】

【神々の舎監しゃかん




 まぁ、こんなものか。

 ステータスはいたって普通だがこれだけのスキルがあれば苦労はしないであろう。

 取り敢えず俺はここから脱出する方法を考えなくてはならないな。

 というか舎監かぁ。確かに神様のお世話してたけどさぁ、なんか嬉しくない。


 暫く歩いていると猛獣の唸り声の様な声が聞こえ姿を現した。2つの頭を持つ虎であった。




 二頭虎ツインベッドタイガー LV.650


 攻撃:1300

 魔力:1760

 俊敏:8400

 知力:7200

 防御:6100

 運:50


 スキル

【斬爪LV.42】

【咆哮LV.35】

【再生LV.20】

【剛力LV.54】




 ッッ!

 やばい、これはいくらランダム転移とは言え無理ゲー過ぎんだろ!

 すると二頭虎ツインベッドタイガーは目にも見えない速さで俺の方に向かってきた。


 ザシュッ


「ぐぁ!」


 痛いなんてものじゃない。

 意識が飛び出しそうだ。

 痛覚遮断を使おうとする暇さえなかった。

 見ると俺の左腕がプランとかろうじて付いている状態だ。


「くそっ!」


 俺は時止めを使う。

 刹那そこ一体の空間は時間が停止した。


「はぁはぁ、最初からこうしとけば良かったんだ。この状態ならコイツをれる」


 俺は超再生により回復した時を見計らい、創造した武器を虎に振りかざした。


 ガキンッ!


「なっ!」


 俺の攻撃はどういう訳か金属を叩いた様に弾かれた。

 くそっ、そういうことか!

 時を止めるという事は自分以外の時間を止めるという事。

 お互いに物理干渉をすることが不可能。

 つまり逃げる事は出来ても倒す事は出来ないという事か!

 俺のブッ壊れスキルはどれも天変地異を起こしそうなのばかり、つまりどこか分からない状態で使うのは自殺行為に等しい。


 そして止めた時が動く。


 グルワァァ!


 俺は【痛覚遮断】を使う。

 次の瞬間、俺の腹に風穴が開くが痛みはない。何とか間に合ったか。


 そこからは唯の一方的な蹂躙であった。

 虎は体を抉り俺は超再生をする。

 抉られては再生し、抉られ再生、抉られ再生……ただひたすらその繰り返し。

 良かった。

 このスキルが無かったらとっくに詰んでいただろう。

 なら少しは気が楽になるか……。



 いや、違う!

 こんなのは俺の望んでいた結果ではない。

 唯ひたすらやられるだけなど俺の望みじゃない!

 そんな甘っちょろい考えじゃダメだ!



 暫くすると二頭虎ツインベッドタイガーは飽きたのか、どこかへ行こうとする。



(りょう君、大丈夫ですか!)


 ふと頭にどこか聞いた事のある声がしてきた。


「アテナか。どうしたんだお前?」

(どうしたじゃありませんよ! 何、死にかけてるんですか! 死んじゃ許しませんよ!)

「しかし、どうしろと言うんだ。これはいくら何でも不条理過ぎるだろ」


 そう、これはもう不条理でしか無い。いくらスキルが凄くてもステータスが絶望的に違う。


(なら、私の力を使って下さい! 私があなたの支えとなります)


『女神アテナから【神衣纏カムイ】のリンクを使用しますか? YES or NO』



 ありがとう。アテナ。お前の力を借りるぞ。


 俺はYESを選択。

 すると眩い光が俺の体を包んだ。

 そこには1人の男が立っていた。

 神は伸び綺麗な金色をしている。

 まるでアテナの髪の様だ。


(ふふっ、成功の様ですね)


 アテナの声が頭に響く


「これが【神衣纏カムイ】か、まるで俺とお前が合体している様だな」

(はい、何か興奮しますね)

「うるさい、真面目にやれ」

(うぅ、すいません)


 二頭虎ツインベッドタイガーは俺の変化に気づいたのか近づかずに警戒している。



「「さぁ、始めようか。此処ここからは俺達(私たち)の蹂躙ターンだ」」




 月宮涼太 LV.1(憑依:アテナ)


 種族:人族

 性別:男

 年齢:17


 攻撃:100(+462500)

 魔力:150(+305400)

 俊敏:120(+350000)

 知力:100(+860000)

 防御:100(+230000)

 運:100(+100)







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― 新着の感想 ―
[気になる点] 時間停止で物理的に止まるなら光も止まるので見えなくなりますよ? 空気も止まるので呼吸できなくなりますし・・・ 空気はまだ自分の周りを動かせるとかの設定でなんとかなっても、光は宇宙規模で…
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