侍女ベルの作戦
短編です。
聞いてください!
ついに私の想いが通じたのか、近衛騎士団副長のレオンハルト様とお付き合いすることになったの♪
私は常々想っていました。
ベルはいつでもレオンハルト様をの事を考えていますと!
そしてついに、大広間へ続く廊下を歩いていたらレオンハルト様からお声をかけていただけたのです。
初めは驚きました・・・・
いつも物影からレオンハルト様を見詰める事しかできなかった私に、まさかお声をかけていただけるなんて!
レオンハルト様は私の手を取り「黒巫女様からご神託を受けた。俺様と付き合って欲しい」そう言って、熱いあつ~~い眼差しで私を見詰めてくださったの!
もう、ハッピー♪
私はすぐに返事をして、付き合う事になりました!
も~どうしましょう♪
幸せすぎて怖いわ♪
さっそくフロリア様へご報告に行かなきゃ!
フロリア様の私室へ行きお付き合いする事をご報告すると、驚いていたフロリア様だが『黒巫女様のご神託』という言葉を聞くと納得してくださった。
私はあのレオンハルト様とお付き合いできる事に舞い上がっていて、気にも止めていなかったけど考えてみたら黒巫女様のおかげなのかしら?
気になった私は黒巫女様について聞いてみる。
「フロリア様、黒巫女様っていったいどんな方なのですか?」
すると「黒巫女様とは私の王子様です。」と言い、恋する乙女の顔をしてモジモジし始めた。
フロリア様にも片想いの相手ができたのですね!
そっと手を繋ぎ「大丈夫です!その願いはきっと叶います!だって私の想いが通じたんですもの!皇女である、フロリア様の願いが通じないわけがありません!」と励ました。
フロリア様は喜び「そ、そうですよね!私は皇女ですもの・・・・ああ、私の王子様・・・・」と、言い遠くを見ていた。
あの奥手なフロリア様がここまでホンキになられるなんて・・・
これは、日ごろお世話になっている私の幸せパワーを分けてあげなくちゃ♪
そうだ!
「フロリア様、それではダブルデートをいたしませんか?私とレオンハルト様。フロリア様とその王子様でお出かけをするのです。」
私がそう言うと「まぁ!それは名案ね!でも・・・私はお城と魔術学院しか行く事が出来ないし・・・」と寂しそうな顔をされた。
そうでした・・・何か良い方法は無いのでしょうか・・・
実家の力を使って?
ムリムリ!
皇帝陛下に対してそんな影響力はないわ・・・・
そうだ!
レオンハルト様ならどうにかできるんじゃないかしら?
何と言っても名門のエリートだもの。
そ・れ・に、彼女のお願いだもの聞いてくださるに違いないわ♪
そうと決まればさっそく聞いてこなくちゃ♪
「フロリア様、私のレオンハルト様に相談してみます。きっとなんとかしてくれることでしょう。だから、楽しみにしていてください♪」
そう言い残し、愛しのレオンハルト様のもとへ向かうのだった。